52.異物混入は、取り除けば大丈夫?
時々話題になる異物混入のお話。皆さんは、実際にどれくらい体験していますか?
日本での経験ですと、私は一度だけ。某カップスープの中に硬めの梱包材の端っこが入っていて、それをクルトンと間違えてかみ砕こうとしたことならあります。(もちろん噛み砕けなくて、おかしいなあと思いながら口から出したのです)
でもそれも結局怪我をするようなものではなかったので、お客様センターに報告しませんでした。本当は指摘をしたほうが良かったのでしょうが、これだけのために万一同じロットの商品が全回収になってしまったらもったいないなあと思ってしまったのです。何だろう、食べて死ぬようなもんでもないしって感じですね。
さてそんな私ですが、一度だけ販売元にがっつりクレームを入れたことがあります。もちろん中国でのお話です。
中国のお米って、ご存知の方も多いと思いますが、匂いが独特なんですよね。失礼を承知で言うなら、臭い。あちらでは、「香米/xiangmi シャンミー」と言うのですが、正直これを香る米と表現するのはポジティブすぎるだろうなんて思うわけです。
そのため、向こうに住んでいた時には日本人向けのお米を買っていたんですね。かなり割高なのですが、毎日のことを思うと背に腹は変えられません。ちなみにこれは、中国で生産されているコシヒカリ風のお米。本当のお金持ちは、日本から輸入されるコシヒカリとかを買っています。高すぎて無理!(なお中国のお米は、お粥や炒飯にすると美味しいです。炒めるとぱらっと勝手に仕上がります)
そのわざわざ購入している高級米の中に、とんでもないものがはいっていたことがあるんですよね。米に一体何が混入するんだと思います? どなたかわかるかな。
当時不精して、米びつなどに米を移し替えずに、そのまま計量カップを突っ込んでいた私。あるときそこで手に触れた米じゃない固いもの。おかしいなあと思って米の中を探ってみたら、出てきたのは幅2センチ、縦4センチほどの「刃」でした。(出荷前に金属探知機での検査にかけなかったのでしょうね)
脱穀機か何かの部品だったのでしょうかね。カッターの替え刃よりもはるかに分厚くて切れ味が良さそうなものが入っていました。見た瞬間は何も思わなかったのですが、だんだんと寒気が。手を切らなかったのもたまたまです。これでざっくりいっていたら、ど田舎の病院にて、夜間、緊急という正直詰んだ状態で縫合してもらわなければならないところでした。(えてしてそういう場所での縫合は雑で「つながりゃいい」的なものなので、ブラックジャックさながらの傷跡になったことでしょう)
この時ばかりは私もクレームを入れましたし、向こうもすぐに謝罪をして、返金をしてきました。謝らないお国柄の方が速攻で謝ってきたので、驚いた記憶があります。たぶん日本人社会で口コミで悪評が広まるのを恐れたのでしょうねえ。日本人向けの商売はそういう部分が大切なので。
なお混入していた「刃」は、その後指定先に発送しました。日本だと、生身の「刃」だけ単品で送るのってありえないと思うのですが、中国では発送できました。(一応ジップロックに入れました)何だか脅迫状を送るみたいで、ドキドキしましたねえ(もちろんただの郵便物ではなく、指定の「快递/kuaidi クアイディ」(宅急便)業者さんに中身を見せてからの発送でした)
それから、お米のその後です。本当はそういう異常があった商品は食べない方が良いのですが、当時の私は結局普通に食べました。だって、お米、めっちゃ高かったし。
たぶん中国に住んでいると、注文した料理の中にも色々入り込んでいるのが当たり前なので、「これくらい死なない、取り除けるならまあいいや」という感覚になっていたのでしょう。鈍化していたのかなあ。
髪の毛とか小さい羽虫とか入っていても、嫌だけどまあしゃーないなって感じでしたしね。(超、超、高級レストランとかなら違うかもしれませんが)
とはいえ、野菜炒めにA・O・MU・SHIとSA・NA・GIがINしていた時には、さすがに私も全部残しましたけど! 色々食べたことありますけれど、料理として仕上がっているものと、うっかりINしちゃうのは天と地の差があります!(そして昆虫食は正直遠慮したい。虫、死ぬほど苦手です)
というわけで、異物混入のお話でした。