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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第六章 二人の過去編
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第七十七話 ウインメタル敗れる

こんばんわ!

敵の正体が明らかになりました。

ウインメタルの運命やいかに?

ウインメタルは今混乱していた。例の襲撃者=ダークメタルが川越駅前でテロ行為を行っていたので急行したが、その正体に驚きを隠せなかった。以前強制的に立ち退きを決行しようとしていた里美議員のスキャンだえるを暴き、見事失脚に追い込んだウインメタル達だったが、それが原因で自殺した彼の息子が敵の正体だったからだ。一度死んだ人間が行き帰って今自分に復讐しようとしているという現実が、ウインメタルは全く飲み込めていなかったのだ。

「さあ来い、ウインメタル!このダークメタル、もとい里美武史が地獄に送ってやる。」

ダークメタルはマキシムダガーそっくりの剣を構え、ウインメタルを挑発。ウインメタルも動揺しながら剣を構え、ダークメタルに詰め寄った。

「このぉぉっ!」

ウインメタルはマキシムダガーをダークメタルに振り下ろしたが、相手も剣で受け止める。激しい金属音を響かせながら、お互い剣を振り続け、そして再び距離を取る。

「見た目だけでなく、僕の能力まで真似するなんてタチが悪いね。僕はヒーローだけど、君はまるで死神だよ。」

「ふん、ほざけ!お前みたいな不幸な孤児が、俺みたいに生まれながらにして金も権力も持っている男に勝てるわけがないだろ!」

「自分でそれ言ってて恥ずかしくないの?」

「うるさい!ぶっ殺してやる!」

ダークメタルは銃を展開しウインメタルにレーザーを打ち込む。ウインメタルはリフレクトモードでレーザーを反射して、ダークメタルを迎え撃った。

「やったか?」

反射したレーザーはダークメタルにまっすぐと向かい、爆煙を巻き上げる。しかし、煙が晴れたその場所にはダークメタルの姿はなかった。

「ざーんねん!」

「しまった、後ろか!」

ダークメタルはウインメタルの背後に回り込み、剣で思い切りウインメタルの背中を切りつける。

「うわっ!」

背中のアーマーを切りつけられたウインメタルは火花と煙を上げながらうつ伏せで倒れこむ。ダークメタルの技はウインメタルとほぼ同じなのだが、ラドミウム合金によって出力は大幅に強化されているので、ダメージが大きく、アーマーも所々傷やへこみが目立っている。

「ははは、これで終わりだ!覚悟しろウインメタル!」

ダークメタルはウインメタルの首を掴み、銃口を腹に突き付ける。万事休すかと思ったその時。

「?!何だ?」

いきなりダークメタルが持っていた銃が取り上げられたのだった。ダークメタルがその方向を見ると…。

「私の存在を忘れてもらっては困ります!」

腕を伸ばしたエリカがさっそうと現れていた。エリカは撮りあげた銃を後ろに捨て、両手の指から電撃を散らせながら迎え撃とうとしていた。

「ちっ、邪魔しやがって…うわっ!」

エリカに気を取られて隙が出来たダークメタルの手をウインメタルは振りほどき、エリカの所へ向かう。

「エリカ、助かった!」

「いえ、遅くなってすみません!」

ウインメタルはすでにボロボロだったが、何とかメタリックガンを構え、ダークメタルに銃口を向ける。

「ふん、一人増えた所で俺の敵じゃないが、やはり邪魔だな。お前から葬ってやる!」

ダークメタルはそう言うと、メタリックビュートそっくりの鉤爪付きの鞭を伸ばし、エリカの顔面を掴みあげた。

「うわっ!」

「エリカ!」

持ち上げられたエリカは脱出しようと必死にもがいたが、鉤爪は外れない。そして、ダークメタルはエリカを空中へ放り投げると、ビームの出力をさらに上げてエリカに放った。

「エリカ!」

ウインメタルも身を案じて叫んだ。ガシャっと何かが音を立てて落ちてきたが、そこには変わり果てた姿のエリカがいた。装甲のほとんどが溶けてむき出しになり、そこから見えるケーブルもズタズタに切れている。

「ウイン…メ…タル…。す…みま…せん。わ…たし…は…もう…。」

エリカはか細い声で何かを言おうとしたが、そのまま機能停止してしまった。

「くそう、許さん!」

ウインメタルも傷だらけの体でダークメタルに向かってメタリックガンを放とうとした。しかし、ダークメタルはすぐに飛びあがり、空中で剣を構える。

「今のお前じゃ俺には勝てない。喰らえ、ダークエナジーバスター!」

ダークメタルの全身から黒いオーラのようなものが溢れ出て、そのままものすごい勢いでウインメタルに飛び込む。そして、黒いエネルギー刃で切り裂かれたウインメタルは、そのまま爆発して倒れこんだ。

「ハハハハ、父さん!やったぞ!ウインメタルを倒したぞ!」

ダークメタルは変身が解けて倒れている隼人を見下ろすと、天に向かってそう叫んだ。

「よくやったダークメタル。邪魔者は消したし、これで破壊を続けられる…と、言いたいところだがそろそろエネルギー残量が少なくなっているだろう。調整もしたいから一度戻って来い。」

「了解です!」

山崎は満足げな表情でダークメタルを褒め称え、ダークメタルの方も黒い翼を広げてその場を飛び去って行った。彼が去って行った後、川越駅前は見るも無残な様子になっていた。建物はすべて破壊され、あるのは瓦礫と倒れた人のみ。そして、その中には戦いに敗れ機能停止に追い込まれたエリカと、全身傷だらけになってぐったりしている隼人の姿もあったのだった。

こんばんわ!

ウインメタルもエリカもダークメタルに負けてしまいました。

そして訪れる最大のピンチ、果たして人々は救われるのか?

次回をお楽しみに!

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