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女の子が二人でVRMMO  作者: qazwsx(てぃー)
4/62

04

早く冒険書きたいのに...なんでこんなめんどくさい設定になったのだろう...

光が収まると街の音が耳に入ってくる。


目を開けると、街が広がっていた。

後ろには大きな木が生えており、その根元に女神像のようなものが建っている。


大体中世ヨーロッパ辺りの街並みかしら。オシャレね。

この広場を中心に街が作られてるみたいね。


そうやって辺りを見回していると...


「ミオンー!遅かったねーなんかあったの?」

「ちょっとAIさんを慰めてただけよ」

「どうなったらそうなるのよ!」


茜がいる...のだが


「犬?」

「狼だよ!」


髪の毛が栗色から群青のような濃い青になり、その頭にふさふさの犬耳を生やし、腰から生えたしっぽをぶんぶん振っているアカネだった。


「名前そのまんまなのね...」

「ミオンに言われたくないよ!?」

「狼人?そんなのあったかしら」

「獣人でランダムにしたら出てきたよ!」

「種族ごとにランダムできるのね...」


そうすると天使を引き当てたのは確かにかなりの確率なのね。


「ミオンは?何の種族にしたの?」

「天使よ」

「...?聞き間違いじゃなければ天使って聞こえたんだけど?」

「合ってるわ」

「えぇぇぇぇぇええええ!?」


目と口がクワって開き、耳としっぽがピーンと立つ。使いこなせているようで何よりね。


「でもでも、天使の輪も翼も無いじゃん!」

「輪は無いけど翼はあるわよ」


そういって畳んでいた羽を呼び出す。

すると、今まで出られなかった鬱憤を晴らすかのようにブワァッサーと翼が広がり、ふわっとした天使の羽が舞った。まさに幻想的な天使の降臨である。

...ここまで開放的にする予定はなかったのだけど。


「ぴょぇぇ天使だ!遂に天使が天使になって天使ィ!!!」

「ちょっと何言ってるかわからないわよ」

「ミオンにはわからないよ!!ワタシはミオンのことを常々天使だと思ってたんだけど...遂に天使の肉体を手に入れた!!この感動が!」


初めて聞いたわね。茜は私をそういう風に見てたのね...

茜が感動してるところ悪いのだけれど、周りから視線が痛いのでさっさと畳んでしまいましょう。


周りの人たちがかなりこちらを見ており何故か拝みだすものまで現れた。

3万もの人が続々とやってくる中いきなり翼を広げ羽を散らせば当たり前のことである。


「何で閉じちゃうの!?もったいない!もったいないー!!」

「いいから行くわよ。周りの目が凄いし、避難よ」


駄々を捏ねるアカネを連れて歩き出す。

木を隠すなら森の中、人を隠すには人の中というわけで他の人たちが向かっている建物へ向かう。



目的の建物まで来たもののここは?ん?

【職業紹介所】

...ハローワークかしら。とりあえず丁度いいし入りましょう。


中に入るとそこは...完全にハローワークだった。

横に長いカウンターに受付嬢が座っており、ものすごい数の人が列を作っている。


「うへぇ...これに並ぶの...?見ただけで心折れる~...」

「仕方ないわ、行くわよ」


見るからにテンションが下がったアカネを連れて列に並ぶ。かなりの時間を使うことを覚悟していたものの、思いのほかサクサクと列が進み5分ほどでミオン達まで回ってきた。


「ようこそ!こちらは職業紹介所です!プレイヤーさんですね?どのような職をご希望ですか?」


完璧な笑顔で一息に言い切った。これを並んでいる人数分やってきたのだ。

この人...できるわね。


「将来的には全部やる予定だけど...そうね、まずは冒険するための戦う職かしら」

「でしたら扉を出ていただいて右手にまっすぐ行った後にさらに右へ曲がっていただいた所にある冒険者ギルドで詳しくご相談されるといいですよ!あなたの道に幸あらんことを!」


...ツワモノね。有無を言わせない迫力を感じたわ...。


その後アカネと合流し、同じところを紹介されたというので一緒に向かう。

その間も、様々な種族のプレイヤーを見つけては大興奮の茜だった。


【冒険者ギルド】

職業紹介所と同じくらいの大きさであり、剣が二本クロスするマークの看板が掲げられた建物。


アカネと別れて並び、受付が回ってきた。


「ようこそ!冒険者ギルドへ!職業選択ですか?」

「えぇ、何か見つけ方とかあるのかしら?」

「後ろの転職の間というところへ入っていただき、その中で決めていただきます」

「入るのに制限などはあるのかしら?」

「初回はありません!ですが、二回目以降は1000ルピス必要です」


お金の単位はルピスというのね。そういえばアイテムとか見てなかったわ。


「わかったわ。順番待ちとかあるの?」

「中は一人一人別の空間となっておりますので大丈夫ですよ!」

「ありがとう。行ってくるわ」


受付嬢に別れを告げ、受付と反対の奥にある扉に近づくと扉は一人でに開いた。

こういう所はゲームだと感じるわね。


そして、中に入ると後ろで扉が閉まり、声が響く。


-ようこそ転職の間へ-

次回ようやくステータス確認と就職


06/05 羽→翼

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