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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第七章 レイダー編
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第九十四話 メッセージ

こんばんわ!

前回連れ去られてしまったウインメタルとエリカ。

果たしてどうなるのか?

隼人が住む埼玉県内に例の殺人円盤が現れ、周囲を無差別に襲撃する様はニュースの速報で全国に中継されていた。テレビにはビームを辺り一帯に乱射する円盤や、それに立ち向かうウインメタルとエリカ、更に二人が円盤に入り込んだ後、円盤が二人を乗せたまま宇宙へ飛び去った様子の一部始終が映し出されていた。勿論、田中もその一部始終をモニターで見ていたのは言うまでも無い。

「そ、そんな!ウインメタル、エリカ!」

田中は立ち上がり、画面に向かって叫んだ。すぐに通信チャンネルで連絡しようとしたが、全く応答がない。

「何てこった。一体二人は何処に連れて行かれたんだ?!」

机を殴りつけながら悔しがる田中。何せ、円盤内部でレイダー星の事を直接聞いた二人と違って田中に関してはレイダー星やレイダー星人の情報が手元にないから探しようがないからである。絶望の中、それでも二人を助け出そうと顔を上げた田中。すると、点けていたパソコンの画面にメッセージ受信通知が来ている事に気付いた。

「ん、こんな時に誰だ?」

田中はパソコンを覗き、一通だけ届いていたメッセージを開く。そして、それに驚かざるを得なかった。

「!!!あいつ、いつの間に?」

メッセージには『田中さんへ、ウインメタル&エリカから報告』との件名がつけられ、その下の部分に長々と文章が書かれている。送り主はウインメタルの通信チャンネルからだ。そう、ウインメタルが拘束されて円盤が大気圏内を出る直前に送ったのだった。メッセージの本文にはこう書かれている。

『田中さん、ごめん。奴らを撃ち落とすどころかこっちが捕まっちゃったよ。こっちの武器はまぁまぁ通用したけど、隙を突かれて僕もエリカも体を拘束されて身動きが取れない状態だよ。前置きが長くなっちゃったけどとりあえず今わかっている事を報告する。奴らはレイダー星人って言って、名前の通りケンタウルス座系のレイダー星っていう惑星から来たんだって。円盤を見て分かる通り地球なんかよりもずっと高度に発達した文明や科学力の持ち主だよ。だけど、女性の数が激減して種の保存の為に地球に来て、人間の女性を使って自分たちの子孫を産ませようとしたとんでもない奴らだってことが分かったよ。とりあえず、エリカも僕もエネルギー残量がやばいからここでメッセージを送るからいったん失礼する。奴らは僕達をレイダー星に連れてって処刑するつもりみたいだけど、大丈夫。必ず地球に帰ってくるから。どの位でレイダー星に着くか分からないけど、回復したらまた連絡する。じゃあ!』

メッセージはそこで終っていた。田中はそれを何とも言えない気持ちで読んでいる。

「まったく、自分が捕まっているっていうのに。」

田中は半分呆れながらそう呟いた。だが、残りに半分で何かを期待していた。今まで解決不可能と言っても過言ではない事件を持ち前の負けん気で切り抜けてきた彼なら本当に事を収めて地球に戻ってくるのではないか。そう思っていた。

「とにかく、私もできる事をしよう。」

そう言って、田中はある場所に連絡を入れた。

「もしもし?」

「もしもし、田中先生じゃないですか!」

「朝早くにすみません、寺澤先生。」

電話の相手は寺澤だった。田中は寺澤に今回ウインメタルが最後の力を振り絞って伝えてくれたデータの事を説明しようとしていた。

「実は…。」

「分かってます。私もテレビを見ていたので。」

寺澤は田中をなだめるように言った。

「大丈夫です。私は宇宙研究家ですよ。今からそちらに伺いますんで一緒に考えましょう。」

「ありがとうございます。」

いつもより頼もしくそう言った寺澤に田中は感謝の言葉をかける。こうして地球では田中と寺澤達によるウインメタルとエリカの救出作戦が始まろうとしていたのだった。

こんばんわ!

今回はウインメタルはメッセージでの登場のみでした。

果たして田中と寺澤はどんな作戦を立てるのでしょうか?

そして、レイダー星の謎とは?

次回もお楽しみに!

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