第1巻「Fourth Wall Breaking」:0章
『フィクション』と言う物は人間しか理解できない概念の一つだ。
ある動物たちも人間と同じく音楽、踊り、発話を作ることができて、動物同士のコミュニケーションスキルを持つある動物たちは自分の利益のために『嘘』まで吐くことができるかもしれないけれど、捏造された『たとえ話』をエンターテインメントとして評価できる他種の生物は存在しない。
それでも、物語を話すことは人類史の近況から由来した物でもなく、仮想の出来事の捏造の歴史は火の発見と同じぐらいに古い物である。
そして火と同じように、フィクションは人類文明を作り上げた主要な要因の一つであることも誰にも否定できないだろう。
フィクションは本来、何故雨は降って、何故昼と夜は存在して、死人は死後どこに行くというような、様々な不明な物を説明するため、または合理化といった、古代の文明には答えられない質問の終幕感になるため作り出され、その後に神話や伝説、宗教などへ進化する。
今日に至るまで物語を語る方法の進化により、実際の出来事を仮想にして再び語るため、物語を話す事は本、アニメーション、映画、芝居、音楽、双方向メディアなどの形になって、また世界中に一番広がるエンターテインメントの種類の一つのままで残る。
音楽と一緒で、物語を話す事は人類の最も古くて、あらゆる年齢と経歴の人間が楽しめるエンターテインメントの一つでこれから先の未来にもそうあり続くだろう。
真実でない話にふけることに基づく永遠のエンターテインメントだ。