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元最強プレイヤーは【魔法】を使いたいそうです。  作者: 光合セイ
第一幕 仮想世界へダイブ開始
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運気0のゲームスタート

 ゾディアック・オンライン。

 【ZDO】と省略されるこのゲームで、株式会社アスラ社から発売されたゲーム界隈で異常な人気を誇るVRゲームだ。ジャンルはMMORPGで、自由度の高いゲーム性や、最新のCG技術を駆使した高いグラフィックなのが特徴だ。

 フルダイブだからこそ体感できる臨場感りんじょうかんに、迫力あるボスの演出。そして何よりターンなどの制限を無視した熱いバトル。魅了されていったゲーマーは少なくない。

 発売から一週間経った今でも、某ECサービス市場の売り上げランキングで、二位以下に落ちることなく常に一位を独占している。

 今日、ついにわたしはゲームにログインする。


「やっと……やっとだ……!」


 正月に貰ったお年玉を使わずに貯めて、バイトで稼いだお金は全て銀行に預けて……

 とにかく娯楽はほとんど無かったのだ。

 しかもその間にも必要経費である学食代を無くしたり、友達との待ち合わせ時間に遅れてしまって奢らされたりと重ねに重なる不幸の連続にも苦悩していた。さらにはその友達に先を越されてログインされる始末……


「不幸だった……ほんっとうに不幸だった……!」


 その不幸が報われようとしていた。

 その貯めに貯めた大量のお金を開放して、昨日ようやくパッケージが届いた。

 先にゲームを始めていた友達に「一緒にやろう!」と誘われたため、深夜には出来ないと判断して今日ようやく始めることが出来る。

 火を吹いたり翼を広げたりしている数頭の大きな怪物とともに【ゾディアック・オンライン】と迫力ある大きな文字がおどっているパッケージを見て、少女は再び心を躍らせる。


 ハードは持っている。とある事情で使う機会がなかったが、昨日久しぶりに物置からひっぱりだされた。頭がすっぽり入る大きなヘルメット型だ。

 USBケーブルからハードを外し、PCへ繋げるためLANケーブルの端子をハードに再挿入する。ログインするために必要な初期設定とダウンロードは先程終わらせておいた。あとはダイブするだけだ。


 乾いたタオルでほこりをはたき落として布団まで持っていく。


「よし、これでオッケー!」


 同封されていた取り扱い説明書を荷物置きと化した勉強机の隅へとやって、ヘルメットを頭に被る。

 少女はRPGという初めてのジャンルへの挑戦に、口には出さないものの心をウキウキ躍らせている。


「――スタートッ!」


 少女はフルダイブボタンを押した。


 ――新規プレイヤー【   】がログインしました。



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