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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第七章 レイダー編
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第八十七話 犯行阻止!

こんばんわ!

さあ、いよいよUFOと対決です!

頻発する若い女性への連続殺人事件の犯人が、犯行現場前に必ず現れるという円盤だと踏んだウインメタル達。そして、エリカ(人間体)を囮に埼玉県飯能市郊外で誘い出す作戦を決行した。そして作戦開始から一時間後、全員が目を疑うような光景が目の前にあった。

「これが噂の円盤か。」

「こんな事って…。」

「素晴らしい、犯人はやっぱり宇宙人だ!」

ウインメタル、田中は驚いているが、寺澤はとても嬉しそうだ。

「か、カメラを回せ!」

「は、はい!」

岸川が撮影クルー達にカメラを回すように指示した。円盤はエリカの上空で回転しながら浮かんでいる。

「エリカ、聞こえる?」

「はい、聞こえます!」

「UFOは間違いなくエリカを吸いこもうとする。だらら、今のうちに分析開始だ。動き出したら僕が攻撃する!」

「了解しました。解析します!」

エリカは円盤の解析を始めた。それからしばらくして、円盤から黄色い光が下に降りてきて、エリカを包み込む。

「ウインメタル!敵が動き始めた!作戦開始だ!」

「了解、ウインカノン起動!」

ウインメタルはバリアを解除し、ウインカノンを構えながらメタルウイングを広げて円盤に近づく。円盤は尚も黄色い光線でエリカを吸いこもうとする。

「そこまでだ、UFO!エリカを拉致するなんて許さないよ!」

そして、ウインカノンから高エネルギーが充填され、ウインメタルは攻撃態勢に移る。

「打ち落としてやる!ウインカノン!」

砲口からはすさまじい出力のビームが発射された。だが…。

「何?」

「そんなバカな!?」

ウインメタルも田中も驚いている。なぜなら円盤はウインメタルが発射した高出力ビームに対し、バリアを展開してビームを打ち消してしまったからだ。

「クソっ、まさかウインカノンが打ち消されるなんて…。」

ウインメタルはまさかの事態に動揺を隠せなかった。一方で、エリカはどんどん円盤に吸い寄せられていく。

「まずいぞ、このままではエリカが連れ去られる!」

「おお、こんなに強い宇宙人がいたとは!もっと研究したいですな!」

「感心してる場合ですか!」

動揺する田中はノリノリな寺澤に突っ込んだ。

「バリアでビームが弾かれるなら、マキシムダガー!」

ウインメタルはマキシムダガーを構えて円盤に急速接近しようとした。しかし、ここで通信が入る。

「ウインメタル、待って下さい!」

「エリカ、どうして?」

「解析が終わりました。この円盤の外装は特殊合金でできており、マキシムダガーでは傷一つ付きません!」

「でも、ビームは弾かれちゃうし。」

「大丈夫です。今から私の指示に従ってください!」

円盤に吸い込まれそうな状況の中、エリカは冷静にウインメタルに指示する。

「確かに外装は特殊合金とバリアで守られています。しかし、私の直上にある吸い込み口。そこだけは他と違って外装に守られていない部分があります。」

「そうか、そこに攻撃すればダメージを与えられる!」

「はい。しかし、私を包んでいるこの黄色い光線は特殊な電磁波によって外部からの攻撃を遮断しています。」

「じゃあ、どうすれば?」

「エナジーバスターを使って、バリアーを破った後に吸い込み口にビームを打ち込んでください。」

そう指示したエリカ。しかしウインメタルは少し悩んでいた。

(確かにそれ以外の方法は無い。だが、エナジーバスターを使えばエネルギーが大幅に消耗される。チャンスは一回しかないのか。)

躊躇いが抜けないウインメタルに、もう片方から通信が入る。

「ウインメタル、行け!」

「田中さん?」

通信は田中からだった。田中はさらに続ける。

「躊躇うな!今まで無茶もしたけど全部乗り切ってきただろ!大丈夫だ、お前ならできる!」

田中の叱咤激励によってウインメタルは心を決めた。

「分かった!それじゃあ行こう、エナジーバスター!」

ウインメタルは円盤に接近し、エリカを包み込んでいる黄色い光線をエナジーバスターで切り裂いた。

「エリカ!」

「ウインメタル、今です!」

ウインメタルはエリカを抱きかかえると、再びウインカノンを構える。

「喰らえーっ!!!」

ウインメタルの叫びと共に高出力のビームが円盤の下にある口のような部分に向かって放たれる。そして、円盤がビームを受けた瞬間にエリカを包んでいた黄色い光線が消え、円盤からも煙が上がり始めた。円盤は攻撃を受けると猛スピードでその場からはるか遠くへ飛び去ってしまった。

「ウインメタル、ここは一旦退却しましょう。」

「了解…。」

エナジーバスターを使った影響で、ウインメタルの声に疲れが見える。ウインメタルはエリカを抱きかかえながらフラフラと地上に降り、田中達と合流した。

「ウインメタル、エリカ!」

「大丈夫ですか?!」

田中と寺澤が心配そうに駆け寄ってきた。

「僕達は大丈夫。でも、UFOが予想以上の性能で…正体を掴むことが出来なかった。逃げられたし。」

疲労に加え、円盤を取り逃がしてしまったこともあり、ウインメタルの声には元気がない。

「大丈夫です。円盤には発信機を付けておきました。そして、解析もできましたし、後ほど詳しく説明いたします。」

「ありがとう。流石はサポートアンドロイドだ。」

ウインメタルは今にも倒れそうなほど消耗しながらもエリカを労った。

「しかし、これは重要な映像になる。円盤が犯人なのは証明できたし、後はこの円盤に乗ってるやつの正体を割り出さなきゃ。」

「ええ、どんな宇宙人なのか楽しみです。」

岸川は真剣にそう言ったが、寺澤は相変わらす楽しそうだった。そして、一同は引き揚げて分析にかかろうとした。だが、この後ウインメタル達に予想もできないような事件が起こるとは、この時誰も思わなかったのだ。

こんばんわ!

円盤を取り逃がしたものの、収穫はありました。

果たして、ウインメタル達を待ち受けている事態とは?

また次回もお楽しみに!

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