ぼくはおかしい
ぼくはおかしいらしい
友人は僕を指差して笑う
僕は可笑しいらしい
ぼくもいっしょになってわらった
友人達は途端に顔を歪ませた
僕も一緒になって嗤った
ぼくはひとりになった
友人達は何処かへ行ってしまった
僕は独りになった
ぼくもかえることにしようかな
彼らは僕に何を求めているんだろうか
僕も変えることにしようかな
しょせん、ひとはひとりじゃいきられないよわいせいぶつなんだ
彼らは友人でも何でもなかっただけ
所詮、他人は一人じゃ生きられない弱い生物なんだ
ぼくはふつうにないた
繰り返されるそれに面倒くさくなって、でも何故だか寂しくなって
僕は普通に鳴いた
小さな男の子が1人此方に近づいてきた
小さな手が僕の方へと伸びるけど、それは僕には届かない
哀れに思って僕は彼の手に触れようとする
「危ない!」
大きな手が僕らの間を阻んだ
「危ないでしょ!」
「アブナイデショ」
「手を出しちゃダメよ」
「テヲダシチャダメヨ」
「……不気味だわ…特にこの目が嫌」
大きな手は僕を指差した
僕の目は病気で白濁しているけど、物の動きは分かるんだ
それよりも、今度のは長文で難しいなぁ
「ブキ
「ねぇ!」
男の子は僕の邪魔をする、おかげで何を言おうとしていたのか忘れてしまった
「ネェ!」
「きみ、ずっとここにいるよね?」
男の子は僕を真っ直ぐと見つめてくる
皆んな、よく見ると怖いと言ってくるからあまり見られるのは好きじゃないんだけど
「キミズットココニイルヨネ?」
男の子はまた僕の方へと手を伸ばした
「僕も一人なの」
大きな手を持った大きな人間が男の子を引き離そうとその体を持ち上げる
僕よりも下にあった頭が同じ高さになって、檻越しに目線が交わる
「僕と友達になって」
男の子は僕を見てわらった
「ボクトトモタチニナッテ?」
男の子は僕を見て微笑った
「いいよ、じゃあ今日から僕らは友達だよ」
男の子は僕を見て破顔った
皆んな、僕が言葉を理解していると気づくと気味悪がって離れるんだ
僕はただ…一人が嫌だっただけなのに
「ウン」
男の子は僕を見て笑った
ぼくはないた
売れ残りのオウムとその友達の話