1/6
プロローグ
ただ無感情に、自分に与えられた役割に徹するのみ。
それが私の存在価値。
それが私の生きる意味。
それが私が必要とされる、たった一つの理由。
こんな生き方に意味はあるのか。
疑念を抱いていた時期もあった。
だが、希望と絶望の間を行き来するにつれて、徐々に考えることをやめ、疑うことをやめ、ついには何かを感じることすらなくなった。
今はもはや、目の前の現実を受け入れるだけ。
「時間です」
いつからだったか、数えることもしなくなった。
それは、何度目かの終わりの始まり。