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No title2022/02/12ソムリエ2
関係ソムリエなる人に私についている縁を見てもらった。どうやら私の小指には赤・青・緑・黄と随分カラフルな糸が付いているらしい。私と兄の縁についても聞いてみると、その糸はどうやら真っ黒らしい。何で?
「随分ガッシリとした糸ですね、はは。というかこれ小指どころか薬指にまでギチギチに食いこんでますね、はは」
笑い事じゃなくないですか?
本当にただの兄妹かとソムリエは問うが、正直なところ私の方が聞きたい。再診を要求したけど、何度見ても私と兄は鎖じみた真っ黒な糸で結ばれているらしい。
私は考える。良ければ新しい縁をお作りしましょうかとソムリエは鋏片手に問うが、私は悩む。
黒って一体どういうことだろう。私は兄のことが大好きだけど、実は私の知らぬところで因縁があるとか?
「因みに赤い糸は貴女と同じ委員会の男の子みたいですが」
「あ、それは切って大丈夫です。黒を残して他のもの全部切っちゃって下さい。作り直さなくていいので」
真っ黒でも、縁があるだけマシか。
その途端、黒い糸がズズっと他の糸を侵食し、絞首縄が如く首に巻きついてきたらしいのでソムリエはひぃと悲鳴を上げた。
「この糸、地獄に繋がってるんじゃないですか」
「確かに。兄は10年前に死んでいるんですよね」
ソムリエからはその日以降出禁を言い渡された。




