第四十九話 離別
おはようございます!
ウインメタルは何か情報をつかめるのか?
チェリー&ベリーのルーツを知るべく沖縄の嘉手納に富んだウインメタル。そこで何らかの関係があるとされる波照間妙子という女性の情報をつかんだ彼は早速彼女が住んでいたとされるアパートへと向かった。
「ここか。」
教えてもらったとおりの場所へ到着し、彼女が住んでいたとされる202号室へのドアをノックする。しかし、反応がない。
「空き部屋なのか?」
そう思ってドアを開けてみると予想通りの空き部屋で既に人が住んでいた形跡はない。数年間だれも住んでいないと思われる。
「ん、何だこれは?」
ウインメタルは床に古い写真が落ちているのを見つけたので拾い上げる。そこには白人男性と日本人女性、それと二人の小さい少女が映っていた。
「似てるな。やはりこの人が波照間妙子。そしてこの男が二人の父親なのか?」
そう呟いたウインメタルは部屋を出て大家さんの部屋をノックした。
「はい、どちら様?」
「ウインメタルです。少しお伺いしたいことがありまして。」
出てきた壮年の女性に対してウインメタルはそう答える、写真を見せこれまでの事件の経緯とここへ来た事情を説明した。すると女性は少し驚いた表情で答えた。
「テレビでやってたのを見てどこかで見覚えあると思ったけど…まさかあの子だったなんて!」
「知ってるんですか?」
「ええ、あなたの言う通りこの写真に写ってる子は紛れもなくあの子よ。」
「ありがとうございます。所で、波照間妙子さんはどちらにいらっしゃいますか?部屋は空き部屋みたいなんですが。」
「彼女は…亡くなったわ。」
「亡くなった?」
ウインまテルは驚きながらそう尋ねた。大家さんは続ける。
「ええ。妙子さんの旦那様は嘉手納基地に勤めていた軍の人でねぇ。ふだん家に帰ってこないから大体いつも妙子さんと娘さん二人の3人でいることが多かったわ。だけど旦那さまが本国に戻ることになったらしくて一方的に離婚させられた上に娘さん二人をアメリカに連れて帰っちゃったらしくて。その後も二人の身を案じてたんだけど3年前に病気で亡くなったわ。」
大家さんはそう悲しそうに語った。ウインメタルは情報をくれた大家さんに礼を言い、田中に連絡をする。
「もしもし田中さん?」
「どうした、ウインメタル?」
「大体つかめてきたよ。チェリー&ベリーは嘉手納生まれのGIベビーで父親によってアメリカに連れて帰られたらしい。写真もあるよ。」
「おう、そうか。そのデータを後で送ってくれないか?」
「勿論。」
「だが、一つ分からないことがある。」
「…どうして今になって日本にやってきて米軍基地や自衛隊の駐屯地を襲ったか、ですよね?」
「そうだ。恨みを持っているにしてもなのもここまでやることはない。捕まったべリンダはいまだに黙秘を続けているし、チェリーの行方も分からないままだ。」
ウインメタル自身もそこに引っかかっていた。チェリー&ベリーが今までどのように過ごし、どのようにして日本にやってきたかがまだ謎である。また、彼女たちの父親は嘉手納基地に勤めていたということ以外何も情報はなく巣城や現在の情報は分からないままだ。
「とりあえず、情報はつかんだから一度横須賀に戻るよ。」
「分かった。気をつけてな。」
そう言ってウインメタルは田中との通信を切った。しかし、その直後にエリカからの通信が入った。
「もしもし、エリカ?そっちはどうなった?」
「大変です!ウインメタル!」
珍しく動揺したエリカの声にウインメタルは驚きつつ聞き返した。
「どうした、何かあったのか?」
ウインメタルがそう聞くとエリカから驚愕の事実を知らされた。
「ベリンダ・ローが…脱獄しました。」
「何だって?!」
おはようございます!
まさかの展開でした!
果たして、彼女達の目的とは?!
そしてウインメタルはサイド捕まえることが出来るのか?!
また次回お会いしましょう!




