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双鬼伝  作者: 紅蓮藍花
5/9

一章~①~

さてさて始まりますが・・・・。まだまだ話が膨らみませんのであしからず。

「・・・・。」


ズキリとした頭の痛みで俺は目を覚ました。


「いてぇ・・・・。」


長時間気を失っていたせいか、体中がバキバキだ。


「え~~~と。俺はどうしたんだっけ?」


頭がぼっとしている。つぎの瞬間俺は覚醒した。


「そうだ!!辰巳は?辰巳!!!!」


「・・・・・むっ。」

隣には、いつもの仏頂面で辰巳がいた。



「ほ~~~~。怪我は無いか?」

「・・・むぅ。」

「・・・・・・大丈夫そうだな。」


「それよりも、どうなったんだ?」


そうなのだ、俺達は稽古中に地震があって、その瞬間足元が崩れたあと俺は記憶がなくなったんだよな。


「むぅ、ここはいつもの森じゃない。」

「はぁ?俺はそんなにも気を失ってたのか?家の裏の森か?」

「違う・・・。日本でもない。」

「はぁ?・・・・辰巳。頭大丈夫か?悪いものでも食べて熱でもあるのか?」

「そうではない!!!」

「・・・・っ。」


辰巳がこんだけ感情をあらわにするのは早々無いことだ。いやっ、初めてか?


「周りを見てみろ・・・・。」


「ん?」

そのときほど俺は息を呑むという言葉と共に絶句と言う言葉を体現した事は無い。


「・・・。」

「・・・・・・。」

「・・・・・・・・。」


「なぁ。辰巳、青い果物って見たことある?」

「ない。」

「だよなぁ~~。」

「なぁ。辰巳、ウサギに羽って生えてたっけ?」

「俺は見たことは無いな。」

「ん~。俺も無い。」


「つ~か、ここどこだ?」

「わからん、皆目見当もつかん。」


「っていうより。太陽が三つもあるよ?」

「そうだな」


ひとは頭の処理がおいつかなると訳のわからん行動に走るらしい。


「ね~~、辰巳これは夢だ夢だよ!!夢だから!!!!俺は走るんだ~~!!」

といって走りだそうとした俺の頭に激痛が走った。

「ごふっ!!・・・・ってぇな!!!」

「起きたか?」

「おっう!!綺麗さっぱりな、思わず現実逃避してしまったぜ。」


「んじゃま、気をとり直して、現状把握をしますか!!」

「辰巳!!俺が目がめる前はどうしてた?」

「・・・・む?」

「だ~か~ら。誰かいなかったのか?ときいてるんだよ!!」

「いやっ。人の気配はしなかったなと言うよりお前が目を覚ますちょっと前に俺は目を覚ました。」

「時間的には1~2分だな?」

「そうだ。」


「ん~~。持ち物はどうなってる?」

「そこにある。」

「おっ!!えっと俺のバックに刀が2本にそれと・・・。なんじゃこりゃ?」

「俺にもわからん。」


そうなのだ、なぜか家の道場の神棚に祭ってあるはずの二振り二組の刀がある。


「なんでこんなところにあるんだ?」

「わからん。」


家場の神棚には代々「神想貴伝流」に伝わる刀がある。それが何故か俺達の目の前にある。

神事など余程のことが無い限り。持ち出されず、ひっそりとした道場の中にあったはずだ。


白塗りの鞘に入っている刀。銘は「神鬼切」

由来は「神をきり、鬼を切ったとされる。眉唾だ・・・。」

黒塗りの鞘に入っている刀。銘は「神竜皇」

由来は「神なる龍皇の刀、訳がわからん。」


「親父が持ってきたのか?」

「いやっ・・・・。」

「だよな~。」

「親父は触るの嫌がるぐらいだったもんなぁ」


この刀は持ち主を選ぶとか何とかいって、触れる人物、使える人物などがあるらしい。

親父はなんとか、触れることができ、使えもするが30分は使えないといっていた。

俺はあのとき以外に親父があそこまで憔悴しきっているのは見たことが無い。


んでも俺達はあんましそういうの気にならないんだけどな~。

つ~か、普通の刀よりもしっくりする感じがする、っていうより手になじむ感じか?

俺は神鬼切が使用でき、辰巳は神竜皇を使用できる感じだ。

何故だかは知らん!!


「ん~~~。」

俺は頭の中で現状整理をしていた。

我ながらおかしい結論ではあるが、ここは異世界ではないのか?

んなわけねえか。

よくアニメなんかだとここで美人なお姉さんが出てきて

「世界を救ってください!!」

とか厳ついおっさんが出てきて

「お前は選ばれし者だ!!」

みたいなベターな展開があるんだけどなぁ・・・。

それも一向にないし、人の気配も無い。


「辰巳、ぼっとしていても時間の無駄だから歩くか。」

「・・・おうっ。」


俺達は稽古で使用している真剣と

俺が「神鬼切」を辰巳が「神竜皇」を持ち行くあてもなく歩き始めた。


~~~~1時間後~~~~

「なんもないな。」

「・・・・むぅ。」


~~~~2時間後~~~~

「・・・・・なんもねぇ。」

「・・・・おぅ。」


「つ~か、こんなにも歩っているのになんもないのはおかしくないか?」

「そうだな・・・。」


かれこれ20kmは歩いている。いくら平坦な森だといってもこうも何もないと精神的に疲れてくるのが現状だ。しかし、歩きながらも俺達は常に気を張って周囲を見ている。見れば見るほどここは日本ではない、さらには地球であるのかでさえも怪しい。

あきらかに異世界だ。

だって、青い果物に、羽が生えたウサギはかわいい方で。

触ったら爆発した果物、体中がべとべとに・・・。

触った瞬間しゃべるようになった果物・・・・。

うん!!全力で見なかったことにしよう!!それがいい!!


それを見た辰巳は一言。

「・・・面妖な。」


「・・・・・・それだけ?」

こくりと辰巳はうなづく。

「はぁ・・・・。」

自然とため息が出てしまった。

「辰巳!!」

「んん?」

「少し話さないか?現状把握がしたい。

「むっ、了解」

「いきなりだが、ここは異世界と呼ばれるところではないかな~?と思うのだがどう?」

「そうかもしれんな・・・。」

「だよな~。日本でもないし地球でもないし何で俺達がここにいるんだ?」

「しらんな。」

「だよな~。」

「・・・・まっいいや。取りあえず人を探して情報収集だ。」

「・・・・・人がいればな。」ボソッと辰巳はつぶやいたが。

そのとき俺は聞こえていなかった。


そのままなんとなく歩いていると木々の隙間から町?村?が見えてきた。


「おっ!!人&建物発見~~♪」

「・・・むっ。」


「第一村人発見~~。すみませ~ん。」

中世の村人といったらこんな感じだよな~。見たいな禿げたおっさんに俺は聞いた。

「ここどこ?」

おっさんは怪訝な顔をして。

「はあ?」

もしかして言葉が通じないのか?

「なぁ。言葉通じる?」

おっさんが息継ぎ無しで聞いてきた。

「あんたら誰だ?」

「何処から来た?」

「何者だ?」

「おっ言葉は通じるねぇ~。OKOK~。」

「で、ここどこ?先に質問しているのはこっちだぜおっさん♪」

おっさんは訝しげにこちらを見ながら

「ここは、ダンドノの村だよ。」


「ダンドノ村?」

「ああ、グラサム王国の東のはずれだ。」

「・・・・・はっ?」

「聞こえんのか?」

「いやっ・・・。」

聞いたことも無い国の名前に俺は少々混乱していた。

少々?いやっダイブ・・・・。

脇を見ると辰巳も怪訝な顔をしている。


聞いたことも無い村で聞いたことも無い国の名前。

そして中世の格好をした人たちが要るこの場所から俺達のたびは始まった。


誤字脱字カモーンです。

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