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甲鉄戦士ウインメタル  作者: 東洋連合
最終章 クロノギラス編
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第百三十二話 世界の再生

こんばんわ!

舞台は暗く冷たい深海。

ウインメタルはどう戦うか?!

ハワイのホノルルに現れたクロノギラスとそれを操るウォールズはビーチを襲撃し、身体を陸上でも活動できる上陸モードに変形させて町を破壊し始めた。しかし、発信機で既に位置を特定していたウインメタルが現れて再びクロノギラスと対峙。押され気味だった前回とは打って変わって、技を上手く駆使してダメージを与えただけでなく、クロノギラスを陸地から引き離すことに成功した。そして、クロノギラスの頭を暗く冷たい深海の海底に刺し、マリンスノー漂う砂地へゆっくりと着地した。

「さあ、覚悟しろクロノギラス、ウォールズ!ここでお前たちを倒す!」

ウインメタルはクロノギラスを指さしながら強気にそう言った。一方、突き刺さった頭を自ら抜いて、クロノギラスを元の態勢に戻したウォールズは少し怒り気味になってウインメタルに言い返した。

「水中は我々のホームグラウンド。それなのに自信満々だな、ウインメタル。今謝るのであれば、お前を攻撃するのはやめてやろう。お前もこんな暗く冷たい世界で人知れず死にたくはないはずだ。」

ウォールズはそう言ったが、ウインメタルが引き下がるはずはなかった。

「僕を過小評価しないでほしいな。水中は僕有利の場所じゃないけど、こうして水圧にも耐えて、普通に態勢も保っている。それに、お前だけは野晒しにしてはおけない!だからここで倒す!」

マキシムダガーを展開しながらウインメタルは強気にそう言い切った。そして、メタルウイングを広げながら勢いよくクロノギラスに突っ込んで行き、頭目掛けて振り下ろす。

「フン!無駄なことを!水中では我々は無敵だぁ!」

攻撃をすばやく避けたクロノギラスは、更に身を翻してウインメタルに突っ込んでゆく。そして、右前足に相当する鰭をびんたするかのようにウインメタルに振り下ろした。

「うわぁっ!」

素早い攻撃にウインメタルは避ける事が出来ず、鰭が腹を直撃して思いっきり吹っ飛ばされた。砂煙をあげながらゴロゴロと転がるウインメタルを見るや否や、ウォールズは笑いながら言い放つ。

「フハハハハ、大口を叩いてこの程度か。クロノギラスは無敵だ!水中ではいかなる攻撃も当たらない!近づこうと言うならば瞬殺してやる!」

ウインメタルはゆっくりと起き上がると、マキシムダガーを収納し、メタリックガンに換装する。そして、銃口をゆっくりとクロノギラスに向け、トリガーを引いた。

「ウインカノン、フルバーストモード!」

ウインメタルの言葉と同時に、物凄い質量を持った光弾がメタリックガンから放たれた。水中にもかかわらず質量とスピードを保ちながらクロノギラスに迫るが、クロノギラスはやはり簡単に避けてしまう。

「無駄だ!どんな攻撃も水中では無力!海底(ここ)で私を、クロノギラスを倒すことはできん!」

「当たらなければ、ね!」

「何?!」

ウォールズはウインメタルの言っている意味が分からなかった。そして、その直後にクロノギラスの背後をものすごい衝撃が襲った。

「うわああ!何だこれは?!」

なんと、避けたはずの光弾がクロノギラスの背中を直撃していたのだった。突然の事に対応できなかったクロノギラスは、よろよろと海底に墜落した。

「残念だったね。僕達だってただの強がりだけでこんな所に来ないよ。しっかりと対策をとった。それがこのフレキシブルレーザーだ!」

フレキシブルレーザーとは、ウインメタルのメタリックガンから放つレーザー攻撃を、本人の意思に合わせて自由に方向を変えることができる攻撃方法だ。ウインメタルはメタリックガンから放った光弾を、クロノギラスが避けた方向に合わせて変化させて攻撃を当てたのだった。

「さあ、今度はこっちの番だ!避けれるもんなら避けてみな!」

ウインメタルはそう言うとメタリックガンからレーザーを連射した。降りかかる無数のレーザーをクロノギラスは懸命に避けようとするものの、予測不能な変化にDN-AIの演算も追いつけず、雨に打たれるかのように大量のレーザー攻撃をまともに受けてしまった。クロノギラスは爆煙をあげながら海底に墜落したものの、まだ止めを刺せなかったのか、ゆっくりと起き上がって再びウインメタルの方を向く。

「よくもやってくれたな!お前だけは許さない!お前みたいなやつは地球にいてはいけないんだ!」

「どういう事だ?」

ウインメタルは言っている意味が分からずに聞き返す。するとウォールズは苛立ちを交えながら話し始めた。

「私は…私は絶滅した生き物を復活させて、かつての古き良き地球を再現しようとした。そのためには様々な古代生物の化石や剥製などのサンプルが大量に必要だった。博物館なんかに飾っておくのは無駄遣いだと思って状態のいいものはどんな手を使っても手に入れた。そして…あの象だってあのまま苦しんで死ぬよりもマンモスとして生き続ける方がずっと幸せのはずだ!そしてそれも否定されて全てを失いかけた私の前に、このクロノサウルスが現れた!そして、クロノギラスとしてよみがえらせて、人類への警告、そして世界の再生を決めた!絶滅した生物を私の持つ最高の頭脳と技術でよみがえらせて、地球を本来あるべき、多彩な生物で溢れる世界に変えるのが私の目的だ!だから、それを邪魔するお前はかつて滅んだ生物を侮辱したも同然!即刻消えてもらう!」

話を聞いたウインメタルは半分呆れた状態で反論する。

「確かに人間が原因で滅んだ生物もたくさんいるし、それは許されることじゃない。だけど、だからと言って今こうして生きている命を大量に奪っていい理由にはならない。滅んだ物はもう戻ってこない感知れないけど、人々はそう言った綾町から学び、そして悲劇を二度と繰り返さないように決心しながら生きているんだ。命ある者には必ず死はあるのは当然だよ。だけどお前がやっていることは、生物の意思を無視した自分勝手な行動以外の何物でもない。そのクロノギラスだって、死んだ理由は分からないけど、本当はそっとしておいて欲しかったはずだ。なのにお前は自分の欲望を満たす為の武器に改造した。そんな非道な事をする、お前こそ悪魔そのものだ!」

ウインメタルは思っている事をすべてウォールズに言い放った。そして、再びクロノギラスと対峙して戦闘モードに入る。

「許さん!絶対に許さない!こうなったら跡形も無くお前を破壊してやる!」

「果たしてそれが出来るかな?威勢を張るなら今の内だよ。」

不敵な笑みを浮かべるウインメタルに対し、怒りの感情が湧きあがるウォールズ。二人の戦いのピリオドは刻々と近付いていた。

こんばんわ!

ウインメタルも反撃開始です。

果たして、自信満々のウインメタルの意図とは?

次回もお楽しみに!

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