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Notitle癖  作者: 碧郎
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2021/12/19胡蝶の夢

 私より背の低い、幼い兄を見てこれは夢だと分かった。

 幼い兄は私のことを姉と呼び、そのショックで私は目覚める。


 最近こんな夢を見てばかりだ。兄が兄じゃなく、私が私でない夢。私が先生になっていたり、弟子だったり、母親だったり。つまりはそう、兄が生徒で師匠で息子だったりした。

 それに対する嫌悪感と拒絶感が果てしなく、私は夜中に何度も跳ね起きている。


 にしても、姉。姉か······。今日は一段と酷い悪夢だ。

 このことを山田の従兄弟の担任の、つまり我が生徒会顧問に相談してみたところ、夢を占ってもらうことになった。しかし結果は不明瞭。夢が独特すぎてネット検索に引っかからなかったらしい。検索頼りかよ。


 私は夢を見るのが嫌で不眠になる。

 しかし睡眠時のみならず白昼夢のような形で夢を見だしてからはどうにもならない。

 隈の濃い私を見てか、兄から事情説明を求められる。私は話した。私はあくまで妹でいたいということ。


 何を言っているのか分からないという顔で、兄は眉根を寄せた。それでも私に膝枕をし、頭を撫で、下手くそな子守唄を聴かせてくれる。


 そして、私は夢を見た。そこには私を恋人と呼ぶ兄がいて、お金持ちでイケメンで頭が良い。この夢こそが現実だと思えてくる程のリアルさだが、私たちが恋人だなんて虫唾が走って仕方ない。断固として認めない。


「いい加減夢を見に行くのはやめないか」


 知らない。ここ限りの恋人がと眉根を寄せたが私は何も知らない。

 私は課金し尽くしたVRゴーグルを被って、また夢に潜り······。

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