3.新たな精霊!
あれから半年が過ぎました。私は2歳になりました。そして、そろそろ卵が孵りそうです。あと、拙いながらもしゃべれるようになりました。
貴族の間では、5歳で魔法適正を受けるそうです。私はすでに魔法を使っているので、適正あるでしょう。平民は10歳の時に魔法適正を受けるそうです。なので、貴族の魔力が強い傾向にあるそうです。
これが魔法が使える平民と貴族の差なのでしょう。
私はそんなことを考えながらも卵に触れると、バリバリという音がして、中からトカゲさんのような生きものが出てきました。私は敢えて名前を聞きました。
「あなたの名前は・・・?」
そう言うと、トカゲさん?は辺りを見回して、ぱあっと瞳が輝いているように思いました。ん?これは聞こえていないのかな?
そうすると、トカゲさん?は
『ここは?すっごいおおきいねぇ?・・・すっごい気に入った。僕には名前がないの?よく分かんないの。だから僕に名前を付けてよ。』
とぱあっとした瞳でこちらを見てくる。こうなったら、こっちのものですよ。
「あなたの名前はないの?だったら、・・・」
『ちょっと待ったー!!その子は・・・。』
何かいうエクスを無視して、このトカゲさん?に名前を付けた。
「フィー。あなたの名前はフィーよ。」
そう言うと、フィーはピョコピョコ辺りを見回して喜んだ。そうすると、なんだか体の中に強い力が入ってくる。私は耐えきれず、また意識を失った。
☆☆☆☆☆☆
目が覚めるとベッドの上でした。侍女さん達がなんだかすっごい大騒ぎです。お母様も泣いて喜んでおります。珍しくお父様も泣いて抱きついてきました。
話によると、私は1ヶ月半程眠っていたそうです。その間、ずっと回復魔法をかけていたそうです。
しかし、トカゲさん?と契約してこうなるとは驚きです。
少し落ち着いたところで、両親は私に主治医をつける話をしてきました。しかし、私は至って健康体なのですが。私に主治医さんがつきました。
ゲームの中のアリアって病弱でしたか?そんなことはなかった気がするのですが、まぁ細かいことは気にしません。
少しして、お父様は部屋を出て、仕事場に向かわれてしまった。第一王子の誕生祭の準備があるそうです。この歳の私達と同じ貴族達は、この誕生祭に行くのだそうが、私は大事をとって休むことになりました。
フィー、グッジョブです。
まだ、フラグとかないでしょうが、出れなくよかったです。
☆☆☆☆☆☆
両親が第一王子の誕生祭に向かって、今はとても静かで侍女さん達もいません。そこで、エクスとフィーを呼びます。
「エクス、フィー、ここにいますか?」
『うん。いるよー。』
『なんか、人がいっぱいいたから、アリアの中にいたの。』
エクスとフィーは答えます。
『アリアは度胸あるよねー。』
度胸とはこれいかに。
『フィーのことだよー。フィーはトカゲじゃないよー。』
やはり、そうでしたか。エクスの時とは違いますし、私は魔力を鍛えてきましたから、1ヶ月半程眠っているのはおかしいですから。
「フィーはドラゴンですか?」
私は聞きました。
『うん。そーだよー。』
私はドラゴンと契約していました。