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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
第二章 サハリン編
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第十七話 新手

こんばんわ!

前回はデート?回でした。

今回はどうなるでしょうか?

「ターゲット、高速でこちらに接近!」

「全員後退しろ!食われたら終わりだぞ!」

そう叫ぶのはアンドレイとニコライだった。大学襲撃事件の次の日にまた巨大コウモリによる襲撃事件が発生。今度はよりによって住宅密集地。しかも5匹に増えている。家屋の一部は破壊され、既に数名の住人が犠牲になっていた。

「済まない、ウインメタル。今日も任せた。」

「いいよ。多い方が倒しがいがあるしね。」

この日もやはりウインメタルはニコライ達と一緒に来ていた。昨日と同様、メタルウイングも展開済みである。

「それじゃあ行くよ!」

ウインメタルが背中に力を込めると、その銀色のボディが空中に浮き上がる。そして、飛び回っている5匹の巨大コウモリにメタリックガンを構えた。

「みんなまとめてやっつけてやる。ウインカノン!」

メタリックガンの砲口が光り、そこから高出力のビームが一気に放たれる。空気を切り裂くような勢いで放たれたビームはコウモリたちを飲み込み、そのまま消し去ってしまった。

「ほら、やっつけてきたよ。」

ウインメタルは地上に降り立ち、誇らしげにアンドレイ達に言った。

「ありがとう。助かった。」

「しかし、また犠牲者が出てしまいました。」

アンドレイは被害を最小限に抑えられたことを喜んだが、ニコライはまた死者が出てしまったことを悔やんだ。そうしていると…。

「こら、君!何をしているんだ!」

「危ないから立入禁止だよ!」

現場から少し離れたところで誰かが警官に止められていた。

「なんだあれは?」

「さぁ、見たところ若い女性のようですが…。」

アンドレイとニコライが不思議そうな顔でその方向を見ていた。

「ちょっと見てみるね。」

ウインメタルがバイザーの望遠機能で拡大してみると…。

「アーニャ。」

警察官に止められていたのはアーニャだった。どこからか情報を嗅ぎつけてここまで来たのだろう。

「全く、ここまで来るなんて本当に物好きだよね。」

ウインメタルは呆れながらアーニャの所まで言った。

「二人共、この女の子は僕が対応するから戻って大丈夫だよ。」

ウインメタルはアーニャを羽交い締めにしていた二人を説得し、彼女と話をすることにした。

「やっほー、ウインメタル。」

「まったく、なんで来たの?」

ウインメタルがため息をつきながらアーニャに聞く。

「昨日も言ったでしょ。私は何としても犯人を捕まえて友達の無念を晴らしたい。そのために情報収集は必須よ!」

「そんなの僕に任せてくれればすぐに解決するのに。」

ウインメタルがそう言うとアーニャは首を横に振りながら言った。

「そんなのはダメ!私はただ指を加えてみているだけなんて嫌よ!」

「いつか死ぬよ。そんなことしていると。」

ウインメタルはアーニャに忠告する。相手は改造された化物だ。警察ですら手を焼いているのに、女子大生がもし一人でいるところを襲撃されたらどうなるかわからないからだ。

「とにかく終わったからもう帰った方がいいよ。」

「えぇ、帰るわ!でももし事件が起きたらすぐに現場に行って情報収集よ!それがジャーナリストの心得!じゃあね!」

アーニャはそれだけ言って写真をパシャリと取り、走り去っていった。

「なんだあれは。」

アンドレイがウインメタルに聞く。

「昨日大学にいた娘。最初の事件の被害者の友人だって。」

ウインメタルがアンドレイに教えた。すると、ウインメタルの端末に連絡が入る。田中からだった。

『よぉ、ウインメタル。調子はどうだ?』

「また化物が出て、たった今5匹倒してきた所だよ。」

『そうか。こっちも気になる情報を掴んだんだ。』

田中がそう言うと、ウインメタルだけでなく隣にいたアンドレイとニコライも真剣な顔で聞き入る。

『化物が現れた方向をこちらから逆算してみたんだけどね。どうやらホムルスク方面から来ているようだ。』

「ホムルスク…ね。」

田中は更に真剣な顔で続けた。

『そこにはとある研究所があるんだか、どうもそこでは放射能と高濃度酸素を使った生物巨大化実験をしているのではないかと噂されている。』

「アンドレイさん、聞いたことある?」

ウインメタルが聞くと、アンドレイは答えた。

「そういえば…ホムルスク周辺の魚や植物は他のものに比べるとサイズが大きいと言うのを聞いたことがあるぞ。」

アンドレイの言葉に田中が反応する。

『おそらく、試験的な実験で生み出されたものを処理せずに放ったのでしょう!とにかく、ホムルスク周辺を徹底的に調べるべきですね。』

「分かった。わざわざありがとうね!」

ウインメタルはそう言って端末を切った。

「そういう訳だから、ホムルクスに行こう!」

ウインメタルはそう言ったが、アンドレイとニコライは渋った。

「しかし、いきなり行けと言われてもな。」

「敵の正体が分からないまま突っ込むのも気が引けますね。」

ホムルスクはここから西へ離れたところに存在する。管轄もユジノサハリンスク警察署と違うし、勝手に動き回るわけにはいかなかった。そんな時だった。

『緊急連絡、緊急連絡!市内の下水道で水道局職員が巨大生物に襲撃を受けている。繰り返す、下水道で巨大生物が水道局職員を襲撃!至急応援を頼む!』

無線に連絡が入り、現場の捜査員たちの雰囲気が慌しくなる。

「とにかく行こう!敵を倒すのが先だよ!」

ウインメタルは至って冷静にそう言って、他の捜査員たちと一緒に現場に向かう。

「今度は水中戦か。受けて立とう。」

ウインメタルは不敵な笑みを浮かべて現場に急行した。

こんばんわ!

事件の真相が見え始めた所でまた新たな敵が。

物語の展開はどうなるのか?

また次回でお会いしましょう!

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