第十三話 死者蘇生術
テスト空けたー!!語彙力死んでます
「それで、、誰を探しているんだい?」
女性が聞く 抑揚の付け方がいちいちセクシーだ 頬が紅くなってしまっているかもしれない
「あぁ、ウリン、っていう少女だ、背丈はちっちゃめ」
「その情報、悪意がないかい、、まぁいいか」
そういうと 女性はやれやれというように椅子から立ち上がり 骨へと指示を出した
「アンナ!宰相!本を頼む!」
そういうと キャピキャピしていた骨と 古風に腕を組んでいたガイコツが 「はーい」「御意」とそれぞれ言い 暗闇へと消えていった
「どうなってんだ、、、」
「ふふ、彼らは私の秘術、『死者蘇生術』によって蘇ったんだよ」
「『死者蘇生術』?なんか、どっかの伝承か何かだっけか?」
「おぉ、よく知っているね、この世界では古くから『死者を蘇生する方法』を探し求めていた、そしてある人物が仮説を立てたんだ」
「仮説?」
「『魔力』を利用することさ」
「!!なるほどな、、」
なんとなく合点がいった 『魔力』とはもはや何物にも通じる万能的な物なのだろう
「それをあなたが習得した、と」
「厳密に言うと違うね、だってまだ骨だったでしょ?完全な『死者蘇生術』はまだないんだよね」
確かに あの人体模型のような姿で 『蘇生』と言うのは厳しいものがある それでも十分すごいとは思うが
「ってことは、あの2人は、、」
「あぁ、1度死んでいる」
そんな軽いリアクションでいいのか、と思ったが そもそもこの世界では常識がズレていることが多い いちいち気にしていられないと自分の中で割り切った
「死者をそんなふうに扱っていいのか、って思ったね?」
「当たらずとも遠からず、、」
自分の思考が読まれる 少し不快な気分になるが そもそも考え出したのはこちら側なのだ 何も言う権利はない
「もちろんぞんざいに扱っているつもりはない、大切な家族だし、苦楽を共にした仲間でもある」
かなりツッコミどころ満載だが 敢えて触れないことにした
「エルさーん、ただいま戻りましたぁー」
「ここに見参」
2人(?)が同時に帰ってくる 手にはよく分からない本が握られている
「私のが早かったー」
「む?妾の方が早かったが?」
急に謎のケンカを繰り広げる その仕草からは 本当に人間だったことが簡単に連想できた
「まぁまぁ、引き分けってこで、それより本を渡してくれないかい?」
女性がそう促す すると アンナという名のガイコツはそっぽを向いて
「今『それより』って言いましたね!私からしたら大事なことなんですよ!」
そこかよ、本日2度目の言葉を飲み込む行為だった
「はいはい、悪かった悪かった」
「なんか適当!」
「ふ、やはりエル殿は妾の方を評価している、、」
「えぇ〜!?」
思わず笑みが零れてしまいそうな会話に 胸が温かくなる 疑いながら質問をしていた自分の気持ちが理解できなくなってしまう
「そんなに自分を責めない方がいいよ」
「え?」
またもや思考を読まれてしまった
思わず顔を伏せてしまう
「君は、強いな」
「えっ。」
何を言われたのか分からず 思わず顔を上げようとすると 何か柔らかいものに包まれ 言葉を発することができなくなった
「〜〜!!??」
思わずその場でじたばたするが その温かさに抵抗する気が段々と薄れていった
それが自分が今抱きしめてもらっていると気づくのに さほど時間はかからなかった
「ワタシは、、ワタシはナニモミテナイヨ」
「妾、目に塵が、、」
初めて会ったのに 母親に抱かれているような感覚に陥り 幸福感や安心感が体を駆け巡った
「あれ、、?」
いつの間にか 涙が零れ落ちていた 情けなさと恥ずかしさが入り交じり より顔を埋めたくなる
「君の『器』空っぽだね、魔力を消費したか、、」
言葉を切る その先は前にウリンから聞いていた
「心が穴のように空っぽか、、、」
「うぅ、、うっ、、」
自分はこんなに泣く性格だっただろうか
この世界は 前の世界と常識が違う
人の 優しささえも
母性っていいよな(バブみ)
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