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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第七章 レイダー編
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第八十六話 円盤を誘い出せ!

こんにちわ!

二日連続投稿です。

宇宙研究家の寺澤と列島テレビ編成部長岸川が田中の研究所に調査依頼をした翌日、都内にある列島テレビのスタジオではミステリー特番の収録が行われていた。もちろん今回の特集は各地で頻発する若い女性ばかりを狙ったキャトルミューティレーション事件である。

「今回は間違いなく宇宙人の仕業です!遺体発見現場付近では必ずUFOの目撃証言もありますし、こんなの人間業じゃありません!」

「こんなのサイコパスな殺人鬼による惨殺事件に決まってるだろ!何でもかんでも宇宙人の仕業にするな!」

相変わらず寺澤の意見に噛みつく眼鏡をかけた大学教授。ここで、MCの女性が質問をした。

「お二人はそう仰っていますが、どう思いますか?田中さん。」

声をかけたのは田中だった。今回は捜査の協力者として田中もスタジオのゲストとして呼ばれていた。勿論出演依頼をしたのは岸川である。

「正直宇宙人の仕業とはまだ決めかねますが、人間の仕業でもないと思います。現場付近の円盤の映像を解析しましたが、間違いなく本物です。なのでうちのウインメタル達と共に詳しく調査をするのが先ですね。」

「あんたがウインメタルの開発者か!その開発技術は認めるが、下らないものを作ってる暇があったらもっと役に立つ研究したらどうだ?」

「失礼な!ウインメタルもサポートロボのエリカも十分役に立ってますよ!」

眼鏡の大学教授は今度は田中にまで噛みついた。田中もムッとしながら眼鏡の教授に対していい返す。

「ともかく、今回は田中博士とウインメタル達がいるんですから!詳しい調査をして全てを突き止め、次の放送ではその眼鏡にドーンと叩きつけてやりますよ!待ってて下さいね!」

寺澤はそういいながら立ちあがり、眼鏡の教授に対してそう宣言した。その後も番組の進行は順調に進み、収録は終わった。

「はいカット!お疲れさまでした!」

収録が終わると田中と寺澤は席を立ってセットから出ようとした。

「田中さん、お疲れ様。しかし、あの教授は相変わらずずいぶん横暴だね。ああいうタイプ、僕は苦手だな。」

セットの脇にあるスペースで収録現場を見ていた隼人が田中にそう声をかけた。因みに、隼人だけでなくエリカも同伴している。

「ああ、こういうのは初めてだから緊張した。それにしても寺澤先生、本当にいいのですか?」

「勿論です!私は研究家として一刻も早く謎を解きたい!だから身の危険なんてなんぼのもんですよ!」

寺澤は胸を張ってそう答えた。そして、エリカが口を開く。

「田中さん、寺澤先生。ご心配なく、そのために私が名乗り出たのですから。」

「そうだよ。いざUFOが現れたら僕のメタリックガンで撃ち落とせばいいんだし。」

隼人も自信気にそう言った。すると、岸川が近づいて言った。

「皆さん、お疲れさまでした。それでは明日は気を付けていきましょう!」

「「はい!」」

全員がそう返事をし、そのままスタジオを後にした。


翌日。

「皆さん、今日は宜しくお願いします!」

寺澤がその場にいた全員にそう声をかけた。ここは隼人の大学がある埼玉県飯能市の郊外。来ているメンバーは隼人、田中、エリカ、岸川と列島テレビの撮影クルー数名だ。

「正直、現れるか分かりませんが頑張りましょう。」

そう言ったのは田中だ。そして、それに隼人も続く。

「UFOだか何だか知らないけど、これ以上むごい事件を起こされてたまるものか!」

隼人も気合いっぱいだ。エリカも準備は万端なようだ。

「今回は私に任せて下さい。絶対に尻尾を掴んで見せます!」

そう力強く言った所で寺澤が再び口を開く。

「それでは皆さん。昨日の打ち合わせ通りに行きましょう!作戦開始!」

そう力強く言うと、まずはエリカが田舎道の沿って歩き出す。そして、それと同時に隼人が動き出した。

装甲起動(アクトメタル)!」

すかさず隼人はウインメタルに変身し、右腕を高く突き上げた。

「ステルスフィールド展開!」

隼人がそう言うと田中、寺澤、岸川と撮影クルー達がバリアのようなもので包まれ、外からは全く見えなくなった。これはウインメタルのステルスモードと小佐谷の光学迷彩システムを参考に田中が改良を加えたものだ。今回の作戦は、人間体のエリカを囮にしてウインメタル達が光学迷彩の中で監視し、円盤が現れた所でウインメタルが攻撃を仕掛けて円盤を撃ち落とし、正体を掴むというものだ。しばらくエリカが歩き続けたが、1時間たっても何かが現れる気配がない。

「本当にこんなんで現れるんですかねぇ。」

「正直そんなに上手くいかないですよね。」

撮影スタッフ達は早くもそう言い始めたが、寺澤が一喝する。

「大丈夫です!必ず現れます!そのためにここまでやったのですから!」

そう強く言ったものの、まだ円盤は現れない。一方のエリカはひたすら歩き続けた。

「円盤のターゲットは一人でいる若い女性。だからこうして歩いていけば必ず現れる…はず。」

そう言ったエリカ。その後も歩き続け、みんなが歩きつかれ始めたその時だった。

「ん?センサーに反応あり!あ、あれはUFOだ!」

ウインメタルはそう言って上を指さす。

「な…!」

「何だあれは?」

「本当に現れやがった!」

寺澤、田中、岸川達も驚いている。エリカの上空には以前映像で見た鉛色の円盤が回転しながら浮遊していたのだった。

こんにちわ!

いやぁ、今日も寒いですね!

そして、遂に円盤が現れました。

囮になったエリカの運命は?

次回もお楽しみに!

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