19.ひな祭りと「妇女节」
前回に引き続き、今回も思い込みのお話です。
私は小学生の頃に、行事というものは大体中国から伝来したものが多いとざっくりと先生に習った記憶があります。奇数というのは当時特別なものだと思われていたから、同じ奇数の数字が並ぶときを一つの節目としたのだとか。真偽のほどはともかくとして、何となくそれっぽいですよね。
1月1日の元旦、3月3日の桃の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕……。じゃあ何で9月9日と11月11日には何もないんだと聞かれた担任の先生は、いや中国にはあるんだけど、日本には伝来しなかったんだとか馴染まなくて定着しなかったんだとか答えていた気がします。
それでですね、大人になってみて調べてみたら、9月9日にもちゃんと節句があるのですよ。重陽の節句(菊の節句)というんですね。不老長寿や繁栄を願う行事だそうです。なお、古代中国では最高の数字は10ではなく9とされていたそうですので、それもあって11が二つ重なる月に節句がなかったのかもしれません。
そして私ははたと気がつきました。先生、9月9日と11月11日、特に中国では何もなかったっすよ。いや、11月11日には一大イベントがあますけれど、あれ最近始まったお買い物イベントですからね? あの頃、私が小学生の時なんて絶対になかったですよ。先生、幼気けな小学生に適当なことを言いましたね?
ちなみに11月11日は「双11(shuang shiyi/シュアン シーイー)」と言いまして、大セールが行われます。老いも若きもこの日はスマホやPCの前にかじりついて、お目当ての商品をクリックし続けているはずです。もともと、「独身節」(1が4つ並んでいる。これを独り者に見立てた言い方)だから買い物をしようというキャンペーンだったような気がするのですが、すっかり「双11」として定着したように思えます。
ちなみに2016年は、「双12(shuang shi er/シュアン シーアール)」として12月にも再度大手企業がキャンペーンを行い、大騒ぎでした。もう奇数、関係ないじゃん。ちなみにこの話題、昨年書こうとして書き損ねていたものなので、ちょっとご紹介できてホッとしました。
それにしても純粋な小学生の頃の思い出、私最近まで信じてました(笑) 何て素直なお子様だったのかしら。
さらにさらに、驚いたことに何と中国にはひなまつりはないのです。これ、常識だったらどうしよう。めっちゃ落ち込みます。日本のひなまつりの起源は中国にあるらしいのですが、もともとは穢れを祓うために川で身を清めたとかで、何ちゃらフェアとかこの日に何を買って食べるとかいうイベントではないのです。もちろん女の子のお祝いでもありません。
すごい当然の顔をして中国で、「ねえねえどこではまぐりって買うの?」と聞いた時のみんなの戸惑いは忘れられません。あれですね、馴染みのある食べ物や呼び方が、地元独自のものや方言だと初めて知った時の驚きと小っ恥ずかしさです。
だってねえ、端午の節句は中国由来でしょ。まあ中国では鯉のぼりや五月人形は飾りませんけども、同じ行事があるならついひな祭りもあると思って当然ですよね? 何か急に緊張して、冷や汗出てきました(笑)
今回のタイトルで、ひな祭り=「妇女节/婦女節(funvjie/フウニユゥジエ)」と誤解させてしまったなら申し訳ありません。中国には、ひな祭りの代わりと言っては何ですが3月8日に「妇女节/婦女節(funvjie/フウニユゥジエ)」というものがあります。これは国際婦人デーといいまして、世界的なものらしいのですが、はて? これもあまり日本では馴染みのない日かもしれません。と言いますか、私はさっぱり知りませんでした。
少なくとも私の地元や周りではこれに付随するイベントやセールなど見たことないのですが、中国ではメジャーイベントらしく、会社が半日休暇になったり、ちょっとしたイベントやセールもあるのだとか。とはいえ以前3月8日に街を出歩いてみたものの、特に恩恵が得られなかったので、実感はゼロなのです。ちっともわからん、わからん。
というわけで本日の話題はひな祭りでした。なお、明日の桃の節句当日の我が家の献立は、唐揚げの予定です。ひな祭り関係ねえ! だってちらし寿司とかはまぐりのお吸い物作っても、私しか食べないんですもん。それかどうしても必要なら、スーパーに行ってもう○○太郎を利用します。適当万歳!