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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第六章 二人の過去編
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第七十一話 対抗心

こんばんわ!

段々涼しくなってきましたね!

ウインメタルの活躍は賛否両論あるが、良くも悪くも世間からは注目されている。奇妙奇天烈な凶悪事件が相次ぐ中、警察や自衛隊もお手上げになるようであれば、最後の切り札としてウインメタルの名をあげる者が特に前述のような治安維持組織には多い。しかし一方で、ただの大学生一人にそんな危険なことをやらせていいのか、他にもやり過ぎじゃないか(チンピラやいじめっ子等に再起不能なほどの重症を負わせてしまうことが多い為)といった厳しい意見も出ている。ただ、彼が何らかの事件が起きて出動した際はニュースや新聞などで取り上げられることはもはやお約束になっている。そして、ある雑誌にそんなウインメタルに関しての特集が組まれていた。先日のクジラの死体処理を始め、過去に解決した事件、そして開発者である田中に関することまで書かれていた。実際、田中の方もウインメタルを作った科学者として世間の知名度は上がっており、彼の研究所の方も開発の依頼やウインメタルの出動要請などで、いい意味で忙しくなっている。だが、全ての者がそれを快く思っているわけではなかった。

「…くそっ!」

ここは東京郊外にある国立工学研究所。電子工学に関してはトップ部門であるこの研究所内で、一人の男が雑誌の記事を読んで憤慨していた。

「田中、貴様の分際でこんなものを作って調子に乗りやがって!恥を知れ!」

男は30代半ばで、整髪剤で整えた髪、しっかり洗濯されているのか染み一つない綺麗な白衣を着ている。彼は雑誌を丸めてゴミ箱に捨てると、足早にどこかへ向かって歩き出した。

「俺にあそこまでさせておいてまだ懲りないみたいだな。なら見てろ!お前からすべてを奪って、今度こそ抹殺してやる!」

男は歪んだ表情を浮かべ、冷たくそう言い放った。


一方その頃、隼人は大学で授業を受けていた。彼がウインメタルであることは一部の学生の間では知られている。現に鈴木英恵のように直接依頼してきた者もいるくらいだ。だが、大半の学生や教員はあまり興味を持っておらず、普段の隼人の印象もあってか「他にやることがない可哀想な人」「友達がいないから一人でヒーローごっこしている」「根暗ヒーロー」などと、同じクラスのイケイケなグループから揶揄されることもある。しかし、当の隼人はこのことに関して全く気にしておらず、たとえ事件があり、戦闘で疲れた翌日も嫌な顔一つせずこうして通学している。こうしている間に授業も終わり、お昼の時間になった。

「さてと、行くか。」

隼人は静かに席を立ちあがり、校舎から少し離れた場所にある学食へ向かおうとしていた。多くの学生が昼食を取るために学食へ集まる中、事件が起きた。

「ん、何の騒ぎだ?」

学食の方角に悲鳴のようなものが聞こえ、よく見ると煙の様な物まで上がっている。急いで隼人が近づいてみると、学食が入っている建物は完全に破壊され、大勢の人が倒れている。

「こ、これは…?!」

隼人はその状況を見て訳が分からずに動揺した。しかも、がれきの山の中心部にはなにやら黒い影がうごめいている。

「貴様か!許さん、装甲起動(アクトメタル)!」

隼人はすかさずウインメタルに変身した。そして、すぐにメタリックガンを構える。

「みんなは早く逃げて!ここは僕が引き受ける!」

ウインメタルは他の学生たちを避難させた後、うごめく影に向かって言い放つ。

「何者だ?!僕の学校を破壊しようなんていい度胸だね。だが、そうはさせない!」

そう言い放った直後にその影は何も言わずにゆっくりと向き直った。

「…?!馬鹿な!」

隼人はその姿を見て愕然とした。

「何故だ…なぜ僕と同じ姿なんだ?!」

黒い物体…それは色以外は完全にウインメタルそのものの姿だったのだ。

こんばんわ!

序盤の男と最後に出てきた謎の襲撃者の正体とは?

気になる情報がいっぱいありますが、次回以降で徐々に明らかにしていきますのでお楽しみに!

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