プロローグ 適合者…
本編スタートです!
現代社会。経済が発展し、科学や医学が進歩し、一見豊かになったように見える。しかし、現実は違う。不景気、教育・収入格差、雇用問題、相次ぐ政治家の汚職、凶悪事件など、マイナスな要素が横行し、国の未来を担う若者を苦しめ、希望を持てなくさせているのも事実だ。
だが、その裏には必ず糸を引いている力がある。それを暴き出そうとするある発明家がここにはいた。
「よし、実験スタート!各システム起動!」
メガネを掛けた中年の男性がそう叫ぶ。ここはとある郊外のさら地だ。ここで彼=田中三郎が数人の助手たちと一緒にある実験をしていた。
「うわぁっ!駄目です!各部温度上昇!ショートしています!」
発明品の中にいた助手の一人が、警報が鳴り、火花を散らすその発明品の中から叫ぶ。そして、そのものは爆発し、助手は体を地面に投げ出されていた。
「駄目ですね、先生。」
「くそう、誰なら使えるんだ!大丈夫か?」
「はい、何とか…」
助手は防護スーツを着ていたので大怪我はしなかっが。だが、田中は今回も実験に失敗したことをとても悔しがった。するとそこに…
「おい、君!何やってんだ!」
助手の一人が少し離れたところに誰かいることに気づいた。近寄ってみると、十代後半位の少年がいた。
「ここは関係者以外立入禁止だよ!」
「ごめん、何も書いてなかったから…」
少年は感情のこもっていない機械的な感じで謝った。しかし…
「ん…何だこれは…?」
突然発明品が青白く輝き始めた事に田中は驚いた。今までにない現象である。
(まさか…)
田中は何か感じ取り、少年に声を掛けた。
「君!ちょっと来てくれ!」
少年は助手と共に田中のところに来る。
「何これ?」
「我々の新しい発明品だ!これが成功すれば世界に希望の光がさすかもしれない。」
「ふーん。」
「お願いだ。少しの間協力してくれ!」
「いいよ。」
田中の要望に少年はあっさり答える。少年は発明品に近づき、軽く手を触れた。すると、それは再び青白く光り始めた。さっきよりも強い光だ。
「イケる!君、そのまま『装甲起動』と叫んでくれ!」
田中はそう少年に言った。
「装甲起動!」
少年がそう叫ぶと、発明品は更に輝きを増し、少年を包み込んだ。
「これだ!コレで世界を変えられるかもしれない。」
田中は目の前の結果に納得したのか、満面の笑みを浮かべていた。
どうも。
いま連載中の作品と並行し、2作品目の投稿です。
前作とは全く雰囲気の異なった物ですが、こっちもしっかりと書いていきたいです。
宜しくお願いします!
それではまた次回!




