24.銀行なのに安心できない
突然ですが、どうして銀行の手続きって、こんなに時間がかかるのでしょうか。いや、多分カウンターの中の方はお忙しいのだと思うのです。でも何でこんなに大変なのかさっぱりわかりません。銀行員の友人の話を聞くと、とりあえず中の方が一通り忙しいということはわかるのですが。
日本の銀行は安全上トイレもないこともありますし、困った困った。時間も読めないので、銀行に行くのは一日仕事です。
というわけで今日のお題は銀行です。
そういつもエロい話ばかりするわけではないのです。朝からムーンライトに投稿するためのネタを練っていたとしても、私も外に出れば表面上は無害な一介の社会人なのであります。
さて中国でも、銀行は「銀行(yin hang/インハン)」です。もうどこを向いても銀行がありますので、探し出すのは簡単ですね! けれど安心するのはまだ早い。用事を済ませて家に帰るまでは気を抜いてはいけません。
まずやっぱり銀行というものはかなり待たされます。と言っても私のような日本人が使うのは、口座の開設、預金の引き出しや預け入れ、そして両替くらい。待たされるのは、私の用事ではなくそのほかの時間がかかる皆様のご用件のためです。
一体他の方が何をされているかわかりませんが、順番が回ってくるまで十人待ち一時間超えとかがざらでした。利用者の数に対して、窓口が少なすぎると思うのです。日本よりも国民の数が多いのに、窓口が三つとかさばけないでしょうよ!
なお当たり前ですが、日本人でも中国で銀行口座を持つことができます。住所とパスポートで本人確認できれば、外国人慣れした支店ならパパパッと口座開設完了です。日本人的に必要な気もしますが、中国では印鑑は不要です。まあ諸外国で印鑑が必要な国って他にどこがあるのでしょうね。
それから要求しないと通帳はくれません。みんなWebで確認するんでしょうか。そしてキャッシュカードにクレジットカード機能はつきません。外国人が中国のクレジットカードを作るのは難しいのです。指定銀行のクレジットカードで支払いをすると○割引という飲食店がとても多いので、そこだけちょっと残念だったりします(笑)
先ほど、窓口を利用する理由にお金の預け入れ、引き出しがあると書きました。それくらいATMを使えよと思われますよね? けれどそのATMがまた曲者なのです。
まず、中国では預け入れ専用機と引き出し専用機に分かれていることが多いのです。え? 意味がわからない? そうでしょうとも。私も意味がわかりませんでした。もちろん一体型の機械もありますが、とても少ないのです。お金を引き出すのに並び、お金を預け入れるのに並ぶ。大変面倒です。
そしてよく機械そのものが壊れていたりします。修理してください。そして動いていても機械の中にお金がなくて引き出せなかったり、逆に機械の中にお金が多すぎて預け入れられなかったりします。頼む、管理してくれ!
さらに銀行内のATMから偽札が出てくるときがあります。マジな話です。大使館からの中国在住者向けのメールで、偽札の注意喚起が飛んできたりします。「ATMは使わずに窓口を利用しましょう」なんて書かれてたりするのです。ちなみに友人が偽札をつかまされましたが、お金は警察に回収された上、交換とか補償もありませんでした。つまりATMでおろした数万円が塵と消えたのです。恐ろしすぎます。
こういう感じなので、最近の中国ではスマホやPCなどを使ってWeb上でお金を払うことが多いです。偽札をつかまされる心配もなく、早くて便利ということで、お財布を持たずに出歩く中国人の若い方もとても増えています。割引や特典もありますしね!
さて次に日本人が窓口を利用するのは、両替でしょう。両替といえば二種類。そのどちらも銀行を利用するのですが、またここでもいろいろあるのです。
一つ目。日本円を中国人民元に交換するために、ちょいちょい銀行を使います。パスポートを忘れると、手続きできません。にもかかわらず何回か手ぶらで出かけたことがあります。バカか、私は。両替した後にレートが激変すると阿鼻叫喚です。胃が痛いです。ちなみにホテルとかでも交換できますけれど、手数料の関係で銀行が私は好きですね。
二つ目。高額紙幣を崩すために、両替を行うこともあります。ちなみに、中国の最高紙幣は百元札です。だいたい二千円いかないくらいです。これを一元札に交換に行ったことがあるのですが、窓口のお姉さんにあっさり「そんなに一元札ないわ」と言われて、交換してもらえませんでした(笑) その時は行内に一元札が十枚しかなかったかな? 銀行で交換できなかったらどこへ行けばいいんや!
その後会社のお姉さんにお伺いしたところ、朝イチで銀行に行かないと、基本的にこういう類の両替はできないということです。なんて不便な銀行!
そして不便といえば、手数料。中国の銀行は地域ごとに完全に独立しています。上海で作った銀行口座のカードでは、北京の同系列の銀行であったとしてもお金の引き出しや預け入れに手数料がかかります。これを回避するには地域ごとに口座を作るしかないのです。日本で考えたら、県をまたいだ支店でカードを使ったら手数料がかかるとか、嫌すぎますよね。中国の場合は、一つの省が大きすぎるから、仕方ないのでしょうか。
というわけで今回は、ちっとも便利ではない銀行のお話でした。
 




