第五話 魔力と魔法
テスト期間 受験 学業全般がきつい きつい きつい きっつい でも゛削除されています゛を思うとちょっと楽
「そんな訳で、君には是非ともこの世界での争いを止めて欲しいんだよね〜」
ウリンが軽い口調で言う
「そんな簡単そうに言うなよ、、戦争を止めるなんて大それたこと、できるはずがない」
現実的にそうだろう この世界で前の世界の常識は通じないが それくらい誰でも分かる
「いーや、できるよ」
「!?」
できるらしい
「君の前の世界での神様ってのは、どんなイメージだったのかな?こっちは『全知全能』っていうイメージが大きいよ」
「あぁ、元の世界と少し似ているな、あっちでは人によって信じる神様とかは違って、信じてない人も結構いる」
俺はキリスト教やイスラム教などの宗教が頭に浮かぶ 俺は信仰深い人じゃないが いないと言い切る度胸があるやつでもなかった
「全知全能っていうより、存在自体があやふやで、、、もしかしたら人によって何が出来るとかは違うんじゃないかな、とにかく神秘的だからこそ、なんでもできるっていうイメージがあるな」
「ふむふむ、、なるほど、、、」
ウリンは真剣そうな表情で聞いている 顎に手を当て目を閉じ どこかの銅像のようだ
「それなら大丈夫だと思う、よし、とりあえずやってみよう」
「やってみるって、、何を?」
「男の子なら好きでしょ?魔法」
魔法 こっちに来てから度々聞いているような気がするワードだ 元の世界で詳しかった訳ではないし 魔法をやってみろと言われても 全く自信はない
「そういきなりやれと言われても、俺が出来るのはデスクワークだけだぞ」
「ですく、、、??」
「あぁ、とっても辛いものだ」
「へぇ、大変なんだねぇ、そのですくなんたらってのは」
むしろデスクワークしかできないと言って良いだろう
元々背は高いものの 腕や足に生気は宿ってない 体重は平均の2分の1くらいだ そんな人間に魔法などできるだろうか イメージだけで言うのなら かなり体力を消費するイメージがある
「まず魔法を使うには魔力が要るんだけど、まぁこれは君には関係ないね、転移の時に魔力は補給されてる」
「へぇ、そうだったのか」
「説明してなかったっけ?あの目眩やらなんやらは、突然大量に魔力の干渉を受けたことによる『魔力酔い』だね」
「『魔力酔い』??あと説明とか受けてないぞ」
「魔力か体の中をめちゃくちゃに駆け巡るから、身体の肝機能とかがおかしくなっちゃうんだ」
「怖っ、そんな状況だったのかよ」
やはり根幹から この世界の常識はおかしい
「まぁ助かったしいいでしょ」
「助からない可能性が、、」
そこまで言いかけて 俺はまた思い出してしまった 元々俺は死んでいたはずの人間なのだと また胸の奥から何かが込み上げて来そうだった
その気持ちを誤魔化してくれるかのように ウリンが話す
「魔法で大事なのは、ズバリ想像力!自分でイメージした魔法を魔力で表現するんだ」
「想像力、、自信はないな、、」
元々自信がないのに 今まで想像力など鍛えようと思ったことなどない ただてさえ魔力やら酔いやらで頭が混乱しているのに イメージが沸く自信なんて全くない
そうすると ウリンが右手を手のひらが上になるように前へと差し出した
「まぁまぁ、まずお手本を見せるよ、ほいっ」
そう言うと ウリンの手のひらの上に シャボン玉のような球体が出来た だがそれは液体を思いっきり凝固させたようで つついただけでは割れなさそうだ
「これが魔法、体内の魔力を水とかの物質に変えて物体にするんだ、厳密に言えばもう1つパターンがあるんだけど、これはまた今度にするね」
ウリンが球体を握りつぶすように消すと ウリンの身体が一瞬光った気がした
仕組みは理解したものの まだイマイチ自信はない
「まぁとにかくやってみよ!今見せたやつをイメージしてみたらやりやすいんじゃない?」
「確かに、それならやりやすそうだ」
そう言って俺はウリンの真似をし 右手を前に差し出した
目を閉じ 頭の中でさっきの球体を思い浮かべる 体内の血液を思いっきり循環させ 全てを右手に集中する
水 氷 水蒸気 シャボン玉 球体 さっき読み取ったことを頭の中で反芻する
「はっっ!」
一気に全てを放つ
「これはまた、、すごいなぁ、、」
目を開けてみる 少しだけ期待している自分がいた
しかしそこには スーパーボールほどのサイズで 色は濁り 金平糖のような形の物体がちょこんとあるだけだった
ウリンのもの比べると いや 比べ物にならないをそのまま表現したようだった
本当にやっていけるのか 心から不安になった
ウリン・センソという名前はちょっとだけこだわりがあります エブリスタとかで連載してるのとかと関係が おっと誰か来たようだ、、、
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