第1件【人体が粉になるってのが理解出来ない件について】
どうも!おはよう!こんにちは!こんばんわ!
ハロー!グーテンターク!ジェアグゥィチトロノーナ!
SKNです。
第一話です、書きためがそこそこの量になったので安定したペースで投稿出来たらいいなと思います!
「ん?起きたの?」
目が覚めるとそこには見覚えのない人物が・・・
ここはどこだろう、真っ白で何もない部屋。
状況が良く分からないが目の前の女性は捲くし立てるように話した。
「女子校に手違いで転校したらとか、考えたこと無いかな?」
この人はいきなりなにを言うんだろうか
「するよ、男なら一度はすると・・・思うけど・・・」
「じゃあその願い叶えてあげる!」
もしかして痛い子なのかな?
「は?急に何を言って?」
「だから騙されたと思って目を瞑って?」
騙されてるけど目を瞑るとする、騙されてなかったら面白そうだ。
「開けてないよね?ところであなた名前は?」
「俺?俺は出雲龍哉」
「じゃあ龍哉君、いってらっしゃい!」
どうでもいいかもしれないけどあの子胸小さかったなぁ
「え~・・・なんで目を瞑っているんだ?」
「ん?あ、あ~すいません」
「では、自己紹介をしてもらおうか」
目の前には少し綺麗かなと思うぐらいの教室と、生徒達
多分俺は転校生という設定で、この教室に女子ばかり居るのはなぜだろうか
と思った所で先ほどの事を思い出す。
騙されてはなかったみたいだけど、これはこれで気まずい
何が気まずいってさっき話してたやつが後ろに居るのが気まずい
異世界転生なんだろう、となるとここは自分が全く分からない世界になる。
第一印象は大事だ、上手く無難に切り抜けてこの場は終わらせよう。
「出雲龍哉です、山の上にある田舎の高校から転校してきました」
嘘は付いていない、俺は田舎の人間だし
「このクラスに早く馴染めるように頑張りますので、よろしくお願いします」
会釈をして空いた席を探す、こういうのは最初から空いた席が用意されているものだと思うけど
「あ、戦型は?」
「ん?戦型?」
急に予想外な質問が来て何も言えなくなる
後ろのやつの表情があちゃ~みたいな顔をしているからあいつの伝達ミスだろう
「それは・・・格闘技みたいな?」
「格闘技?ま、まぁいい続けてくれ」
「さ、サンボをやってました」
嘘です、大嘘です。
「さ、サンボ?まぁいい分かった席に着いてくれ」
「・・・・・・・・・・」
誰も笑わずこの空気、皆冷たいぞ~
というかこの冷えた空気どうしよう・・・
真夏と思われる外とは対象的な、そんな空気が教室を支配していた。
担任から案内された席は幸か不幸か例の子の隣だった。
「受け答えがおかしくなったぞ説明不足じゃないのか?」
「ごめんごめん、伝え忘れてた、それにしてもサンボって何?面白いよ」
「サンボ知らないの?」
「まず格闘技って所から・・・」
ああ、世界が違う、つまり異世界?いやそれを結論付けるのはまだ早い
だが、俺の憧れたラストエンペラーはこの世界には居ないと思うと残念な気持ちになる。
「決められたルールの中で殴る蹴る絞める闘う競技だけど」
「あ~なんとなく分かったかも、物騒だね」
「物騒?審判が居てルールも決められているから大丈夫」
「そうかな、男の子ってそう思う人達なのかな?」
「まぁそれはいい、とりあえず戦型とかってなに?」
「あ、そこ説明してなかったね」
話を要約すると、バーチャルの世界で戦争するらしい
この時点で俺は考える事を止めた。
学校自体は全寮制、5つの寮がありこの教室に居るのは全て同じ寮の生徒
月に1回寮対抗大戦争が行われその結果が成績に直結するそうだ。
個人の成績と団体での成績、それから普通の五教科を総合して通知表完成!
強い寮は勉強なんてしないし、弱い寮は勉強して成績を良くするしかない
ちなみにこの寮は開校以来最弱の寮と言われていて
3日かけて行う対抗戦が基本3時間くらいで終わる超時短戦争
だから皆凄く勉強が出来るので進学実績と言う点では最強の寮と言う事になる。
戦型は基本的に3つあり。
攻撃型、防御型、バランス型に分かれる。
つまりあの時サンボと答えた俺は塩化ナトリウムは別名何?と言う問いに
亜qwせdrftgyふじこlp;@:「」とでも答えるような大ばか者になる。
さて、この子の持っている資料によると俺はバランス型になるようで
その3つの括りから個々に与えられる特殊能力がある。
これは特にパターンは無いが、ちょくちょく同じ能力になる人も居るそう
俺は粉化という能力になっているが、これは見た事ないと首をかしげていた。
字面の通り解釈すれば体が粉になるんだと思うけど・・・体が粉になるって怖いよ
「分かるところと分からないところがあるけど・・・ところでさ」
「どうしたの?」
「名前なんていうの?」
この子名前を聞いていなかったことを思い出した、自分の名前を言ってばかりでした
「そういえば教えてなかったね、私は佐藤結衣、よろしくね」
「佐藤さんね、よろしく」
結衣って名前良くない?この名前にハズレってないんだよね
現にこの人可愛いし・・・俺何言ってるんだろうか。
「後、寮は4人部屋だからね」
「俺一人部屋じゃないの?」
「そんな贅沢許されないからね、君は私と同じ部屋」
贅沢というか最低限の節度というか、男女でワンルーム共同生活かぁ~
しかも3対1になるってことか、変なトラブルが無ければいいけど
だけど女子とは言え知り合いが一人居るだけでこの安心感。
同じ部屋で良かった良かった。
「他の二人はどんな人?」
ここ重要よ、男だからって忌み嫌ってくる人だと居場所無くなるよ。
「呼んだ方が早いね、七海!春菜!」
七海に春菜、この名前もハズレはないように思える。
子とか付いたら何かあれだよね、少し古い感じがするよね
新生児名前ランキング見ると昭和50年くらいから怒涛の○子でびびるけど
「どうしたの~?おや、転校生もう仲良くなったのかい」
「この人が七海ね」
「上野七海だよ、よろよろ~」
明るい子だな、と第一印象はそう思った。
そしてこの子も可愛かった、やはり重要なのはそこであろう
もっと重要なのはこの子も胸が小さいということ。
「出雲龍哉です、よろしく」
「春菜は?」
「多分隣のクラスに教科書借りに行ってると思うよ」
「春菜に限ってそれは珍しいね」
こういう身内ネタ、こっちには一切分からないけど何か良いよね
女子でことさら可愛い子が微笑ましく話してるとなお良いよね!
「む~誰も持ってなかったです!」
「お、噂をすれば春菜登場」
現われたのは大人しそうな子だった、この子も凄く可愛かった。
そして!なんと!胸が小さかったぁぁぁ!!!3人フルコン!
「七海が私の噂をする時は基本的に悪口だと思います」
「あちゃ~バレたなら仕方ない!」
「いや、してないから、七海も変に認めたらダメ」
「そうだそうだ、転校生!自己紹介!」
「ほぼ無茶振りかよ」
「ごめんね、七海いつもこんなんだから」
グループにこういう明るい人、必要だと思います。
「出雲龍哉です、よろしく」
「お前はテンプレしか言えんのかっ!」
何を思ったか急にポカポカ叩き始めた、そして思いのほか痛い・・・
「痛い痛い!叩くな!やめろ」
可愛い子に頭叩かれるの・・・アリだと思います!
つまり可愛いは正義って事で。
「え~と、青木春菜です・・・同じ部屋になるって事ですか?」
結衣の大人しそうな感じとはまた違うもっと大人しそうな人が出てきた。
「そうそう!この転校生私達と同じ部屋なんだよ!」
「俺が答える前に勝手にはn「掃除しなきゃ・・・」
俺の言葉を遮るように結衣が呟いたのが聞こえた。
女の子って気を抜くとがさつになるのか
じゃあ今日は少し遅く部屋に行こうかな、部屋知らんけど。
さて、俺が行くことになり部屋を掃除しなくてはとてんやわんやしている三人
そんなに散らかっているのか?と思うのだけれども・・・
「部屋そんなに散らかってるのか?」
「凄いよ!結衣の下着がそこらへんにおちt「言うなー!」
「私は整理してるんですけど二人が結構凄くて・・・」
と、青木さんが苦言を呈す。
確かにこの人は真面目できっちりしていそうだ。
佐藤さんは見かけによらず雑なのね、上野さ・・・こいつは呼び捨てでいいや
七海はまぁ~性格の通りだろう。
「ほら、もうすぐ一時間目始まるから!席に着いて!」
「ねぇねぇ転校生、結衣の今日の色知りたい?教えちゃうよ!」
凄く気になるけどそこは紳士の嗜みという奴だ。
「え?何色?」
バッチリ聞いておくのが紳士というやつだろう。
「お願いだから言わないで!普通に恥ずかしいから!それと聞かないで!」
「何かごめんね、いつもはこうじゃないんですけど」
「そうなの?」
「多分男の子を前にしてテンション上がってるのかもしれないです」
七海、意外と純情。
1時間目実習。
担当の教師から説明があり、実習は対抗戦の練習をするそうで俺は初めての実習になる
薄暗い部屋に連れて行かれて、少し大きめの箱のような機械の中に入った
気付くと何もない広い空間に気付いたら移動していた
あの時の感覚に似ている、最初のあの時の・・・
「転校生!ぼーっとしちゃだめだよ」
「ん?あ、ああ・・・」
七海に声を掛けられて正気に戻る、なんだかぼーっとしてしまう
「最初は誰だってそうなるよ、ちなみに部隊のメンバーは部屋のメンバーだからね」
「私達は医療班にあたります、三人とも回復系の能力なんですよ」
「お、おう・・・」
酔ったような感覚が消えない、気分が悪い、話もぼーっとしてて聞き取れていない
「あれ?足消えてないですか?」
「え・・・?消えてる?」
「能力は粉化だったよね、今粉になってるのかな」
「自分の意思とは関係ないの!?それって能力としてどうなの!?」
「初めてだからですよ、何回かやれば慣れると思いますよ!」
とても慣れでどうにかなる問題とは思えない、油断したわけでもなく何かを考えた訳でもない
それでも勝手に体がさーっと粉になっていく・・・慣れるには時間がかかりそうだ
「転校生!何か首だけ浮いてるみたいになってるよ!」
「うわぁ・・・これは・・・怖いかな?」
結衣さん、引かないでこれはワザとじゃないの
「え、なにこれ・・・もう体の感覚ほとんどないわ」
立っている感覚がない、ほんとに浮いてる感じで気持ち悪い。
表現し難いんだけど・・・無重力ってこんな風になるのかなと
「転校生!全部消えちゃってるよ!」
「どこ行ったんでしょうか」
「全部粉になったんだと思うよ」
驚く七海とは対照的に他の二人は冷静に話を進める。
場慣れというわけではないけど、性格が性格なのであまり焦ったりはしないのだろう
「粉になったとしてどうするんでしょうか」
「粉塵爆発とか聞いたことあるよ!それだと強いんじゃない?」
「そうだね、今までにも変な能力はたくさんあったし、どれも使い方次第で凄く強かったよね」
「粉塵爆発は確かに強いですが、あまりに捨て身かと思います」
「そういえば虫に化ける先輩とか居たじゃん!」
「あ~何か可哀想だったね、あの能力」
「でも相手に与える精神的なダメージが大きかったですね」
「大きな蜘蛛になって相手の本陣に侵入してかく乱もしてたよね」
三人の会話を聞いているとなんだか過去には女としての尊厳と強さを引き換えにした人も居たようだ。
名前も顔もしらないが、本物の漢だと思う、女だけど
一方で粉になった俺はゆらゆらとしていた。
本当に不思議な感覚で病みつきになりそう、それぐらい面白い感覚だった。
言葉も話せない、体の感覚もない、目も粉化したせいか見えない
でも音は聞こえる、考える事も出来る。
なにが出来てなにが出来ないのか、それも全然分からない
精神だけが飛ばされたみたいな・・・この感覚に慣れるのも時間がかかりそうだ。
三人の声がはっきりと聞こえる。
それに遠くの声がも微かに聞こえる、多分攻撃部隊の方々だろう。
当たり前だが、同じ空間に居るみたいでそれぞれが訓練に勤しんでいる
一人の生徒が手を前に突き出して叫んだ。
『出でよ!炎!』
そして1時間目の実習は中止となった。
一話あたり5000文字前後で投稿できればいいなと思っています。
少し短いかもしれませんがそこはご了承を
一話目を最後まで読んでくれてありがとうございます。
では皆様アウフヴィーダーゼーエン!