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漫才の台本

漫才「旧一万円札」

作者: 沢山書世
掲載日:2019/08/27

漫才15作品目です。どうぞよろしくお願いいたします。

「銀行強盗、うまくいったなあ」

「喜ぶのはまだ早いようだぞ」

「え? なんで?」

「見てみろ、お札が全部聖徳太子だ」

「まじかよ、なんで銀行に旧札が置いてあったんだ?」

「古物商も兼ねてやっているっていうのかねえ、迷惑を掛けやがって」

「戻って新札に交換させようか?」

「だめだ、捕まりに行くようなものだ」

「他の銀行に行って、両替してもらうか?」

「旧札の大量持込みは危険だよ」

「でも、お金には違いないんだぜ」

「量が問題なんだ」

「タンス預金だって言い張ればいいだろう。一か八か、それでやってみようよ」

「そうしたけりゃそうしな。半分持っていっていいからさ」

「半分だけ?」

「お前の取り分だよ」

「もしも没収されたら?」

「イコール逮捕だな」

「お前はどうするんだ?」

「とりあえず、残りの半分を持って逃げるよ」

「ずるいぞ」

「そう思うんだったら、他の方法を考えることだな。銀行のことは忘れろ」

「うーん。旧札でも、使えることは使えるんだよなあ」

「もちろん。だけど、店からは怪しまれる」

「そうだよなあ」

「待てよ、二丁目のおばあちゃんのやっているたばこ屋だったら、大丈夫かもしれないぞ」

「なんで?」

「長く生きているんだから、旧札の方にも馴染みがあるだろうからな」

「なるほど。違和感なく受け取ってくれそうだ」

「あの店にはお前のほうがよく通っていたよな」

「やだよ、俺、せっかくたばこをやめたんだぜ」

「吸わなくていいんだよ」

「これだけあれば相当な数買えるな。持って帰ってこれるかなあ」

「一度に全部は使わなくていいんだ。おつりを貰ってくるのが目的なんだから、一個買ってお釣り受け取る、それの繰り返しだ」

「十億円もあるんだぞ。いったい何回通えばいいんだ?」

「考えない方がいい」

「計算してみようか」

「しないほうがいい。とにかく今はこれでいくしかないんだ、一度試してきてくれ」

「わかった、行ってくるよ」


「ただいまー」

「どうだった?」

「お釣り貰って来たぞ」

「でかした、うまくいったんだな」

「千円、五百円、それと百円、すべて古いお札でくれたよ」


読んでいただき、どうもありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おもしろいですね。旧札、もう忘れちゃった。
2019/08/27 05:28 退会済み
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