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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第七章 レイダー編
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第八十八話 空飛ぶ悪魔

こんばんわ!

そして、メリークリスマス!

ウインメタル達は謎の円盤の予想以上の能力に苦戦しながらも、かろうじてダメージを与えてデータを得ることが出来た。一同は戦闘後に田中の研究室に集まり、エリカが捨て身で得た解析結果に目を通す。

「こ、これはやはり。」

「ええ、地球上には存在しないものです。」

驚きの表情を隠せない寺澤に対し、エリカは冷静に分析結果を伝えた。

「例の円盤のボディーは、この未知の金属…スペースガラニウムと名付けましょうか。そう言った物で構成されていることが分かりました。それに、内部にはわずかながら生命反応が確認されました。」

「じゃあ、僕の攻撃がバリアーではじかれたのも…。」

「内部で円盤を操縦している者がいて間違いないでしょう。」

隼人はエリカの説明を聞いて納得していた。そして、この時点で円盤による事件は地球外生命体による殺人事件ということが確定したのだった。

「凄いですぞ!ついに、ついに宇宙人がいるということが証明された!こんな歴史的な場面に立ち会えるなんて、私は世界一幸せな研究家だ!」

そのことに大はしゃぎする寺澤だったが、田中達の表情はまだ暗い。

「だが、問題は山積みだ。どうしてやつらは若い女性の子宮を抜き取って殺害したんだ?」

田中の言葉にみんなが黙りこむ。そして隼人も続く。

「それに、奴らがどんな姿なのか、どこから来たのかも分からないし、どれ程の科学力を持っているかまだ未知数だよ。」

隼人の言う通りだった。隼人的にはあの時に円盤を撃ち落として、中で操っている者を引きずりだして正体を掴むまでやりたかったのだった。しかし、円盤はダメージを受けたものの猛スピードで逃走し、お世辞にも成功とは言えなかった。

「まずはやつらを捕まえて正体を掴み、地球から追い出すしかない。」

「そうだね、田中さん。」

田中と隼人はそう心構えたが、岸川が一つ気になることを言った。

「果たして、そんなに簡単に地球から出て行ってくれるもんですかね?」

その場にいた皆がはっと気付いた。岸川はさらに続ける。

「ウインメタルですら苦戦した相手を追い出すとなると、からり大規模な戦闘になると思います。そうすると、被害の方も甚大になるかと…。」

岸川の意見に誰も反論できなかった。しばらく重い空気のまま沈黙が続いたが、隼人が立ちあがる。

「仕方ない。こうなったらもうヤケだ!」

「どうする気だ、隼人?」

田中が隼人に聞く。

「簡単だよ。奴らの円盤に乗り込んで、説得するしかない!」

「そんな無茶な!」

田中も思わず驚いて立ち上がってしまった。

「一体どうやってそんなことをするんだ?」

「簡単だよ。捕まるふりして忍び込み、中でウインメタルになって説得する。」

「馬鹿な!それに、奴らが言葉を使う生命体とも限らないんだぞ!」

「あれだけの科学力があれば、何らかの形でコミュニケーション取れるでしょ!」

隼人の提案に田中は動揺を隠せなかったが、エリカは違かった。

「こんな高度な機械を扱える生命体なら、知能も高いと思われます。それに、無理やり引きずりだすのは困難なのでそれが最善の処置かと。」

「そうでしょ?それに発信機もつけてるからどこにいるかも分かる!今円盤はどこ?」

「太平洋の遥か上空、衛星軌道上に静止しています。」

「そうか。もし地上に降りてきたら今度こそ奴らのしっぽを掴んでやる!」

やる気満々の隼人に寺澤も乗る。

「それは面白い!どんな宇宙人が乗っているのか楽しみだ!」

闘志を燃やす隼人にノリノリな寺澤。田中は少し悩んでいたが、思いきって心を決めた。

「分かった、やろう!次こそ奴らが何者か突き止めよう!」

隼人達は不安尿素を抱えながらも、円盤の正体、目的を調べるために再度作戦を練るのであった。


その頃。ここは愛知県内のとある総合病院。ここに、一人の20代の女性が体調不良を訴えて来院した。女性は腹部あたりに謎の違和感があり、時々吐き気にも襲われる。怖くなり、原因を調べようと色々な検査をしたが、その結果に女性は驚かざるを得なかった。

「根本さん。お待たせいたしました。検査の結果、妊娠3カ月であることが分かりました。」

「え?そんな、そんな筈は…!」

子供が欲しい夫婦であれば勿論嬉しいことなのだが、彼女の頭の中は混乱している。なぜなら…。

「私、独身で誰とも付き合ってませんし、子供が出来るようなことは何もしておりません!」

「で、でも妊娠しているんですよ。」

「機械が壊れてるんじゃないですか?!」

「いえ、すべての機器は正常に作動しております。」

「どうしてこうなったんですか?!」

「私に言われましても…。」

戸惑っていたのは医者も同じだった。この根本という女性の表情を見る限り嘘を言っているようには思えない。しかし、彼女のお腹には命が宿っている。全く不可解なことなのだが、これは恐怖の事件の前振りに過ぎなかったのだ。

こんばんわ!

クリスマスに凄い内容を書いてしまってすみません!

さあ、次回も物語は動きます!

お楽しみに!

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