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10話 ドゲドー画期的な乗り物を考える。


 よ~しっ! 旅行に出ちゃうぞうっ!

 でもあれだね。赤毛ちゃんと茶髪ロングさんが一緒に行くんなら、なんか乗り物いるよね。

 馬車とか馬以外でさ。


 素人が簡単に乗れる? 的な?


 へっへっへ……ここはいっちょ異世界人らしく、定番の『車』って感じのを作ってみようかな。

 正しいヒャッハーにはトゲトゲ車とかいるもんね。

 よし。作ろうっ!


 …………


 ……



 俺。


 そういえば。


 ……エンジンの仕組みとか詳細わからなかったよ。



 あれでしょ?

 ガソリンぷしゃーで、そこにパチっとしてドカーンでピストン動かすんでしょ?


 まずガソリンね~わ。

 ドカーンしてピストンできね~わ。

 ピストンしてドカーンならできるけども、ってやかましい。



 あ。じゃあ電気自動車!

 モーターだモーター。


 …………


 あれ?


 モーターの仕組みってなんだ?

 電磁石かなんかか?


 ……もっとハードル高くなってね?


 あ~。むり。

 これ無理だわー。


 要は乗れりゃあいいんだろ乗れりゃあ。くそが。


 アレだ、もうこの際『空飛ぶ絨毯じゅうたん』とかでいいんじゃね。


 …………


 あれ? ……いいんじゃね?


 空飛ぶ絨毯。



 おい幼女。

 どっか絨毯あるとこない?


 え? 幼女のうち?


 ?


 まぁとりあえず行こうか。



***



 え? 村長いるけど? え? ここ幼女の家?

 あ。孫?

 へ~。


 どもども。

 あ。絨毯じゅうたん借りるよ。

 ちょっと空飛べるか試すの。


 ありがと。


 ほい転移でお外にぽ~い。


 さてさて、触れて魔力を注入しみて……お、浮いた。

 おほほっいけるんじゃね? 乗ってみみんな!


 ……って、なんか……これ……所々ふにゃふにゃで落ち着かねぇな。なんだこれ。

 あ~あ。却下だ却下。

 剛性がたりんよ。剛性が。


 あ。

 地面に降りたら降りたで、絨毯じゅうたん汚れちゃうし。あ~も~。これ借り物だよ?

 まったく誰だよ、こんなクソみたいな不良品考えたの。


 とりあえず。返しに行こっと。

 ごめんね。汚した。ゆるして。



 う~ん……


 あれだ。

 これテーブルとかの方がいいんじゃね?


 家にテーブルあったし、あれでやってみよ。



 はい、お外に転移でテーブルぽ~い。


 さぁみんな乗って。

 いや、幼女は乗んな。


 あぶないから離れてなさい。

 こ~ら。

 やーめーなーさーい。



 ほい。

 テーブルに手をついて魔力を注・入。

 んじゃ飛ばすよ~。


 お。浮いた浮いた。

 おお。おお。

 コレ、イけるんじゃね!?


 フハハハーーっ!

 いいじゃない、いいじゃない!

 どれ、とりあえず上空へ。


 高かろう高かろう。うははは。


 って、赤毛ちゃんと、茶髪ロングさんガクガクじゃね~か。

 ウハハハハ。


 って、やめろ。

 そんながっしりしがみつくな。

 だからヤメロ! テーブルから手を放すと魔力が……



 ちょ、落ちる!

 マジ落ちるからっ!


 あ、あ、


 あーーーー!!!



 緊急脱出転移っ!




 …………


 あっぶねー……



 テーブル見事にぶっ壊れて~ら。

 まぁ、あの高さから落ちれば当然だわな。


 まったくもう、ちゃんと言う事聞けよな赤毛ちゃんと茶髪ロングさん。


 あー。うん。

 怖かったなら仕方ないな。ごめんごめん。


 でもあれだな。

 改良点あったな空飛ぶテーブル。


 安心感を生む為にかこいが必要だわ。

 あと俺が握りやすいようにハンドルっぽいやつとか。


 なんかテーブルにそんな加工できる人っている?


 あ。村に大工いるのか。

 じゃ、その人に頼も。



 え? 赤毛ちゃんちのテーブル使っていいの?

 ありがと。

 じゃ、それ加工してもらおか。



 へ~……ここ大工ん家か。OKOK。


「俺の名前はドゲドーっ!

 おい大工っ! お前の家をクレーターにされたくなければ…………う~ん?

 ……なんて言ったらいいかわかんね~な。

 まぁいっか。ちょっと手伝えっ!!」


 あ、手伝ってくれるの?

 ありがと。



 そうそう。

 このテーブルの左右と後ろにね、背もたれみたいな感じで寄りかかっても壊れないようにしたいの。


 うん?

 あぁ、用途ね。

 俺が浮かせて移動用の道具にしようと思ってさ。


 ほら。

 こんな感じ。

 浮くっしょ? これですいーって。


 だべ?

 囲いいるべ?



 あ。その案いいね。

 ちょっと高めにしてのぞき窓作る案。採用。安心感あるわ。


 へ? 上に幌つけてみたらって?

 いいじゃないそれ。雨降っても安心じゃないの。

 やるねーチミ。それも採用。



 あ?


 馬車の荷台に取っ手付けるだけじゃダメなのかって?



 …………


 ……ウン。


 ソウダネ。


 ……それ…早いわ。


 うん。


 え? 奴隷商人の使ってた馬車の荷台保管してあるから俺が使っていいの?


 あ? このロープはなに? あ。取っ手替わり?

 そっか。触れてるだけでいいなら、荷台のどっかに結べばOKだわな。



 なんか色々解決しちゃったな……ありがとね。


 ていうか……なんか仕事の邪魔したね。

 ごめんね。



***



 紆余曲折あったが、俺は空飛ぶ馬車の荷台を手に入れたっ!


 これで旅行に行けるよ!

 赤毛ちゃん茶髪ロングさん!



 …………なんだよ。


 なんで二人ともジト目してんだよ。


 なんだよ……普通にへこむぞ? 俺。


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