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女の子が二人でVRMMO  作者: qazwsx(てぃー)
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お待たせいたしました。評価やブックマーク等ありがとうございます。


北へ...

魔力で遊びながら、10分ほど全力で飛ぶといよいよ山に差し掛かる。思ったより遠かったわね。飛行と魔力制御のスキルレベルが1ずつ上がったわ。

何となく、限界のその先を感じたくなって全力より更に速く飛んでみたのだけど、あれだけ純魔法を使っても少ししか減らなかったMPが物凄い勢いで削られたわ。無理は禁物ね。


それにしても大きい山ね。4000mぐらいかしら?頂上は薄っすらと白くなってるのが見えるわ。

洞窟、といってもこの大きい山のどこにあるのかがわからない。いくら魔素が見えるお陰で闇が効かないといえど、距離的な限界があるし、視覚では見えない部分も多い。どうしましょう。


見えない、聞こえない、と来たら感じるしかない。私は自分の魔力が浸透している場所ならばその空間を把握できる。問題は、この山の表面積がとても広いということ。自分の魔力だけでこの広い山肌を覆うのは流石に魔力が覚醒した私でも無理があるかもしれない。だけど、幸いなことにこの世界には魔素が満ち満ちている。そこにちょっとお邪魔して周りの様子を見るだけだ。大丈夫、私ならできるわ。


覚悟を決めた私は空中で自然な立ち姿で静止し、翼を広げる。集中するために瞼を閉じ、魔力を細かく細かく分けて、魔素状態にする。そして、翼から放出。同じ魔力のようなもので出来ているためか、翼が1番魔力を放出するのにロスが少なく、効率が良い。

空中に放出した魔素状の魔力を山を覆うように展開していく。すると、様々な魔素を感じ取ることができた。

恐らく月から放出されているであろう地面に降り注ぐ魔素。山に生きる植物たちや動物たちが纏う魔素。山肌を流れるように吹いている風の魔素。そして、山に宿る魔素。...気持ちいいわ。肉体から解放されているみたい。


自分でもよく分からない感情が沸き上がる。それに従って自然の魔素に自分の魔素を染み込ませる。染めていく。

そして、自分の魔力が届く範囲を染め切った。山の麓の森と街側の中腹くらいまでの山肌、その空間の全てがわかる。


この空間は私が支配している。自然とそう思えた。



魔力量が私が定めた安全マージンまで減り、空間の把握と魔力の放出を止めた。

ゆっくりと目を開ける。洞窟の場所はわかったわ。何故か魔力を送り込めなくて、中の様子は分からなかったけど...後は現場で鉱石を採掘するのみよ。


-条件を満たしたので称号:魔を支配するもの を取得しました-


サービス初日にして魔を支配してしまったわ。アカネに自慢したいわね。

そうだ。ステラにお礼を言ってないわね。これも元はと言えばステラに魔力が何たるかを教えてもらえたからこそ。しっかりお礼を言わなければ。


『お陰様で魔力を扱えるようになったわ。ありがとう』

『良かった。今度ミオンの魔法を見せてほしい』


返事が早すぎるわ。1秒経ったか怪しいぐらいね。

まぁ、ステラの魔法は私も気になるところだし、見せあいっこといきましょうか。


『えぇ。今度見せあいっこしましょう』

『ん。約束』


...約束なんてこのくらいでいいのよ。何故かパーリットさんの姿が頭をよぎった。


さて、お礼もしたし、洞窟まで一直線よ。



洞窟の入り口までやってきた。いざ入らん、といったところで久々のウィンドウが姿を現す。


『採掘ダンジョン:ノード山の洞窟 へ入りますか?』


成程。別のフィールドになっていたのね。道理で中まで魔素を送れないわけだわ。

採掘ダンジョンってことは採取ダンジョンとかもあるのかしら。勿論普通のダンジョンもあるわよね?


迷わずYesを選択。景色が歪み、次の瞬間には洞窟の中に居た。後ろを振り返ると洞窟の入り口があって夜空が見える。良かった、いきなり地下深くに飛ばされたかと思ったわ。


さて、気を取り直して洞窟を進んでいく。お目当ては勿論鉱石。鉄が主だけど、何かしらのファンタジー金属があればもっといいわね。

暗闇の中をどんどん進んでいく。外と繋がっていないものの魔素は存在しているようで、暗いのに地面や障害物はハッキリとわかる。

ある程度進んでいくとぼんやりと光っているポイントを見つけた。これがアカネの言ってた採取ポイントってやつね。

近くまでいくと明らかに壁が光っている。恐らくこの下に鉱石が埋まっているのだろう。いざ採掘を...道具が無いわ...。

完全に忘れていたわ。採掘といえばピッケル。当たり前のことでしょう...何で思いつきもしなかったのかしら。思わず頭を抱える。

剣で切りつけるわけにはいかないし、手で殴るわけにもいかない。火魔法で溶かそうにも火力が足りないでしょうし...。


困っていると、後ろが明るくなり何かが現れた。岩陰に隠れて様子を伺う。あれは...ゴブリン?5体のゴブリンなのだけど...偉く文明的ね。

5体で隊列を組んでいるゴブリン達。先頭と殿が松明を持ち、間のゴブリンがピッケルを担いでいる。全員腰にベルトのようなものを巻いており、帯剣している。

...あのピッケルがとてもとても欲しいわ。


【マイナーゴブリン Lv.5】:知能をつけたゴブリンの上位種のうちの1種。道具の有用性に気づき、自作も嗜む。採掘に適正を持っている。


上位種ということは、ドンラビットのようにLv.20を超えているのかしら。あの時は正直油断していたわ。今回はしっかりと掛からないといけないわね。


どうやらゴブリン達は私が目を付けた採掘ポイントへ向かっているようだ。都合がいいわ、ついでに鉱石も掘ってもらいましょう。

やがて、ポイントにたどり着いたゴブリン達は、背負っていた袋を地面に置いて壁をピッケルで叩き始める。崩れていく壁から、ポロポロとラグビーボールくらいの鉱石が採れているのが見えた。松明を持っているゴブリンは見張りのようだ。

しばらくして、ポイントを掘りつくしたと判断したのかピッケルで採掘していたゴブリン達が袋に鉱石を詰め込み始める。今ね。


私は音を出さないように壁を蹴って天井付近へ。そのまま羽ばたかずに宙を滑るように滑空する。そして、上から左側の見張りのゴブリンを強襲。

見張りゴブリン右側に着地しながら右手に持ったロングソードで首を一閃。回転しながら左手でゴブリンの左腰についていた剣を抜き、もう1体のゴブリンの首へ投げつける。狙い通り刺さったことを横目で確認しつつ、剣に手を伸ばしているゴブリンの首へ刺突。そこで、残りの2体が剣を抜きこちらへ構えた。


最初のアタックで3匹を屠れたのは上々ね。人型なだけあって首は急所だったみたい。だけど、ずっとピッケルを振っていたのに疲れの欠片も見せないような素早い動き。中々のスタミナね。


「ギャッ!ギャッギャッ!」

「グギャ」


何か言葉?を交わし、左右二手に分かれるゴブリン。挟み撃ちね、道具を使えるだけあって中々賢いじゃない。

そのまま、左右から剣を振り上げて襲い掛かってくるゴブリン。袈裟切りね。私は武器をしまって空中へ飛び上がる。そのまま飛行スキルを活かして空中で逆立ちの体勢になり、剣を躱しながらお互いの手を相方(ゴブリン)の方へ少し引いてあげる。

そして、空振った剣は仲間の元へ。


「「ゲギャア!!」」


お互いがお互いの左肩に剣を食い込ませ、感じる痛みに剣を離して仰け反る。

私は空中で1回転してその間に降り立ち、左右片手で食い込んだままの剣を掴んで振り下ろす。中途半端だった袈裟切りを完遂させる。


「ゲ...ギャ...」


肩から腰までバッサリと切られたゴブリン2匹は、大量の出血と共に息絶えた。

数秒後に、光となって消えてゆく。


-レベルが上がりました-

-レベルが上がりました-

-レベルが上がりました-

-スキル:剣術 のレベルが上がりました-

-【小鬼の魔石・中】×3を手に入れました-


ふぅ。急所への攻撃は一撃で良かったわ。もし首を飛ばしても生きていたらどうしようかと思ったもの。

火魔法を使っても良かったのだけど、純魔法は火力が凄いし、ピッケルが溶けるのが怖くて使えなかったわ。環境に影響がないだけで、武器や防具に影響が無いのかわからないもの。


一応剣を鑑定。


【ゴブリンソード(品質:D+)】

ATK:18

耐久:20/40

ゴブリンお手製のショートソード。ハンドメイド感が溢れている。


ちょっと微笑ましいわね。まぁ要らないから捨てるんだけど。知り合いに剣士もいないし、持って帰っても活用法が無いわ。


そしてこの3本のピッケル。ちゃんと消えずに残っている。持ってるものを落としたらドロップ扱いになるのね。


【ゴブリンピッケル(品質:C)】

ATK:10

耐久:48/60

ゴブリンお手製のピッケル。ハンドメイド感が溢れている


剣よりも品質が高いところに仕事道具としての拘りを感じるわね。耐久力は48、50、36。


そしてゴブリン達が掘っていた鉱石。袋を覗き込んで鑑定。


【鉄鉱石】【銅鉱石】【銀鉱石】【鉛鉱石】この4種類がざっくり合計30個ほど。

有難く頂いていきましょう。


-【ゴブリンピッケル】×3を手に入れた-

-【銅鉱石】×10を手に入れた-

-【鉛鉱石】×8を手に入れた-

-【鉄鉱石】×8を手に入れた-

-【銀鉱石】×4を手に入れた-


ほくほくね。もっと深いところへ行ってみたいのだけど、もう時間が無いわ。

思ったよりも長い時間魔素に浸っていたらしい。ログイン制限まで残り2時間しか無いわ。急いで帰りましょう。


燃えている松明や剣を1か所に集めておき、そのまま洞窟の入り口へ。


『ダンジョンから出ますか?』


思考操作でYes。

外に出た私は空へ上がり、街を目指して魔力で遊びながら全速力で飛ぶ。風が気持ちいいわ。


街には40分ほど飛んで辿り着く。一応人の目を配慮して森の中に降りて歩いて出てきた。翼も格納してローブを身に纏う。


門の周りは煌々と松明が焚かれ、昼かと思うほどに明るい。門番の人にギルドカードを見せて街の中へ。

街の中は街灯のようなものが建物から伸びており、非常に明るい光を放っている。光魔法かしら?そういえば聖魔法を使ったことが無いわね。


「ミーオーンー!」


少し会ってないだけなのに何だか懐かしい気がする声が聞こえる。

自然と口元が緩むのを感じた。


ガバっと後ろから抱き着いてくる。そして、目隠し。


「だーれだ!」

「アカネ」

「もー、少しはタメを作ってよ!」

「私がそういうことをしないってわかってるでしょ?」

「まーね。ミオンのことはよーーーくわかってるよ!」


振り向いた先にはアカネの姿。相変わらずの元気だ。


「修行は終わったの?」

「そうそう。私は生まれ変わったのです!次ログインしたらしっかり見せてあげましょう。新生アカネちゃんの勇姿を!」

「楽しみにしてるわ」

「で、どうだった?夜の森と北の山!」

「特に変わったことは無かったわよ」

「えー?何か夜限定のモンスターとか、夜限定の採取物とか、夜限定の景色とか色々あるでしょ?」

「北の山の採掘ダンジョンって所に行って鉱石を取ってきただけよ」

「嘘だー!ミオンが只冒険に行って帰ってくるだけなはずがない!アカネちゃんセンサーがビンビンだよ!」

「何よそれ...確かに新しい技能は色々身に着けたわ。それについては次のログインにね」

「やっぱりねー、アカネちゃんは間違っていなかった!」



門前の広場で兎料理を買い込み、ベンチに座る。2人で兎料理を食べつつ他愛もない話をする。そうやって残りの時間を潰し、私たちの初日は終わった。

21話目にしてようやくゲーム初日の初ログインが終わりました。現実はまだ昼の3時なんだよなぁ...。


×鉱石を採掘 〇鉱石をカツアゲ


ミオンは中々ステータスを見ないので、ゴブリンと戦う前のステータスがこちら。

ミオン Lv.7 

種族:天使

職業:見習い剣士

HP:620 

MP:1680 

STR:730

VIT:560

AGI:700

MND:670

INT:590

DEX:740

LUK:260


種族スキル:【飛行 Lv.6】【操翼Lv.1】【祝福Lv.1】【聖魔法Lv.1】


スキル:【剣術 Lv.6】【火魔法 Lv.1】【純・火魔法 Lv.3】【鑑定 Lv.2】【採掘 Lv.1】【精錬 Lv.1】【鍛冶 Lv.6】【細工 Lv.1】【錬金 Lv.1】【魔導精錬 Lv.1】【装気 Lv.1】【純魔法 Lv.1】【思考詠唱Lv.1】

スキル(クラス2):【魔力制御 Lv.4】

ユニークスキル:【魔眼】【魔力覚醒】

称号:【歩み上手】【撫でリスト】【格上殺し】【ドワーフの一番弟子】【魔を解する者】【魔に適合する者】【魔を支配する者】


SP:25

魔力覚醒によりMPが2倍になっております。剣士とは...


次は、恐らく掲示板回です。

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