No title2022/01/25それ、歯にくっつくやつ。
家の前に新しい自動販売機ができた。何でも飴の自動販売機らしく、早速買いに行ってみると、私はあろうことか手にしていた500円玉を側溝に落としてしまう。あまりの悲劇に打ちのめされた私は、そのまま帰路に着いた。
それからだ、私の元へ小さな幸せがやってくるようになったのは。
失くしていたペンを見つけたり、卵に黄身が2つ入っていたり、それらが丁度500円分の幸せかなと思わなくもない。
だが、あれはお賽銭と言えるのだろうか。私は疑いながらも側溝に500円を投げ入れる。どうか、ソシャゲで期間限定SSRが出ますように!
出たわけである。本当にワンコインで良かったのかな。有難く思いながら私は神の実在を確信する。
きっとこの側溝の奥には、昔何らかの原因で隠された神体があるに違いない。側溝に神がいるだなんて思想は不敬だろうか。いや、それを怖がっては何も出来まい。
まんまと味を占めた私は兄に会いたいと願った。しかし、会うことは叶わなかった。私が折角用意した×××××円を、神が受け取ってくれなかったからだ。
どうやら神ともなると、お金で全ては動かないらしい。かと言って他の代用品でも神は許してくれなかった。
代用品? ああ、私、人身御供まで立てんですよ。
「ねぇ、神からも拒否される私たちの再会って、一体何なんですか」
側溝の奥には鏡があった。それを粉々に壊し、破片を織り交ぜて作った怪物のような見てくれの兄は、私をベロりと舐め、噛み砕き、飲み下し。




