第2件【洗濯物を持って寮を徘徊してはいけない件について】
どうも!おはよう!こんにちわ!こんばんわ!
ハローグーテンターク!ジェアグゥィチトローナ!
SKNです。
開きましたね、実は回線がしばらく切れていました。
本当に申し訳ないですが、まぁ見てる人もそんなに居ないと思うので良いでしょう
そして、部屋は酷い有様であった・・・
「ぐへへ~あれどうなってるの~」
「多分引火したんだと思うよ・・・」
「全身火傷してヒリヒリします、動けないです」
「転校生はどこいった~」
「まだ帰ってきてないみたいだよ」
「帰ってきたらぼこぼこにしてやる、絶対!」
「掃除しなくていいんですか?」
「体動かないよ~」
説明するのを忘れていた。
向こうの世界で例えば体真っ二つにされたとか
今回みたいに火傷したーってなったら感覚のフィードバックだけが起きて
その怪我を実際にしているわけではないけど痛みは発生する。
なので今回はこの有様という訳
大爆発によりクラス全員がダウンしてしまったので本日はめでたく休講
皆は表面の火傷だけで済んだけど、俺は体が大爆発したのと同じ
気体になったから感覚は無いだろうと思ってたら要らん所は残ってるのね。
全身に痛みを感じながら目の覚めた俺はこの惨状を知らないまま部屋に帰った。
「ただいま・・・きたねぇな」
そこにはコロコロしている三人が居た。
「お~来たか転校生、殴りたいけど今は止めておくよ」
「三人とも火傷大丈夫か?」
「あなたのせいです」
「すまない」
「事故みたいなものだから気にしなくていいよ」
「ありがと」
皆酷い状態なのが見て分かる
それより酷いのはこの部屋だろうな
俺の中では下らないがひとつの定義がある
汚い部屋かそうでないかはそのラインで決めている。
床に服が落ちているかどうか、別にゴミが落ちていれば捨てればいい
物が散乱しているなら仕舞えばいいさ
だが服は別だペットボトルを床に置くことはあるだろう
鞄を床に置くことはあるだろう
服も確かに床に置くことももちろんあると思う、それは分からなくもない
だが、ペットボトルは使い捨ての物だ
鞄はいちいち洗ったりはしないだろう
そう考えたとき、服は違うのだ、消耗品でもない、洗わない何てありえない
これを床に散乱させたまま過ごすと言うのはありえない
俺は潔癖症ではないがこれだけはどうしても許せないのだ。
机の上に置いてあるのは許せるのは何故か分からん、そんな性分と思っている
さて、この許せない部屋やるべき事はひとつしかないと俺は考える。
そして、今の俺は痛みを忘れてキレていた
「おい、この下着は誰のだ?」
こいつら全員(2人)分の掃除だ。
「あっ・・・え~と・・・」
「結衣か、これはお前のなのか?」
「それは・・・七海のやつ・・・」
「そうか、じゃあこれは何だ?」
「それも七海ので・・・」
何故お前付近に落ちている物が全部七海の物になるんだろうか
そんな疑問を抱かずにはいられないだが、まぁ別にいい
「どっちも結衣のでしょ」
「え~と、そうだよぉ私のだよぉ」
「あ?聞こえねぇぞ」
「もう!私のです!」
あっさりバレる、そりゃそうだ。そりゃそうだろうよ。
「じゃあこっちは、落ちてるの下着ばっかじゃねーか」
「それは結衣のだよ、転校生」
「あ?裏に名前書いてあるぞおら」
「裏見るなよぉ~ばかぁ~」
何か言ってるが知らん、見られたくなければ普段からちゃんとしておけばいいさ
「あ、じゃあ私のもお願いします」
「ん?いいのか?」
「見られたくない物は自分でやります、そこにまとめてるのでお願いします」
「分かった、これでいいんだな」
「はい、お願いします」
春菜は違う、まだ会って一日も経ってないがひしひしと感じる
両手に抱えきれない程の衣服を持ち俺は共同の洗濯場へ向かった
これ以後3ヶ月ほど俺は変態の汚名を着せられた。
龍哉が出た後の部屋では散々な目に遭った二人が話をしていた。
「どうしよう、私まともに話せる自信ないよ」
「転校生完全にキレてたよ、少し怖かったかも」
「うん、怖かったね、私達が悪いんだけどね」
「あそこまで怒らなくてもなぁ~人の下着片手に」
「少しシュールだったよね」
「いや、結構シュールだったよ」
その時不意にドアが開いた。
急だったので二人は少しヒヤッとしたがそこに立っていたのはぼこぼこにされた龍哉であった。
しかも洗濯は出来ていない。
「ただいま」
「どうしたの!?大丈夫?」
あまりのボコボコ具合に話しにくいと言っていたのはどこへやら
「女性物の下着を持って女子校の寮を歩いてはいけないと学んだ」
「学ぶ以前の問題だよ転校生~」
さぁ話を数分前に戻そう。
三人分の洗濯物を持った俺はそのまま洗濯場へ向かっていたが
まず一番に今日転校してきて寮の人全員が俺の事を知っている訳が無い
さぁどうする、下着とその他衣服を抱えた同年代の知らない男と寮で会ったら
そりゃあ窃盗犯としか思わないだろう、俺もそう思う。
そこからは人が人を呼びあっという間にタイヘンなヘンタイへ包囲網を敷く
まさに多勢に無勢
ヒスに陥った女性諸君は集団心理もあるだろうか
目の前のタイヘンなヘンタイに向かい
罵詈雑言と物を投げる物理攻撃を同時に浴びせてきた
そしてそのまま寮全てに変態が居ると広まった次第である。
「と言う事で寮長の所に行って来る」
「え?呼び出し?」
「みたい、相当怒ってるかも」
「私のせいでもあるから一緒に行こうか?」
「いや、多分無理だろ、女ってものは話を聞かないからなぁ~」
「私が行きますよ、もう体も動きますし」
「う~ん俺一人でいいんだけどなぁ」
「私はあの人に多少話が通じますよ」
「そう?じゃあ、よろしく頼む」
寮長に融通が聞くという事なので春菜に着いて来てもらう事にした
コンコン
「入っていいぞ」
ドアの向こうからする声はおおよそ小学生程度の人間の声であった。
「しつれーしまーす」
「失礼します」
「君が転校生兼変態の出雲龍哉か」
「お前が寮長兼小学生・・・いや幼稚園児でいいか」
「うるさいわ!お前より年上だわ!幼稚園児じゃねーよせめて小5だよ!」
そこに居たのは良く見て・・・凄く頑張って・・・う~ん・・・
贔屓目に見てね?この年齢ならこれくらい幼い人居るでしょって感覚で
見て、ギリギリ小学校6年くらい中学生と言われても納得したフリは出来るレベル
「はっ!どこかから声がする上か!?上からか!?」
「下からだよ!言わせんなよ!見上げんなよ!見下げろよ!」
「おう、こんな所に居たのか」
「ドヤ顔で見下すなよ下級生が」
両者が睨み合う中忘れ去られていたが非常に冷静な人が一人
春菜である、後で聞いたがこのチビ寮長の妹なのである。
「お姉ちゃん、まぁ落ち着いて」
「あ、何かごめんみっともないとこ見せて」
「おう、背丈がみっともねーぞ」
「うるせぇよ、お前黙れよ一回」
「黙るくらいなら帰るぞ、このチビ」
「二人共静かにしましょうか、私もいい加減怒りますよ?」
「あ、ごめん」
「・・・・・・」
威圧感、この時ほどこの言葉を意識した事もない。
声も出ねぇよ、まじで
「ほら、お姉ちゃん話あるんでしょ?」
「う、うん・・・」
このチビどうやら妹には頭が上がらないようだ、まぁどうでもいい
「出雲、お前は今日付けで要注意生徒の仲間入りだ」
「なんだそれ?」
要注意生徒?そんなストレートな分類聞いたことない、てか聞きたくも無い
「説明は妹がしてくれる、私はこれを言うまでが仕事だからな」
キリッとした表情もどこか可愛げが残り全然締まらない。
こんなのが寮長で良いのだろうかと心底不安になって仕方ない
「行きましょう、詳しくは部屋で説明します」
場所を移動し自室へ戻る、ちなみに部屋番号は7階の一番奥
715号室だ、一番騒がしくても大丈夫な部屋と聞いている時点で・・・
まぁそれはいい春菜からさっきのチビに言われた事を聞いた二人は
目を丸くして何と言うか慈悲のこもった目をこちらに向けてきた。
「初日で要注意生徒・・・要生の仲間入りとはなかなかやるね~!」
「この部屋も忙しくなりそう・・・」
「なんでこの二人はこんなびみょーな感じなんだ?」
「では説明します、え~と要生とはですね」
「妖精?」
「要生」
「要生」
「そうです」
なんだこの茶番は
要注意生徒
字面の通りである、上からこいつはヤバイとされた生徒がこれに当たる。
単純に問題行動を起こすと目を付けられるのだが・・・
分かりやすい所でいくと暴力行為とかね、そういった類のやつ
俺は変態だからと一発アウトであるんだけど
後から聞いた話だともう男ってだけで指定する気満々だったようなので
こいつはもうどうにもならんと思った。
「えーと・・・じゃあ連絡しないといけないね」
「どこに?」
「寮長だよ、一時間毎に行動を連絡しないといけないの」
「24時間監視体制ってこと?」
「そうだよ、夜中も連絡しないといけないんだよ」
「迷惑かけそうだな」
「ほんとだよ転校生、初日から色々やらかしてくれるね」
面目ない限りである。
さて・・・めでたく不良生徒の仲間入りを果たした訳なんだが
俺は洗濯をしようとしただけというのは理解していただきたい。
一話目に比べて短くなってます。
あと、題名を変更しようと思ってます。
なんとなくですねw
では皆様アウフヴィーダーゼーエン!