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39.ゴミの分別は難しい

 引越し先で困ることのひとつに、ゴミの分別があります。


 みなさんのお住いの地域は、ゴミの分別は厳しい方でしょうか。それとも緩い方でしょうか。そういえばゴミ袋の値段も様々ですよね。引越しすると以前のゴミ袋がゴミ捨て用には使えなくなることが、転勤族として地味に悔しかったりします。


 さて地域によって分類が大きく異なるため、トリ頭の私は引越ししてからしばらくの間、市役所で配布されているゴミの分別の仕方を解説するポスターとにらめっこをすることになります。ちなみに我が家におけるゴミの分別ポスターの定位置は冷蔵庫の側面です。これ一般的だといいなあ。


 たまに、ゴミの分別ポスターを配布していない地域がありまして、そういう場所に引っ越した時にはゴミを捨てるたびにPCで確認をしておりました。ああいう場所は、ゴミ屋敷が大量に形成される気がしますが(思い込み)、実際のところどうなのでしょうね。素朴な疑問なのですが、何でゴミの分別ポスターをくれないんでしょう。ポスターが存在しないわけではなくて、春に配布が終わり、予算も使い切ってしまっているから、新しく刷ることができないのかしらん。


 さて、私の実家はその昔、物凄く厳しい分別の基準がありました。それがゴミの焼却施設が一新されてから大抵の物が燃えるゴミに分別されるようになってしまったのです。今までは燃えないゴミに分類されていたものが、すべて燃えるゴミとなるこの何とも言えない違和感。果たして本当にこれで良いのだろうかと実家に帰省して、ゴミ捨てをするたびに何か悪いことをしているような気持ちになります。そう、まるで中国在住時のように。


 中国にもゴミの分別はあるのです。公共放送のCMで、「ゴミはきちんと分別しましょう。特に電池や割れたガラスなどは、そのままゴミ箱に一緒くたにして捨ててはいけません。子どもたちの未来を、地球を、大切に。」と言われていたくらいですから、定義はあるはずなのです。あれ、おかしいな。この公共放送がある時点で、大抵のゴミの仕分けが守られていないという逆説になってしまっているような気がしてきました。


 そう言えば当時私が住んでいたアパートには、分別用のゴミ箱はありませんでした。自分の家で分別したところで、結局は最後、どさっと同じゴミ箱(箱というのもおこがましいくらいデカイ。みんながそこに入れる)にまとめて入れるしかないのです。ゴミステーションなんてものはありません。どうにかしたいなあと気になって周りの方に「ゴミの分別は?」と聞いてみたのですが、「全部一緒に出すよ〜」と返ってくるばかり。


 ちなみにこれは住まいのランクが、高級マンションとかドローカルアパートとかのように異なっていても関係ないようです。お金持ちの友人(億ション、お手伝いさんあり、お抱え運転手あり)を訪ねた時に「ゴミってどうやって捨てる?」と聞いたら、「お手伝いさんが全部一緒くたに捨ててる。ゴミ処理のおじさんが、どうせ後から分けてくれるから」という驚きの発言をいただきました。日本人ばかりが住んでいる住宅ではちゃんと分別をしてゴミを捨てるという話を聞いたことがあるのですが、どうなのでしょう?


 なお私がすんでいたアパートでも最終的なゴミの分別は掃除のおばちゃんの仕事でした。うーん、自主的にゴミの中身を分別する日本のゴミチェックおばちゃんとは違って仕事だから良いのかなあ。って、日本人的にはやっぱり嫌かも。


 まあ、そういうわけで中国に住んだことがありながら私はつい最近まで、中国のゴミの分別の基準を知りませんでした。街中にはあるんですよ、分別を推進するゴミ箱が。でもね、「リサイクルできるゴミ」「リサイクルできないゴミ」って基準が漠然としすぎではありませんか? リサイクルできるゴミって何? ペットボトル、缶、瓶ってこと?


 とりたてて聞く機会もないまま数年が過ぎ、帰国し、私はつい最近旅行の際に真実の一端を知ることになったのです。何と言うことでしょうか。リサイクルできるゴミというのは、意外にたくさんあったのです。


 可回収物 (リサイクルできるゴミ)

 金属 (金属)

 紙盒 (ダンボール)

 紙箱 (紙でできた箱)

 紙张 (紙切れ)

 塑料袋 (プラの買い物袋)

 易拉罐 (プルトップ式缶=イージーオープン缶)

 图书 (本)

 塑料瓶 (ペットボトル)


 其他垃圾 (その他のゴミ)

 树叶 (木の葉)

 餐盒 (使い捨てのランチボックス)

 食品 (食品)

 果皮 (果物の皮)

 紙巾 (ティッシュ)


 いやあ、観光地だったのですが、ゴミ箱にここまではっきり書いてあると分かりやすくて良いですよね。といいつつ、実際のゴミ箱の中身ははちゃめちゃだったのですが。つまり日常のゴミもこれに準拠して分けられているのでしょう。たぶん。


 あと、話が逸れるのですが「ゴミ箱におしっこはしないでください」と書いた方が良いのではないかなあと思いました。小さなお子さんが「おしっこ〜」と言うたびに、男女関係なく抱え上げられてゴミ箱に……。そこらへんでさせるよりマシという主張を耳にするのですが、まずはトイレを探して欲しいな。そしてそのゴミ箱から、使用済ペットボトルを回収(売ってお金になります)するご老人たち……ひいいいい。


 もよおしたらぜひともトイレへ。そしてトイレのドアはちゃんと鍵をかけていただきたい。壊れていることも多いですが。そして実は私、美人なお姉さんが、街のど真ん中で大をやらかしているのを見たことがあります。排泄を我慢しない文化というと聞こえがいいような……もしかしたらそういう特殊でアダルティなビデオの撮影だったのでしょうか。まさかね。


 と言うわけで、今回は中国のよくわからないゴミの仕分けの基準のお話でした。

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