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永遠の初心者と学ぶ、試験に出ない中国語  作者: 石河 翠@11/12「縁談広告。お飾りの妻を募集いたします」


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29.恐るべし手足口病

 うっかり間違って、黒のジーンズも一緒くたにして洗濯してしまったところ、すべての衣服が真っ黒に染まってしまった石河です。超絶ブルーです。(いや染まった洗濯物はどちらかというと、薄汚れたグレーなのですが)


 さて夏といえば、中国には色々な話題がありますが、今回はタイムリーな話題にいたしましょう。お題は、「手足口病」です。中国語でも「手足口病/shouzukoubing (ショウズウコウビン)」です。そのまんまやんけ!


 この病気はその名の通り、手と足と口の中に、大量のぶつぶつができます。特に口の中は口内炎としてできるので、痛みが強いんですね。


 学校関係者、お子さんのいる方ならどなたでも知っているこの病気。夏風邪の一種なのですが、幼稚園や保育園などでものすごい猛威をふるいます。ものすごくポピュラーなので、記憶にない方も小さい頃にかかっているはずです。個人的なイメージでは、夏の手足口病&プール熱。、冬のインフルエンザ&ノロウイルスというイメージでしょうか。(西の横綱、東の横綱的なイメージ)


 けれどインフルエンザと違い、夏風邪の一種である手足口病には予防接種もありませんし、特効薬もありません。というのが、今年の夏までの私の認識でした。


 それがなんとですね、中国では手足口病の予防接種が今年から開始になったのです。ええ、世界初です。予防接種大国のアメリカなどでももちろん予防接種としては開始されていないんです。いやあ、この話をニュースで見かけたときにはびっくりしましたわ。(安全性がどうなのっていうゴニョゴニョ。でも医療機関はばんばん打っていく方針のよう。その昔滞在していた地方の病院でも、微信でこのワクチンを取り扱っていることをアピールしていました)


 日本では手足口病って、幼児がかかる代表的な病気なんですよね。インフルエンザや水疱瘡、おたふく風邪などの伝染病と違って、出席停止措置とかあまり聞きません。もちろん高熱が出ることもありますし、見た目に派手なぶつぶつができるのですが、どれくらい休ませるかは保護者に一任されていることも多いです。


 ところが中国では、この手足口病はとんでもなく警戒されています。警告という形で、様々な場所でポスターや広告を見たことがあります。どうやら日本でよく流行るような手足口病ではなく、重篤化し死者が多数でることもあるタイプが流行るそうなのです。(同じ手足口病でも、ウイルスの型が違うらしい) 酷い場合には脳炎等を起こすそうで、この夏の時期、中国の幼稚園の先生は、朝から水際対策に余念がありません。


 当時は独身でしたが、借りていたアパートの近くに幼稚園がありましたので、この光景がよく見えました。職場の中国人ママさんの中には、夏場はあえて休ませるという方もいらっしゃいましたよ。さすがは一人っ子政策(今は違いますが)、じいじやばあばも「あえて危ないところには行かせなくて良い! 面倒は見るから!」という方も多いそう。日本人的にはこの協力体制は羨ましいですね。


 登園前に全身&お口の中チェック。虫刺されあとや口内炎が一つでも発見されると、病院に行ってチェックしてもらわないと登園できません。そして、クラスから一人でも手足口病の患者さんが出ると、幼稚園が連続五日間休園になります。罹患した方は、二週間程度の出席停止なのだとか。職場のママさんたちの嘆きをよく聞いたものです。これで学費は割り引かないんだから、辛いですよね。(なお子どもの病気による職場での休みづらさは、日本でも中国でも同じ。特に日系企業では渋い顔をされます)


 そして日本ならどこの小児科に行っても治療してもらえるこの手足口病、中国では地域にもよりますが正式には申告が必要になってきます。きちんと手足口病の治療ができる病院として登録された病院に行かないといけないわけです。そしてまたこういう病院は、専門性が高いせいで激混み、相当にしんどいわけです。(正式にはですよ。大人ならこのニュアンスわかりますね?)


 でもね、そうは言ってもさすがに認可されたばかりの予防接種を受けるのはやっぱり怖いですよね。予防接種の認可にはかなり時間がかかる日本で暮らしていた人間なら、きっとそう思うはず。そして、現状、安全性の確認だけでなく、打つのに時間がかかるのも問題みたいですね。どうやら流行期間前に二回受けないといけないそうで、しかも途中で一カ月程度時間を置くのだとか。このあたり、小児用のインフルエンザの予防接種の打ち方と同じですね。


 ところで、なんでこれがタイムリーな話題かと申しますと、今現在かかっているのですよ。はい、石河がでございます。なぜ?!(どこでもらってきたのやら)


 くっそ、全身にぶつぶつできて、死ぬほどだるいですよ。ひと様にうつしてはいけないので、絶賛引きこもり中。熱がないのが唯一の救いですが、判断力もないので、ジーンズを一緒に洗うようなポカミスを犯します。しかも手足がぱんぱんに腫れているので、歩行不可なのです。怪しさ満点で這いつくばっています。


 手洗いうがい、規則正しい生活くらいしか予防方法がないのですが、どうぞ皆様もお気をつけくださいませ。

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