30.土砂降りと台風
本日も朝からしとしとと雨が降っています。皆様のお住いの地域はいかがでしょうか。今日は七夕、果たして織姫と牽牛は一年に一度のデートに出かけることはできるのかしらん。
さて今年も台風シーズン到来ですね。九州育ち、しかも子どもの頃に離島に住んでいた私は、台風が来るとなるとそわそわとしてしまいます。離島ですから、一日に一回しか来ない船が、数日来ないんですよ。商店からはリアルで食品が消えますし、情報も遮断されます。脆弱な島の電線はあっさり切れたりして、電力も止まってしまう。真っ暗な中、何もすることがないので早く寝るしかなかったです。
そのせいで私の中では、台風=一大事という刷り込みができています。まずは数日前から非常食の準備、懐中電灯にろうそくなどの準備はもちろん、直撃する前にすべての家事を終えます。お風呂にも入り、湯船にはもしもの断水のために水をたっぷり張って、そしていつ停電が起きても良いような準備を整えるのです。
就職して関東に引っ越した後、台風到来のたびにそわそわする私の様子はけっこう笑いのタネにされていました。関東って、酷い台風と言ってもそうでもないんですね。九州に直撃する台風のイメージが強すぎて、今回の台風でもすぐに逃げられるように準備をして、玄関先に置いていた私。子どもの頃からの習性は治りそうにありません。
中国にはあまり台風というものが来ることはありません。ですので、たまに台風が来ようものなら大騒ぎになるのです。私が上海に住んでいるときにも、数回台風が来ましたが、まず台風が近づくにつれてテレビの画面などに当局からのお知らせである台風警報が出されます。これは色ごとに警戒のレベルが違うのです。青色→黄色→橙色→赤色という順序で警告度合いが上がります。「赤色警報」が出ると、会社や学校は大体休校や自宅待機になるのです。
ちなみに大気汚染の場合には赤色よりももっと酷い茶色などの色合いで、「重汚染」などの警報があるのですけれど、まあこれは次の機会に。(中国の冬場は、PM2.5の数値が200とか300を超えるのも珍しくないのです)
さて話を戻しまして、台風で中国が休みになっても、日本側は休みじゃないから普通に問い合わせの電話とか入って来るんですよ。まさに自宅待機であって、休みじゃねえ。まあこれは、中国の祝日で休んでいるときに日本側から連絡が来る構図と同じですけれど。(こちらはどう考えてもおかしい)
体感としては、中国の台風は雨量は大したことはありません。むしろ夏場の上海で定期的に降るゲリラ豪雨の方がよっぽど酷かったです。けれど問題は風ですね。日本のように台風に慣れていないぶん、風で家屋が倒壊したり、木や電柱が倒れたり、車が飛んだりします。うん、危ないね。
ちなみに上海にお住いの方は、この時期雨が多いので、がっつりレインブーツを履くか、完全にビーサンのようなサンダルを履くかのどちらかの選択になります。おしゃれパンプスを履いて雨の日に出かけてご覧なさい、足首どころか膝下までの水溜りの中を歩いて帰る羽目になりますよ。
何と言っても、道が悪いですからね。日本の道路ってよく作られていて、きちんと道に傾斜があるんです。排水溝側に水が流れるようになってるんですね。それが上海の道にはありません。だから排水口から水が逆流して道に水が流れ出てるとか、歩道なのか川なのかわからないことはしょっちゅうです。
うん、雨の日の外出から帰宅後にまずすることは、手洗いうがいではなく、「足を洗う」だったことを思い出しました。一度雨が降ると大渋滞ですし、タクシーも捕まらないんですよねえ。バスも地下鉄も超満員だし、雨の日は外出したくない環境です。
今年は台風がいくつも来ているぶん、渇水の心配がなさそうなことだけがありがたいです。(渇水のせいで、小学生の頃に給食がなくなったことがあります) 皆さん、台風の際には油断せずに、不要不急の外出は控えて、早めの帰宅を心がけてくださいね。自然災害といえば、台風と答える石河でした。




