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Notitle癖  作者: 碧郎
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2021/12/11それを三日月と呼ばない

グロ? 内蔵・虫少し。

 兄はよく爪を切る。切り取った爪が月みたいで好きだった。私は長くなってから切るのが好きなので、私のは三日月までに太っているのが常である。

 にしても、何故兄はそんなにこまめに爪を切るのか。兄は3日に1度、切った爪をどこかへ持って行くのである。


 問い詰めてみると兄は渋々家の外に置かれたダンボールを見せた。「実は今まで内緒で飼っていたんだけど······」と、見せられたのは内蔵かと見誤るようなスライムである。グロい。


 爪が餌なの? 爪食べるって新種のコックローチなの? 飼ってもいいかと聞かれたが、勿論いい筈ない。元の場所に戻してきなさい!

 しかし、兄のお願いに弱い私は最終的に家の外での飼育を認めてしまう。

 兄はせっせと切った爪を運んだ。


 そして1年が経ち、変化が訪れた。爪から摂取したDNAを基にスライムか兄に擬態するようになったのだ。そのうえ擬態した兄の顔で「子供が出来た」と肝臓のようなミニスライムを見せつけてくる。最悪だ。


 兄はまるで自分が育てましたというような農家の顔をしていたが、違うそうじゃない、それスライムだよ? 「次は髪の毛も食べさせようか」なんて言い出すので、私は悔しさに少し泣いた。


 1年後、大きく育った肝臓スライムは、なんと兄と私を融合したような姿に擬態していた。

 その子の瞳には太った三日月が浮かんでいて、目を丸くする兄に「子供が出来ましたね」と、私は練習したドヤ顔を披露する。

髪の生えた本当の親(スライム)が抗議するような目を向けてきたが、無視した。

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