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永遠の初心者と学ぶ、試験に出ない中国語  作者: 石河 翠@11/12「縁談広告。お飾りの妻を募集いたします」


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35.口座の行方

 銀行口座って、何年かほったらかしていると凍結されてしまいますよね。日本はその縛りが緩めで十年程度のようですが、中国は大体二年間程度出し入れしていないと、凍結されるのだとか。


 実は私、中国以外にも海外で開設した口座がいくつかあります。韓国のとある銀行で開けた口座もそのひとつ。それでですね、私が口座を開設したのは、もう十年近く前なのです。絶対に凍結されていると思います。一年程度出し入れがなければ凍結されるという話も聞いていますし。


 おぼろげな記憶ではその口座の中に数万円が入っていたはずなのです。当時はまた韓国に用事があって来るだろうと放置していたのですが、結局行くことはなくこんな時間が経ってしまいました。ええ、今頃になってこの数万円が惜しいわけですよ。なぜあのとき引き出して来なかった私。どうして口座なんか作ったんだ私!(生活のためです)


 日本にもこの銀行の支店が東京と大阪にあるのですが、お金の引き出しはできない様子。なぜ、海外と日本で別銀行扱いなのだ。チェーン店みたいなもんだろと毒づきたくなりました(涙目)ちょろっと調べてみたら、海外銀行の口座からお金を引き出すのはハードルが高いのです。やるにはかなりの手間と手数料をかけて海外送金という手続きをしなければいけないようでして、手数料が大体四、五千円。高いぞ!!!しかもこの選択をしようにも、大阪、東京から遠く離れた場所に住んでいます。地方在住者はここまで行く交通費が数万円かかるんです。ああ、田舎者な自分が憎いぜ。


 おそらく韓国に行ってATMで操作するのが一番簡単なのですが、韓国に用事もないし、このために韓国に行ったら赤字です。しかもですね、登録した暗証番号を忘れました。最低です。というか暗証番号が何桁だったのかもわからない……。ちなみに日本では四桁の暗証番号ですが、中国では六桁です。果たして韓国では何桁だったのでしょうか。やっぱり三回入力に失敗したら、ロックされてカードがしゅっと自動的に回収されるのかしらん。(中国の一部の銀行では暗証番号を規定数以上間違えたり、操作終了後に一定時間以上放置すると、機械の中にカードが自動的に吸い込まれます。怖っ)


 さて、現在の条件を確認してみましょう。


1、外国籍(日本人)の口座

2、現在、国外(日本)在住

3、カード暗証番号の記憶がない

4、登録した住所を覚えていない

5、登録した際は結婚前で、現在は身分証明書のパスポートが変更になっている

6、以前のパスポートをすでに処分してしまった


 うわ、これ詰んでませんか?


 さらに言えば、本当は安全上解約することが望ましいんですよね。でもお金を取り出すよりも、解約することの方が難しいようでして。書面はおそらく韓国語(もしくは英語)。おえっぷ。どうしてあの頃は読むことができたのだろうか。(遠い目)


 しかも何よりですね、万が一韓国の銀行に直接行ったところで、問い合わせが厳しいのです。十年前、口座の開設は韓国語で自分でやったのに!!!この十年間ですっかり錆びついた韓国語。いやあ、本当にあの頃の自分は頑張っていたなあ。明洞あたりの銀行に行けば、日本語対応もしてもらえるのかしらん。(あの悪条件で?)


 皆さんは私のような目に合わないように、口座を開設するときにはよくよく注意してくださいね。もし不要になった場合には、現地にいる間に解約をなさってください。特に中国では、同じ銀行でも省ごとに口座を持つ方も多いと思いますので。(中国では省が違うと、入金も出金も手数料がかかります。例えば、北京で作った口座のお金を上海の銀行から出金させると、余分に手数料が必要になるのです。つまり東京で作った口座のお金を大阪で引き出そうとすると手数料がかかるという罠。営業時間内なのに?!って感じですね。そのため転勤で勤務地が変わると、各地で口座を作る羽目になります)


 クリスマスやら年末年始が近づくと、お財布の中が寂しくなります。若気の至りがつくづく懐を直撃する石河なのでした。ああ、お金欲しい。

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