一章~②~
さてさて少しづつですが話がはじまりますので、気長に読んでください。
俺達がダンドノ村についてからすでに3か月が過ぎていた。
この世界では、まれに異世界人が現れるらしい。
・・・本当か?
まぁ考えてもしょうがないな。
まれといっても、うわさレベルではなく伝説級らしい。
・・・・まれっていうのか?
そんなわけで、俺達は最初に声をかけたのが村長だったらしく。
異世界人なのにも関わらず、三ヶ月の間に色々ありまして。
現在、俺達は村長の家に間借りさせてもらっている。
現在の辰巳は、村の女達から熱い目で見られ、男達からは頼りにされている。
一方、俺はと言うと・・・・・。
子供には好かれている。女ではなくおばちゃんたちには好かれている。
全然嬉しくねぇ・・・・。
やはり顔か?顔なのか?顔で選んでいるのか?おおおい!!
双子だから顔のつくりは似ているはずなんだぞ?
そんなくだらないことを考えていると、子供の一人から声をかけられた。
「ね~貴一。今日のおやつは何~~?」
「ん~~~?おっ、メリじゃないか。今日はどうした?」
声をかけられた方向を見ると赤みがかった髪の毛茶色の目そして、元気いっぱいの笑顔を貼りつかせた。かわいい女の子がいた。
「だから~。今日のおやつは何なの!!」
「今日のおやつは、果物のタルトに、クッキーかな?そうだな・・・。後は・・。」
「いつ食べれる?」
「ん~~あと、少しでクッキーが焼けるからそしたらだな。」
「私も食べていいんだよね?」
「はぁ?メリはきのう食べただろ?今日は売り物にするからダメ~~。」
「ケチンボ。」
「・・・・・むっ、味見くらいはさせてやる気だったが。そんな言葉使いでは、あげられんのぅ。」
「ほんとに?味見させてくれるの?言葉使いなおすから味見させて!!」
「あ~じ~み!!させて!!」
「しょうがねぇな、そこにタルトがあるからそこから好きなもの2個選びな。」
「2個もいいの?本当に?」
「おうっ。今回は自信作だぞ!!」
「貴一が作ったのはなんでもおいしいから。大丈夫!!あたし分かってる!!」
「おっ、嬉しい事言うねぇ。それじゃあクッキー焼けたら家に持ち帰りな、家で夜のおやつにでもしな。」
「ありがとう、貴一いつもやさしいから大好き!!!!」
メリはそう言うと俺の首筋に抱きついてきた。子供と特有の暖かさに癒されながらここ三ヶ月の事を思い出していた。
~~~~三ヶ月前~~~~~
俺と辰巳は村について、村人に話しかけて場所聞いて・・・・・。
なのに何故縛られているんだ?建物内に閉じ込められているのは理解しているのだが。
「むっ・・・・。」
「なぁ、辰巳なんでだ?」
「分からん。」
「だよな~。話しかけて場所聞いた瞬間から記憶がねぇ。」
「・・・・。」
「・・・・冗談だよ。意識はあったが気絶の振りしねぇと、めんどくさいことになりそうだからな、お前もそうだろ?」
「・・・・むぅ。」
そうなのだ、第一村人と話をしていた時に後ろから俺達は殴られた。
多分、木かなにかで殴られたんだろうが、俺達はそんなんで気絶はしない。
だてに体を鍛えていない。
だって、両親に死ぬ一歩手前まで殴られたり、冬の熊に追いかけられて殴られたりしたからな~~~。
やばい!!思い出したら素で泣けてきた。
そんな思い出したくも無い事を思い出していると、
扉が開く音がして、光が差し込んできた。そこには第一村人&その他大勢がいた。
第一村人が口を開いた
。
「お前らは何じゃ?」
「はぁ?何じゃときかれても。俺は神塚貴一だ、そっち仏頂面の男は弟の辰巳だ。」
「以上だが・・・・。質問の返答はこれでいいかい、おっさん?」
「・・・・ほうかほうか。おぬしは貴一と言うのか。」
「そしたら、何処から来たんじゃ?あの森は王国の中でも割と危険な森じゃ。あの森からおぬしらの様な若者が、おいそれとは入れる森ではないんじゃよ。」
「ふ~~~ん。んで?」
「だから、何処から来たんじゃ?」
「ん~~~。おっさん、俺が今から話すことは荒唐無稽かもしれん。信じてくれなくてもかまわん。だから、最後まで話しを聞けよ?」
その瞬間、俺と辰巳は縄をひきちぎって胡坐をかいた。
おっさんは軽く目を見開いただけだったが、その他大勢は俺達を見てかなりあせっていた。
まぁ、そうだろう。
縛っていて危害なんて加える方だと思っていたのがいきなり立場が同じになったんだからな。
そのまま逃げ出してもいいんだが、現状把握をしたい俺達は、話し合いをしようと思った。
普通なら問答無用で、ボコボコにしてしまうんだがなぁ・・・・。
「皆の者、静かにせんか!!!」
おっさんは俺の鼓膜がやぶれんじゃないかと言う怒号でその他大勢を黙らした。
「ひょ~~。おっさんカッコイイな。」
「まっ、おぬしらは悪いやつらではなさそうだから取りあえず聞くかのぅ?」
「おっさん、話が分かるな。」
にやりと笑う俺に。仏頂面の辰巳がうなずく。
「俺と辰巳は気がついたら、あそこの森にいた。それだけなんだが、流れを説明しないと分からんよな~~ぁ。」
「俺と辰巳は、稽古中・・・。修行中といったほうが分かりやすいか?その時は滝上で修行中で、修行中に地震があってその瞬間足元の地面が崩れたな~、と思ったらここにいた。」
「これが大まかな流れかなぁ・・・。理解したかい?おっさん。」
「・・・・・・。」
「・・・・・言っておくけど冗談じゃないぜ?妄想でもないぜ?」
妄想で真剣にこんなことを話したら。黄色い救急車呼ばれてもおかしくないのは重々承知しているのだから・・・・。
「・・・・そうか。大変じゃたな。」
「しばらくは、この村で暮らすとよい。」
「・・・・・・・はぁ?」
「・・・・信じるのかよ?おっさん。」
「冗談なんか?」
「冗談ではないけどよ・・・。」
「それでは問題なかろう。少々ここでまっとれ。こいつらと話し合いをしてくる。」
そういうと、おっさんはその他大勢を連れて部屋をでて行ってしまった。
「・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「なぁ、辰巳よお。どう思う?」
「皆目検討もつかん。」
「だよなぁ。荒唐無稽な話信じちゃったよ。あのおっさん。」
30分もたったあとだろうか?
おっさんが一人で入ってきて。話し始めた。
「この国には、異世界人がまれに来るんだ。」
「・・・・・はぁ?」
「はぁ?ではない。異世界人はこの国にまれに迷い込んでくるんだ。何故かはわからんがね。」
「・・・・おっさん頭大丈夫か?」
「・・・・・・・・・・。」
「じょうだんだよ、おっさん。俺は場を和ませようと・・・。」
「ごめなさい。」
「・・・話を続けるぞ。異世界人んと分かったのは来ている服や言動からだ。」
「以前、この村にきた異世界人も同じような服を着ていたそうだ。」
「着ていた?」
「そうじゃ、その者はわしのひいじいさんが若いころ迷い込んできたらしい。」
「・・・・・。」
俺と辰巳は稽古中からずっと着物を着ている。今現在もそうだ。
現代着物を着ているなんて珍しいんだが・・・。目の前の異世界人のおっさんはしっいていると言う。
なぜか言いようの無い違和感を俺は感じていた。
「そのものは森から来たときは瀕死だったそうじゃ。」
「瀕死?」
「そう、来ている服も、刃物で切られたような後が沢山見られたそうな。」
その後、おっさんは延々としゃべり始めた。
~~~~30分後~~~~~
「○○○で△△△となったんじゃ・・・。」
~~~~1時間後~~~~
「・・・・聞こえとるか?」
「・・・・おぅ。」
~~~2時間後~~~
「・・・・で現在に至るんじゃ。理解できたかな?」
俺は眠さで頭がふらふらになりながらも聞いていた。
「つまりは、100年前だか200年前だかにも異世界人がいたのだな?」
「そしてそいつは直ぐ死亡して、この国ではないいでたちと立ち振る舞いで、最初は分からなかったがよくよく調べてみると異世界人だった、ちゃんちゃんだろ?」
「・・・・だいぶまとめたが。おおむねそんなところだ。」
「さてとそろそろ自己紹介でもするかのぅ。わしの名は、キリガ=ラ・サーズと言う。」
「この村の村長をしておる。」
「村長か・・・・。偉いんだな。」
俺達は両親から礼には礼を尽くせと仕込まれているので俺らも正式に名乗った。
「俺の名は、神塚貴一だ。年は21歳。よろしく頼みます。」
「俺は、双子の弟で神塚辰巳と申します。以後お見知りおきを。」
おっさんは柔和な顔をうかべると。
「親御さんの、しつけの行き届いた子供じゃなぁ、よいよい。」
と微笑んでくれた。
「それでは暫くは、わしの家で暮らすが良い。この国についてもこの世界についてもおいおい説明していくとしよう。」
その物言いは俺達に対する暖かさがあった。
それに対して俺は礼を尽くした。
「キリガ=ラ・サーズ様、これから大変なご迷惑をおかけすると思いますが、何卒、よろしくお願いいたします。」
「そんなかたくるしい挨拶はいらんわい。それにわしのことはキリガでええよ。」
「・・・・ん~~~。」
「・・・むっぅぅぅ。」
俺と辰巳はひとしきりうめいた後。
「よろしくな、キリガのおっさん。」
「キリガ殿、世話になります。」
そんなことから1ヶ月たってこの国、この世界のことが分かってきた。
この世界は1つの大陸4つの国からなっていて。俺達のいる場所は東の国となるらしいが、詳しい地図などは無いため良く分からないのが現状だ。
貨幣は金貨・銀貨・銅貨・紙幣(羊皮紙)からなり。通貨単位はEと言うらしい。
ん~、国は王政をしいていて、街には貴族何ぞがいるらしい。
文字は意味は分かるのだが書けない。俺達は日本語で話しているんだろうか?
んで、ものすごーく聞きたいことがあったので、キリガのおっさんに聞いてみた。
「なぁっ。キリガのおっさん。聞きたいことがあるんだが良いか?」
「何じゃ改まって?」
「この世界には魔法なんかあるのか?」
「ほっ?魔法?」
「そうだよ魔法だよ。」
「魔法はあることはあるが・・・・。」
「貴族でもほんの一部しか使えない代物だぞ?」
「まじでか?あるんか魔法!!」
「初歩的な魔法はわしも使えるぞ。」
「まじで?見せてくれ!!」
「1個しかつかんがな。」
そういうと、キリガのおっさんは暖炉に向かって呪文を唱えた。
「火精の助けを借りて、火を灯さん。」
その瞬間、大きな音を立てて暖炉の中が燃え始めた。
「おお~~~~~!!!!すげぇな!!おっさんかっこいいじゃん。」
「そう騒ぐほどでもないがのぅ。」
よくよく、聞くとアニメみたいな攻撃するような魔法は無いとの事、
しかしながら魔法は精霊に呼びかけて起こすものであり、精霊をある一定以上何かに封印し
それを元に攻撃する魔法術具があるらしい。
ようは充電して使う。電池みたいなもんか?
それともう一つ、魔物がこの世界にはいる。
魔物といっても千差万別、人間並みに知能が高いやつもいれば、野生動物並な者もいる。
因みに、魔王はいないとの事。(残念・・・・。)
そんなことを覚えながら俺らがこの世界に来て15日後のことだった。
俺らは日本みたいに甘い世界ではなかったと思い知るのは。
書いてみたのはいいのですが、話が始まらないですw
次回はきっと!!!
誤字脱字カモーンです。