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Notitle癖  作者: 碧郎
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No title2022/04/11

 私は家にいる同居人に恋愛相談を持ちかける。私は外の同居人のことが好きなのだ。当然ながら家での同居人と外での同居人は同一人物。実質、これは恋愛相談というより告白だった。


「俺よりあんな奴がいいのか」


 私は思わず吹き出した。同居人はどうやら私の茶番に付き合ってくれるだった。

 茶番の末、私と同居人は家と外で人格が分かれ、やがて『家の同居人→家の私→外の同居人→←外の私』という四角関係が誕生した。ラブコメではなくドロドロの昼ドラ方面へだ。脇腹が痛い。


 そして翌日、私は出勤中に外の同居人から告白される。外の同居人は外の私のことが好きなのだ。当然私は外だろうが家だろうが同一人物なので、私は喜んで告白を受け入れる。これで相思相愛だ。

 同居人は随分回りくどいことをする、と思いながら私はご機嫌でいた。


 しかし、外の私たちが付き合い始めたことで、家の私たちの関係は破綻してしまった。

 何故だ。


 家では愛憎うずまき、嫉妬が嫉妬を呼び、やがて家の私たちは共依存に陥った。

 家の私たちは毎夜心中ごっこをし、外の私たちは毎朝ラブラブで出勤する。温度差で風邪をひきそうだ。


 家と外で、不思議と私の意識は分離していった。しかし外の同居人が好きという点では変わりないので、家の私は外の私へ逆恨みをするというジレンマが起こる。

 そして、そんな家の私が好きな家の同居人は、これを幸いと更に共依存を深めようと画策する。


 結果として、ラブラブ恋人関係よりドロドロ依存関係が勝ってしまった。

 家の私は外の同居人を監禁することに成功し、家の同居人は、この戦いの尊い犠牲となり忘れられない最期を遂げた。家の同居人、あなたのことは一生忘れません。


 うっそりと笑う私に、外の同居人は、外の私に決してしないようなキスをした。

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