努力の価値と金
私の話しを初めて聞く方もそうでない方にもお聞きします。
あなたの手にしたお金・・自分のした努力に見合ってますか?
大半の方は天秤にかけた場合、そのお金と努力が平行でしょう。
ですがその努力の『質』が間違っていたら・・
私はそんな人にその『質』を変えてもらいたいのです。
ある男(38)場合
「なんで、謝ってるの?」
大きいビルの1フロワに声が響く。
「いえ、今回の案件・・失敗してすいません」
「いやいや・・俺が聞きたいのはそうじゃなくてなんで謝ってるか聞いてるの。お前、バカなの?あ、バカだから謝ってるんだもんなw」
「・・・・ですから、私の仕事のミスでこの仕事に大幅な遅れが出てしまって・・すいませんでした!!」
「いや、だからそれはもう聞いたから・・おいおい、お前話し通じないのwダメだ、猿と話しても全然会話に何ねぇわw誰か通訳呼んで!!」
こんな会話を、会社の社員がいる前でもう1時間近くしている。
俺はこの会社の社長になってもう10年近くになる。
高校を卒業した俺は毎日遊び呆けていた。
高校卒業と同時に就職したが、その会社の仕事、上司、給料、その他もろもろにいやけがさし初給料を貰った次の日からいかなかった。
その後の金はその時の彼女、今の嫁が銀行員でそこから引っ張ってこさせた。
だが、それをそのまま使うほど俺はアホじゃない。それを使って裏の金貸しをした。友達に反社と知り合いの奴がいてその人に仕事を貰う。だが、ここで重要なのは直接合わないこと。『俺の友達が反社』ぐらいの距離が一番ベストなのだ。その金利によりソコソコの金があった。もしバックレる奴がいてもその友達に回収の40%を払うことによって回収する。手段は知らない。知らない方がいい。なので俺が銀行から引っ張った金は
1~2回程度。こうすれば多額のお金を無利子で借りれて誰も気づかず『Win-Win』の関係だ。
そんななか俺は知り合いと一緒に仕事をすることになった。
『振り込み詐欺』だ。
この当時は、まだ反社の人間もこの仕事には手をつけておらず競争相手もいない。そこに目をつけたらしい。
俺達がしたのは今のような年寄りよりも、この時はまだ若者を中心にしたものだ。この当時、ネットはまだ『若者のもの』でありその中でも男はほとんどが『出会い系』や『アダルトサイト』を利用しがたことがある。そこをつく!!
他の人にばれたら恥ずかしいという(羞恥心)
実はあの時のサイトは無料なのに有料ですよとうろ覚えの(記憶力)
払わなければ住所も調べてあるので弁護士とともに向かいますよという(恐怖心)
今すぐなら2万ですみますがあなたがごねた場合、調査費や延滞費として10万近くになりますよという(焦り)
こうすると何割かはすぐに銀行講座に金を振り込んだw
この時は『質より量なのだ』
この仕事を1年にも満たない程度にしたところで解散する。
俺は続けたかったが仲間が
『この仕事は余り長く続けては足がつきダメだ』
という。そんなもんなのかね?・・
だが、この仕事により、俺はより多くの金を手にする。
その金で毎日をなんとなく送り、遊び呆けて時間が過ぎた時、俺の優秀な弟が大学を卒業とともに会社を起こす話を持ちかける。この弟がいうにはIT関係の仕事をする上で会社の資本金を出し社長になって欲しいそうだ。
こんな俺でも弟とは仲がよく俺の性格が社長に向いてるらしい。結構なまとまった金額が必要であり、それからの『ヨイショ』もはいってるのだろうw
だが、そろそろまっとうな仕事をしようと思っていた俺は了承し弟に『借用書』を個人的に書かせ起業した。
最初は、小さな部屋でパソコン3台。俺を含めて4人しかいなかったが、弟たちに先見の目があったんだろう。この会社のIT関係の仕事は『隙間産業』だったらしく基本会社がターゲット。始めから結構な数の仕事が入ってきて、利益もソコソコにあげる。
俺も、パソコンの方は無理だが営業などで汗を流す。
社員と一緒に会社を回り、その社員が俺の作った会社の説明をし、その社員が頭を下げたとき俺も一緒に頭を下げる。これが、ちゃんとした仕事なのかと初めて実感した。
その後会社はどんどん大きくなり2年もしないうちに国から補助金ももらえるほどになったため、大きなビルの1フロワに会社を移す。
俺は社員補充のため新卒の大学生向け会社説明会の面接官として会場に行く。俺もなんとなくはこの会社の業務内容も解ってきたし
しかし・・
ドイツもコイツも、使えない!!
緊張しながら一生懸命自分をアピールし頑張って俺の会社の良いところを話してくるが、少しつつくとすぐ黙ったりあたふたしたり・・そんな奴らをみて『大学出てるくせにこんなバカ使うわけないじゃんw』と心で思う・・顔がニヤケるw
たまに涙目になりながら最後、俺に「ありがとうございました・・」といって席をたつ就活生がいたりする・・いや、これが社会だからw
その後、俺の会社は社員も増えグングン勢いをまし、上場するまでになった。
やはり努力は必要だ。
あの時会社を頑張って作ったおかげで今があるとしみじみ思う。
俺は社員を叱ってかわいた喉を、買いに行かせた有名コーヒーショップのアイスコーヒーで潤す・・
「本当にたいしたものです・・」
なんだ!!急に頭の中に・・体が動かない・・声も・・
「ですので、これからもあなたには努力を続けてもらいたいのです・・」
なんだ?俺だけなのか?この声が聞こえてるのは
ドゥン
一瞬、目の前が真っ暗になったと思ったら・・何も変わっていない?なんだ今のは・・・・疲れからくる、目眩とか幻聴だろうか?・・
まぁいい。今日は、これで退社の時間だ。社長が率先して帰らないと他の社員が帰れないからな。
そう思い帰る準備をする。
「・・社長、宜しいですか?」
だが、1人の社員が俺に話しかける。
「もう、労働時間外なんだけど。なんでこの時間に話しかけてくんの?今まで話しかけるタイミングあったよね?なんで?ねぇ、なんで?」
そういう俺に対し申し訳なさそうにする社員がスマホを見せる
「・・・・これを見てもらえますか。」
そこには、いつもならうちの会社案内が1番上にきている検索エンジンのはずがそれが2番目にあり
『会社の社長の行動と性格、悪質な隠された過去』
という掲示板のサイトがトップにあった。
なんだこれ?
いや、こういったサイト事態はよくあるもので問題はこのサイトが一番上にきているということだ。
俺も詳しくは知らないが
『自分達が不利になるサイトが一番上にこないようにする会社』
に俺の会社は毎月高い金を払っている。
例えば、○○という芸人やこの事務所がこの会社に頼む。
そして、テレビなどを見ている人達が
『芸人○○ 面白くない』
と打ち込む。すると
『○○、面白くないっていう奴、意味が解らない』
『○○、すごく面白い!!✕✕面白くないから見習って欲しい!!』
となる。
こうやって、ネットの情報を動かす会社に俺の会社も加入しているのだが・・
クソォ!!!その会社は、何をしている!!!会社のミスじゃあ済まない出来事だ。明日の朝イチに来させて土下座確定だなw
とりあえずそのスマホを取り上げサイトの板を読んでみる
『あそこの社長が飲食店で怒鳴ってるの見てちょっとひいた』
『前に会社の面接行ったら常にニヤついていてすごくショックだった』
『某飲食チェーンの社長と一緒に写ってる写真がキモい』
『昔、こいつにカツアゲされました・・』
など、出るは出るは・・・・ハッキリ言おう。これは、全部本当のコトだw
飲食店で怒鳴った?
頼んだものが中々出てこないんだ。お前らも、プロなんだろぉ?怒鳴って当然だろ!!
面接でニヤついた?
無能な奴が自分の無能に気づかず俺の会社に就職しようとしたんだ。そりゃあ、ニヤつくだろw
社長と写真をとった?
コネを強くするのは当たり前だし、こういった人の社員を労働力として考える帝王学は勉強になる
カツアゲされた?
そんな過去のこといつまでも根にもつな、馬~~~鹿!!!
こんな内容のサイトはいたるとこにあるし、俺は負け犬がただ悔しがってるだけで滑稽でしかない。
俺がこのサイトを見ていると
「あの~、社長・・」
また違う社員が話しかける
「あぁん!!なんだ!?」
俺は怒りまじりに返事をする。
「実は、国の諜報局といわれる方がきておりまして・・」
そう言った社員の後ろから
「どうも失礼します・・」
なんだか聞いたことのある声だな?
「なんだ、あんたは?諜報局?意味が解らん?アポもないんだろ・・帰ってくれ!!」
うちの警備体制はどうなってる?・・このサイトの会社といい・・明日は、色々と忙しくなるな!!!
「いえ、帰れません。これは、会社でなく、あなた個人に対することですから・・」
そう言って1枚の紙を見せる
「ちなみにこの紙があるため私はあなたの会社に入れ、あなたにあえました・・決して警備不備ではありませんので」
そこには・・・・よく解らん文章がならんいる・・あいかわらず国って奴は・・
だが、最後に俺の名前が書いてあり・・賠償額という文字も書いてある?
「これは、どういうことだ?」
俺の頭はハテナでいっぱいだ・・すると
「その前にまず一言宜しいでしょうか・・・・
みなさん、ご安心ください!!私が来たのはこの会社というよりも、この社長一個人に対してです!!!
あなた方に、直接話を伺うことはありません!!!
このまま、仕事を続ける方。家に帰られる方。どうぞ自由にしてください!!!」
急にフロアに大きい声で叫ぶ。
そして、すぐさま俺の目をまっすぐに見る
「・・ですが、あなたには聞いていただきたいことがあるのですが・・ここだと・・少々・・あなたの過去にとった行動・・仕事についてのお話もあるので・・」
「!?!?・・そうか、わかった。場所を移そう・・」
・・なるほど・・そういうことか・・とうとう俺も年貢の納め時か・・
そう思い、俺はフロアを後にする・・過去の悪事がばれたか・・ハッww
とりあえず、空いてる会議室にはいり、俺と諜報局から来たという奴は対面して座る。
「あなたも、缶コーヒーでいいかな」
カシャッ!
そう言って途中で買った2つうち1つお渡す
「いえ、お気遣いなく。こういったものは賄賂扱いになってしまうので・・」
賄賂ってw
そういいながらもおれは冷静でいようと一口飲み、大きく深呼吸をし缶コーヒーを机においた
「改めて・・時間とこのような場所を提供して頂きありがとうございます」
「あぁ、かまわないよ・・」
「早速取りかかる前に・・少し宜しいでしょうか・・」
そう言ってもってきた鞄の中から何かを取り出す・・
「こういった世の中なので録らせていただきます・・ご了承下さい」
なるほどボイスレコーダーか・・
「あぁ、かまわないよ」
すでに俺は観念している今さらジタバタする気もないしなw
「それでは、まずこちらを見ていただけますか」
そこには
『個人の名前』と
『被害額』
が羅列されていた
なんとなく気づくいたが俺は質問する
「・・これは?」
「ある詐欺グループが騙しとった人物とその金額です」
やはりあの時の誰かがゲロってそれが俺のところまできたか・・くそったれ!!!
「ある詐欺グループといいましたが・・・・あなたもいましたね?」
「・・あぁ、いたよ。・・国がこれ程のことをしてくるんだ・・認めるしかないだろうね・・」
この会議室・・いや、フロアからくるときのにもう覚悟はしていたからな
「ずいぶんとあっさり認めなさるのですね?・・他の方は、『黙秘だ!!』なんだと抵抗なさったのに・・」
「俺は、この会社で働いたことで自分自身と向き合えてね・・ちょっと心を入れ替えたのさ」
「ほう・・なるほど・・」
「それで、昔の悪事に少し心を痛めていたんだよ・・」
まぁ、そんなこと1ミリも感じていないがボイスレコーダーに録られてる以上、印象はよくしておいた方がいいだろう
しかし、10年も前のことを今の今まで捜査するなんて・・国も暇なんだなw・・その捜査費をこいつらに渡してやれば、俺も罪が消えてラッキー、あいつらも被害額が帰ってラッキー、お前も仕事しなくてラッキーで皆幸せなのにw
「素晴らしい!!そんな貴方ならば、新しくできたこの刑罰にもきっと納得していただけると思います!!」
「・・・・・・新しい刑罰?」
「はい。刑罰というより罰金制度ですね・・あなたの場合・・あなたの所有してる財産の98%を罰金として払っていただきます」
「・・・・・・・・・・・・何を言ってる?」
「ですから、あなた様の98%・・・・こちらで調べさせていただいたところ約6億4000万ほどあなたが所有されているようなので約6億2700万ほど払っていただきます・・よかったですねあなたの心が浄化できる機会に立ち会えて私も嬉しいですw」
・・・・・・ふ・・ふ・・・・ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
何を言ってるんだ、こいつは!?
冗談か!?馬鹿なのか!?意味が解らん!?なんでたかが昔の詐欺でそんな金をもっていかれる?意味が解らん?
こういったものはあれだろ、とりあえずその時の被害者の被害額払ったり罰金払ったりして、はい終了!!!
罰金だって、全部合わせても何百万、何千万・・いったとしてもギリギリ億にとどくかどうかの金額だろ?
後は、会社に迷惑かけたんで社長を辞任して、後から相談役ってことで・・まーなれなくても、そこそこ遊んで暮らせる金があるから『人生上がり』の悠々自適な生活すればいいんだろ・・
「・・何か、ふざけたことをおっしゃいましたか?・・俺・・いや、私には資産の98%と聞こえたんですが・・」
「はい。そう言いましたが・・何か?」
やばい、さすがに冷静ではいられない!!
「どう考えてもおかしいだろう!!!なんだその金額は!?どうやったらその金額になるんだよ!?」
「失礼・・そうですね・・あなた様から頂くお金です・・どういった内訳になるか気になりますね!!」
「そういうことじゃなくてだなぁ・・」
「まず、あなたが詐欺を働いた被害者の皆様にあのお金は詐欺ではなくあなたの会社に投資していたということで90%近くを返金させていただきます」
「・・・・投資?」
「はい・・きっとみなさんお喜びになりますよ・・何せあの時の騙されて忘れようとしていたお金が・・何十、何百、下手をしたら何千倍になって返ってくるのですからw」
ふざけんな!!!!!!なんでそんな馬鹿どもに・・
「次に残りのうち6%は、あなたが高校のときなどにカツアゲなどでお金をとられたかたに利息をつけてお支払します・・前の方達よりは少なくなりますが・・それでも、あなたに泣きながらとられたという嫌な思い出が利息のおかげで少し浄化されるかもしれませんねw」
ふざけんな!!!!!!なんでそんなクソどもに・・
「そして、残りの2%を罰金としていただきます・・以上が内訳でございます」
意味が解らん・・・・何を言ってる
「ちなみに、あなたの奥さんも働いていた銀行の『横領』の罪で礼状が出ています・・ただ、あなたにやれといわれたの一点張りで・・少し困っていますw」
嫁が・・・・しかも・・・・
「こんなこと・・・・許されるわけがない・・・・聞いたこともない・・」
「はい、知らなくて当然です」
「!?!?」
「この刑罰は基本、極秘で・・しかもその日の内に行います。・・でないと、逃亡・・まではいかないでしょうが、自分の財産を雲隠れされる恐れがありますので・・」
「ふざけんなぁ!!!!この会社は・・その金は・・俺が努力して・・働いて手にした金だ!!!税金だってちゃんと払ってる!!もっていかれる・・いわれがねぇ!!!」
「いわれ・・あるでしょ?」
えっ・・
「これが、本当にあなたが汗水たらして稼いだ綺麗なお金ならば誰も文句は言いません。素晴らしいことですし・・そもそも我々だってここにはいません・・・
ですがあなたが努力して手に入れたというお金は、被害者のみなさんが努力して手に入れたお金なんです。他人の努力のおかげである努力は・・・・努力とは言いません」
そう言って俺の後ろにまわり肩に手をつき耳元でささやく
「それに、大丈夫です・・あなたにはまだ1000万近くのお金が残っています・・本来のあなたの実力では稼げない金額ですよ・・・・これを元手に・・努力して頑張りましょうw」
プチンッ
バキッ!!!!!
この野郎!!!!
さっきから聞いてれば、人のことをなめやがって!!!!
一発だけじゃ、おさまんねぇ!!!!後何発か・・・・・・・・しまった!!!!
俺の目が、テーブルの上のボイスレコーダーに目がいく・・やばい・・
すかさず俺は飲みかけのコーヒをボイスレコーダーにかけ、わざと近くで
「いや~、すいません。大丈夫ですか・・まさか、私のヒジが当たってしまうなんて・・・・本当にすいません・・」
この上、暴行罪までついてもあほくさい・・壊れてくれればいいが、念には念を入れてだな・・
なぐられた奴はゆっくりと椅子に戻り鞄に手をいれる・・ハンカチでも探しているのか?
「いえ、大丈夫ですよ・・私も軽率な発言でした・・ですが暴力はいかがなものかと・・」
そういうと男は鞄の中から・・・・・・・・・・カメラらしきものを出した!!!!????
「こちらは、別件で罪状が出ると思いますので・・」
・・・・何が、どうなってる?
・・・・なぜ、俺はこいつをなぐった?
・・・・今日は、いったい何が起きている?
・・・・俺が頑張って、努力して手にした金のはずだ?
・・・・過去の犯罪の罰金だって今の俺にしてみれば鼻くそみたいな金のはずだ?
・・そもそもこいつさえ来なければ・・・・・・・・・ウ、ウ、ウワァァァァァァァ!!!!!!!!!
「ちなみに今回のことはもうマスコミの方々は知ってらっしゃる見たいですよ・・そのためにあのサイトもトップにくるようにしておきましたから・・情報は多いに越したことはないですからね
明日の朝から晩まであなたと会社のことでもちきりでしょうw
それでは、私は次がありますので・・・失礼いたします・・
以外と多いんですよ・・・・あなたみたいな方・・・・。」
そういって私は部屋を後にする・・
出てった後部屋の中から怒号と、暴れているらしく色々な破壊音が聞こえてくる
だが、きっと彼は大丈夫・・・・なぜなら
『努力』
できる人間なのだから・・・・
読んでいただいてありがとうございます。
作中でも、出ましたがこういう人ってス○バのコーヒー飲みがちw
しかも絶対、飲みきらないwww
勝手なイメージですwww
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