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女の子が二人でVRMMO  作者: qazwsx(てぃー)
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お待たせしました。


前話を修正させて頂きまして、まだミオン達はログアウトしておりません。完全に時間計算を間違えていました。申し訳ありません。

兎料理を離れ、ステップパイソンの串焼きというものを食べる。恐らく牛肉という解釈で合ってるかしら?肉の味とソースの味が絡み合って非常に美味しいわね。


「んー!美味しい‼︎兎料理以外が初めてだから余計にそう感じるね!」


アカネも満足そうだ。口の端にソースが付いているのも構わず夢中になっている。


「口の端にソースが付いてるわよ」

「おっと、これは失敬…」


薬草を取り出して口を拭うアカネ。それでいいのかしら…。


「ところで、これからどうしましょうか」

「そうだね…取り敢えずギルドに行ってこの辺りの情報を色々聞いてみようよ」

「…そうね。まだ他のプレイヤーがこの街に来るには時間があるし、行ってみましょうか」


火の粉を払う決意はしたが、進んで火の粉を浴びに行く必要は無い。なるべく他の人達と会わないようにという指針に変更は無いのだ。



テクテク歩いて中央広場へ。

そのまま冒険者ギルドへ行こうと思ったが、何やら女神像が薄っすら光っている。さっき来た時は夕焼けが眩しくて気づかなかったわ。

近寄っても何も起こらないので触ってみる。すると、ウィンドウが出て来た。


『ポータル名:ツイード』

『転移先を指定してください』

『コミエンゾ:100ルピス』


「アカネ、女神像は他の女神像への転移ポータルの役目も持ってるらしいわよ」

「転移ポータル?」

「お金を払えば他の女神像の所に転移させてくれるみたいね」

「へぇー…便利だね!」


これで一々道中を飛ばなくてもいい。多少ルピスは取られるものの、安いものだろう。


思わぬ便利機能を発見しつつ、冒険者ギルドへ。そういえば、フランに挨拶をしてないわね。後で会いにいきましょうか。

コミエンゾよりも立派な建物であるものの、内装はあまり変わっていないようだ。

中ではNPC冒険者達が仕事終わりの飲み会をしており、受付には数人しかいない。今なら話をしても良さそうに見える。ちなみに活動清算はフランの所で行う予定だ。

アカネと手分けして情報を聞きに行く。


「ちょっといいかしら」

「どうかいたしましたか?」


話しかけたのは受付嬢の中で一番歳上に見える大人な雰囲気の女性…といっても、25歳くらいに見えるが。

落ち着いた微笑で応対してくれた。


「他の街から来たのだけど、ここら辺の情報を教えてくれないかしら」


あえてコミエンゾとは言わない。


「あら…最近コミエンゾに降りてきたプレイヤーの方ですか?」


何故か速攻でバレた。…どうしてわかったのかしら。


「ふふっ、失礼しました。ツイードの周辺には低ランク冒険者向けのダンジョンが2つあって、冒険者の間では駆け出しの修練場としてかなり有名なんです。なので、大抵そのことを尋ねられる方が多いのですが、どうやら知らないご様子でしたので、もしかしたら…と思ったんです」


ザックリ言うと、カマをかけられたといったところかしら。

仕方ないので観念する事にした。


「…えぇ、今日コミエンゾから来たばかりよ。それで、ここら辺の事を教えてくれるかしら?」

「言いふらしたりはしませんからご安心ください。ツイード周辺の情報ですね。それではコチラをご覧ください」


そう言ってカウンターの上に出されたのは簡易的な地図だ。北西と南西に丸が付いている。


「まずはフィールドから説明致しますね。東はコミエンゾとの街道が通っておりまして、北東は森になっています。その森が北まで続いていまして、北は広大な森となっています。奥に行けば行くほど危険なモンスターが出没するようになり、今のところ森の奥には何があるかわかっておりません。噂では、神殿があるとか精霊の領域があるとか色々と言われております」


精霊の領域…興味があるわね、時間が出来たら探しに行ってみましょうか。


「西は東のような街道が続いており、途中で南北2方向に別れて別々の街に繋がっています。北のほうには鉱山と鍛治の街ウナサヤがあり、南の方には海に面した街ラウトがあります。南西は草原と丘になっていて、南は大きな山が3つほどある山岳地帯となっております」


確かに南の方にはかなり険しい山があったわね。仙人とかが住んでそうな雰囲気があったわ。


「モンスターの強さは東が一番優しく、次に北、西、南の順で強くなっていきます。特に、南の山岳地帯は道が崖にあり、飛行型のモンスターやワイバーンなどが多く生息しているため注意してくださいね」


南はかなりレベルの高いフィールドのようね。まずは東の森でレベル上げ、次いで北の森に狩場を移して十分行けるとなったら西に出て次の街へ。南は更に成長してから挑戦するといった形かしら。


「次はダンジョンについてですね。ダンジョンとは、何らかの原因で魔素が集まり異界化してしまった場所のことで、主に洞窟や塔といった閉鎖された空間が多いです。内部は表層、中層、深層の3つの階層に分かれていて、下の階層に行く程難易度が上がります。それぞれの境界は階層ボスと言われる強力なモンスターが行く手を阻んでいて、倒すと次の階層に進めるようになります。ダンジョン内部では溜まった魔素からモンスターが次々と産み出されており、罠などもあって通常フィールドよりも危険度が高いです。ですが、原理はよくわかっていないものの溜まった魔素が武器や防具、アクセサリーといったアイテムを産み出すこともあります。そういったアイテムの中には時々製作不可能な物や通常より強力な物があり、皆さんそれを求めてダンジョンに通っていますね」


ゲームの醍醐味のような要素ね。諸々の用事が終わったら手を伸ばしましょうか。


「ツイードには、北西と南西にダンジョンがあります。どちらも3層構造で、表層のダンジョンランクはEとDです。さほど難しくは無いですが、挑戦する時はしっかりと準備をして臨んでくださいね」


これで説明は終わりのようね。一つだけ聞き慣れない言葉があったから聞いておこうかしら。


「ダンジョンランクとは?」

「失礼しました。ダンジョンランクとは、最大人数のPTで攻略する際のメンバーの推奨ランクのことです。ですので、北西のダンジョンでしたら6人のEランク冒険者PTであれば問題無くクリア出来るという事ですね」

「わかったわ。色々とありがとう」

「いえいえ、それでは行ってらっしゃいませ。貴女の道に幸あらんことを」


そう言って受付嬢と別れる。アカネは先に話を終えていたらしく、椅子に座っていた。


「アカネ、待たせたわね」

「私もさっき終わったとこだよ!むふふ、甘いものの話で盛り上がってね…何とマイさんイチ押しの隠れ家的カフェの場所を教えてもらっちゃったよ!絶対行こうね!」

「マイさん?」

「あの受付嬢さんだよ!」


アカネが示す先には明るい茶髪をツインテールにした快活そうな女性がいる。歳は20歳になっているかどうかといったところ。目が合ってニッコリ微笑まれたのでこちらも軽くお辞儀をする。


アカネはこの街の事を、私はこの街周辺の事を聞くという話だったのだけど…一応この街の事だからセーフにしましょうか。

舞台は中世ヨーロッパといった雰囲気のゲームだが、意外と砂糖や塩、香辛料といった現実なら貴重とされていたものもそれなりに揃っている。勿論ケーキ等は無いものの、パンに砂糖を掛けて焼いたものや果物のシロップ漬け等の甘味もそれなりにあるのだ。


その他にも、可愛いアクセサリーが売っている店や美味しい料理の店の情報等をアカネから聞きつつ外に出る。

ゲーム内時刻はPM10時過ぎ。残念ながら隠れ家カフェもアクセサリー店も料理店も営業時間外だ。

コミエンゾに戻ってフランに会いに行こうかしら…と考えていた時、後ろから声を掛けられた。


「すいません!TwoGirlsの方ですよね!ちょっとお話出来ませんか⁉︎」


思えばワールドアナウンスが流れてから4時間少々、すぐにこの街に向かえば辿り着いてもおかしくは無い。


…記念すべき1回目の火の粉ね。

現実ではめんどくさいところも、ゲームだからで何とか出来るのが良いですね。



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