表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Notitle癖  作者: 碧郎
33/37

No title2022/07/03殺しかけてでも会いたい愛であり

 トラックに轢かれたところ、助けようとした猫は死に、私の意識は猫の体に入り込んでいた。なんてこった。死体憑依?


 そうしたら兄と再会した。猫には幽霊が見えるって本当だったんだ。3年前に死んだ兄は幽霊になっていた。


  救急車に運ばれる私を、幽霊の兄が必死に呼びかけていた。それを見て、私の意識はそっちにないのにと私は少し不貞腐れる。

 兄は私に気付いていなかった。猫の私は兄を見つめるがそこに兄の実態はない。不思議な三角関係が出来てしまった。

 救急車に猫が乗れるわけなく、私は人間に追い払われる。


 少しして病院から兄が出てきた。

 兄は幽霊だから壁だってすり抜けられる筈なのに、わざわざ正面玄関から出てくる兄がおかしかった。読み通りだと待ち伏せしていた私は兄に擦り寄る。


「猫なら幽霊が見えるんだな」


 やっと気付いたか。

 ペットを種族名で呼ぶタイプの兄が笑った。ただの猫じゃなくて、私は貴方の妹なんですよ。


 私は決断を迫られていた。元の体に帰れば生き返れるが、私は兄を見れなくなる。

 兄は好きだ。しかし、自らの命には代えられず、私は私の体が死ぬギリギリに幽体離脱を終わらせる。すんでのところで生き返ったような奇跡に、周りはわっと湧き上がった。


 猫の目で見た景色は輝かしかった。

 兄が見えなくなった私は、1人分の影が落ちる道を歩く。と、そうしたところにトラックが突っ込んできて、轢かれそうになっていた野良猫とごっつんこし、猫が死に、また私の魂が抜け。


「また、見えるようになったか?」


 トラック運転手に取り憑いた兄が、しっかり私と目線を合わせて言うので、猫過激派、且つ平和主義の私は存分に爪を立てた。


 猫だから文句も言えないし、幽霊だから触れられないけど、それでも見えるのだと思えば、平和主義の看板を下げてもいいくらいに些細なことだった。

妹死んでません。妹を殺せば幽霊どうし仲良くやれるだろうに、守るべき一線が兄は微妙に間違ってる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ