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元最強プレイヤーは【魔法】を使いたいそうです。  作者: 光合セイ
第一幕 仮想世界へダイブ開始
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運気0の敗北者

 翌日のZDO内では、1日で水瓶座の迷宮を踏破し、さらにはCKを狙ったプレイヤー集団を撃退したという、二人の女プレイヤー達の話題で持ちきりになった。

 曰く『剣士と魔法使いの編成だった』。曰く『魔法使いが剣を持って戦っていた』。曰く『片方は【ジゼル】と言う名前らしい』。

 都市伝説に過ぎなかった超人気ゲーム【SFC】の伝説的なプレイヤー【ジゼル】が、剣と魔法の世界である【ZDO】で再び伝説を残していくのではともっぱらの噂となっているのだ。


「……と、言うことらしいですよ」

「ジゼル……マジか! へぇ……あの時の剣闘士、こっちに来やがったのか……!」


 とあるカフェのテラス席にて、一人の男はコーラに似た炭酸飲料を勢いよく飲み込み、もう一人の男性はカプチーノに似た湯気エフェクトの立った飲料を味わうように飲み込む。

 炭酸飲料を飲んでいる男は、一度【ジゼル】に負けたことのあった。負けたことに悔いはなかったが、それでも一ゲーマーとして悔しいことは悔しい。


「嬉しそうですね」

「そりゃあそうだろ。なんたってこのオレを負かした初めての戦士なんだぜ?」

「初めてではないでしょう?」

初心者ヌーブ時代はノーカンだ! カッコつかなくなる!」


 ケタケタと笑い転げる男に、前の席に座っていた男性は穏やかに微笑む。


「絶対に見つけ出して、絶対に再戦を申し込まなきゃな。そっちの方は頼まれてくれっか?」

「もちろんですよ。僕の威信にかけて【ジゼル】を見つけ出してみせます。任せて下さい【ジェネシス】さん」


 ジェネシスと呼ばれた男は、獲物を見つけた獰猛な獣のように笑った。


「おう。任せたぜ、相棒」

「ええ……それじゃあ僕は情報収集を始めますので……」

「おう。俺はレベリング行ってくるわ」


 そう言って二人の男は席を立ち、それぞれが目的を持って行動を始めた。

 ジゼルは知らない。自分の知らないところで不幸体質が機能して、元No. 1プレイヤーに目を付けられていることに……



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