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片想いは…

作者: 深瀬 月乃

私がお薬コーナーのレジで精算していると、ここにはいないはずの人が見えた。


まさか…と思いながら、その人を見ていると目が合ったが、どこかへ行ってしまった。

心臓はドキドキして、手が震え、お客様にお金を渡すのがやっとだった。


そして、近くにいたパートさんに聞いてみた。


「今、横村さんいませんでした?」


『えー、見てないよ』


私が会いたいと思っていたから、幻覚が見えたのだろうか…と心配になった。

横村さんとは、私の好きな人で滅多に会えない人なのだ。


「そうですか…。やっぱ、見間違いですね…」


パートさんは、笑いながら近くを掃除していた。

私も、自分の仕事をしていたが、やっぱり心臓のドキドキは止まらない。

気になって、しょうがなかった時、ふらっと現れた。


『あっ、やっぱりいたんだね』と言いながら、パートさんは笑っている。


仕事に行くような服装で見えたのは、横村さんだった。


「…お疲れ様です」


『お疲れ様です』


何だか、疲れていてテンション低めだが、ニッコリとして挨拶してくれた。

その後、3人で色々お話をした。


横村さんが近くにいる時には、心臓がドキドキしないで話せた。

自分の気持ちを素直に言ってみたけど、横村さんは昔のままだった。

滅多に、素を見せてくれない。

だけど、話せるのは嬉しい。


横村さんは、『お仕事の邪魔をしてすみませんでした』と言って、帰って行った。

昨年だったら、また会えるからと思っていたけど、今は次はいつ来てくれるの?と思う。

笑顔で、『たまに来ます』なんて言われたら、ずっと一緒にいたいと思ってしまう私は、わがままだ。

付き合ってもいないのに。


それでも、会いたいと思う。

また、会える日まで頑張らないといけない…と思う。


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― 新着の感想 ―
[一言]  わがままではないと思います。交際の有無にかかわらず、会いたい人には会いたいのが自然です。  個人的なお話で恐縮ですけど、会いたいくらいで済めば全然いいです。一人の女性にやりすぎといわれるく…
2018/08/24 08:15 退会済み
管理
[気になる点] でっ、横村さんて誰? [一言] 前向きな姿勢か若々しく好感が持てます。でっ、横村さんて誰?
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