44.ダウンコートは、クリーニングに出す? 出さない?
暑くなったり、寒くなったり、着るものに悩む季節。皆様はいかがお過ごしでしょうか。今朝など寒がりの私は、クローゼットから薄手のダウンコートを選びそうになりました。家族の指摘もあり、断腸の想いでこらえましたが、結局外出先で寒さに震えることになりました。やっぱり笑われてもいいから明日からはダウンを着てでかけようかな……。
さて今回は、ダウンコートのお話です。ダウンコートは中国語で「羽绒服(yu rong fu/ユイロンフー)」と言います。漢字がすでにとても暖かそうですね。秋に入ると、中国ではダウンコート屋さんの掻き入れどきが始まります。一年中お店をしている店主さんもいらっしゃるかもしれませんが、私が利用したことのあるお店は秋冬のみの出稼ぎのお店でした。春夏は故郷に帰られて、寒くなる頃に上海に来られるパターンですね。土地柄にもよるのでしょう。そしてどこのお店でも、寒さが厳しくなると予約はいっぱいになって、注文したダウンコートの出来上がりに時間がかかることになります。できるだけ早めに採寸に行きたいところですね。(お店によっては海外発送もしてくれたりしますので、旅行の際に作る方もいらっしゃるそう)
詳しい方には、ダウンコートは昔はもっと安く作れたと言われたことがあります。毎年高くなっているのだと聞きましたが、まあそれでもリーズナブルであると思います。こう書くと千円二千円くらいの激安価格で作れるように思われますが、ユニク◯でダウンコートを買うくらいのお値段はしますのでご注意ください、念のため。自分の好みの形や色、ファーなどを選べて、ダウンの量なども指定できることを考えれば、お安いという意味ですね。好きなブランドがある方は、雑誌を持ち込んでデザインを依頼していました。MONCLER風のダウンを作る方も多かったですよ。(そしてお店の中にかけてある完成済みのコートを、全然知らないお客さんたちが試着したり、同じデザインにして欲しいとお願いするのもよく見る光景でした)
オーダーメイドがお好きな方は、流行や体型に合わせてちょいちょいダウンコートを仕立てに行くのだとか。ファッションに疎い私は、自分自身のダウンコートは一度作っただけです。しかもそれはクリーニングに出したら、コートの中の羽が笑っちゃうくらいにすべてよってしまい、ダウンコートの意味をなさなくなってしまいました。あれじゃあただのごわごわしたウィンドブレーカーでしたね(遠い目)結局中国から日本に帰ってくる時に処分してしまいました。
ちなみにダウンコートを販売しているおじさんには、「ダウンはクリーニングに出さないで。汚れた部分だけ、固く絞ったタオルでぽんぽんと拭き取る。あとは陰干しをしてからしまうだけ。それが一番長持ちする」と言われたのですが、どうなんでしょうね。ダウンコートのお手入れの仕方、オススメがあれば教えてほしいです。
なお上海在住時代、一番ダウンを着ていたのは何と家の中でした。中国北部ですと「暖气(nuanqi/ヌアンチー)」と呼ばれる暖房のお陰で家の中がとっても暖かいのですが、上海のマンションは死ぬほど寒いのです。エアコン、ホットカーペット、こたつ、すべて利用したけれど辛かったですねえ。断熱材がまともに入っていないのか、部屋中の壁が結露で崩壊したりします。ダウンコートはちゃんと外で羽織って過ごしたいものですね。
そんなダウンコートのお話でした。