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何故? 僕は君を抱きしめる事が出来なかったのだろう?

作者: 七瀬





___僕と君は、とってもイイ仲だったよね!

兄妹のような、親友のようないい関係だった。



・・・だけど?

僕は、君の傍にいる事が出来なくなってしまった。

それを君に伝える事が出来ないまま、僕たちの関係は終わってしまったね。



『___ねえ、一登? 今日は何する?』

『___美味しいグリーンティーが飲めるお店があるらしいよ! 行く?』

『___うん!』




___これが! 君との楽しい時間を過ごした最後の日だった。






___この帰りに、僕の家の前である男が僕を待っていたんだ!


『___えぇ!? どうしたんだよ、賤夫!』

『___ごめん、こんな時間に、、、どうしても? 今日中にお前に

話したい事があってさ~!』

『___なんだよ、改まって?』

『・・・ココじゃなんだし! 近くの公園でも行かないか?』

『___あぁ、分かった!』





___いつもの賤夫じゃないのは、僕でも見て直ぐに分かったよ。

賤夫とは? 僕が子供の時からの幼馴染で親友の男の子だよ。


・・・いつも、僕と歩佳と賤夫の3人でいたんだけど?


___いつの間にか? 

賤夫が僕たち3人の中から離れて行ってしまったんだ。


『___どうしたんだよ? 賤夫!』

『・・・・・・実は、歩佳の事なんだけど?』

『___えぇ!? 歩佳の事って?』

『___俺さ~ ずっと歩佳の事が好きだったんだよ! でもお前と

歩佳が仲良くしているところを見るのが辛くなってさ~! 俺はお前

達と一緒にいれなくなったんだよ! すまん。』

『・・・なんだよ、それ? また、戻って来ればいいじゃん! また

3人で楽しくやろうぜ~い!』

『___俺さ! 歩佳と付き合いたいと想ってるだよ。』

『___えぇ!? 歩佳と?』

『___悪ぃ、一登! 俺、歩佳に告白するわ!』

『・・・えぇ!? 本気なのか!?』

『___あぁ! 俺は本気だよ! 一登、お前はどうするんだよ?』

『・・・・・・』

『まあ、それだけなんだ! お前に一言、言っておきたくてな! じゃあ!』

『___あぁ、』








___賤夫に、あんな風に言われて、僕は少し怖気づいてしまったんだ。

そこから、歩佳を僕は遠ざけてしまう事に、、、。


『___ねえ、一登? 最近、おかしくない? 私の事、避けてるでしょ?』

『___えぇ!? そんな、事ないよ。』

『___そんな事あるよ! 一登、嘘つくと鼻を触る癖があるから!』

『・・・それより、賤夫とは? どうなってんだよ!』

『___えぇ!? 急に何よ! 別に何もないよ!』

『___賤夫に告白されたんだろう? 歩佳はなんて答えたの?』

『・・・えぇ!? 気になる?』

『___い、いや? そうじゃ、ないけど? どうなったのかなと...。』

『___賤夫は、私にとって仲がイイ友達だよ! だから、そういうん

じゃないのよ! 分かる、一登?』

『・・・・・・』

『___だからさ~今日は、何処行こうか、一登?』

『・・・・・・い、いかないよ、』

『___えぇ!? どうしてよ!』

『・・・どうしてもだよ! じゃあな!』

『・・・ちょっと待ってよ、一登!』

『・・・・・・』





___それから、数か月後。

賤夫と歩佳は、付き合いだしたんだよ。


楽しそうに、二人が横に並んで歩いているところを僕は少し

離れたところから見てしまったんだ!


___二人からは、僕は見えなかったんだと思う。






___僕は、これでいいと想っていたんだけど?

・・・ある時、僕は気づいてしまったんだよ。







___僕は、歩佳の事が本当に好きだった事に、、、。

二人が仲良くしている姿を見て、気づくなんて!




何故? 僕は君を抱きしめる事が出来なかったのだろう?


・・・もし?

___それが、出来ていたなら? 

僕たちの関係は変わっていたのかもしれない!





最後までお読みいただきありがとうございます。

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