第百二十八話 暴走を止めろ
こんにちわ!
クロノギラスと対決するウインメタル。
果たして勝負の行方は?!
中国南部にある海南島の沖にて、航行中の貨物船が襲撃される事件が発生した。船を襲ったのは改造されたクロノサウルス…もといクロノギラスだったのだが、今度は海だけに飽き足らず上陸して町主襲おうとした。しかし、寸での所でウインメタルが現れて、現在膠着状態にある。ウインメタルはメタリックガンの銃口をクロノギラスの頭に向けながら言い放つ。
「お前は一体どこの誰なんだ?!クロノギラスって何なんだ?!」
激しい口調で問いただすウインメタル。すると、クロノギラスからは冷静に、且つウインメタルをからかうような男性の声が返ってくる。
「私は世界最高の頭脳、技術を持ち、そして世界の頂点に立つべき者。このクロノギラスと共にな!」
その返答に対し、ウインメタルは溜め息交じりで返す。
「はぁ…どうして僕の相手はこんなに愚か者ばかりなんだろう。それは大発明でも何でもない、ただの迷惑行為だよ。最高の頭脳どころか最低のバカだね。世界の頂点じゃなくて地獄の方がお似合いだから。」
ウインメタルの毒たっぷりな言葉にクロノギラスから怒りが籠った言葉が発せられる。
「き、貴様!ガキのくせに生意気言いやがって!所詮お前みたいなヒーローもどきはクロノギラスの相手ではない!今度こそ深海へ聞きずりこんで跡形も無く消し去ってやる!覚悟しろ!行け、クロノギラス!ウインメタルを殺せ!」
男の声に反応し、クロノギラスは機械音が混じった咆哮をあげると口からビームみたいなものを発射してきた。
「おっと。」
ウインメタルは素早くそれを避ける。そして、ビームが当たった海岸の砂浜は抉れ、近くに生えていた木は一瞬の内に跡形もなく消えてしまった。
「今のは牽制だ。次はお前が消える番だ。」
クロノギラスがそう言った所でウインメタルの所にエリカから連絡が入る。
「ウインメタル、大丈夫ですか?街の方は避難完了です。」
「了解!こっちは今戦闘中だよ。クロノギラスは誰だか分からないけど男性に操られている。一気に叩き潰して正体を暴く!」
通信を切ったウインメタルは再びメタリックガンを構えてクロノギラスに狙いを定める。
「悪あがきか?だが、このクロノギラスには通用しない。」
「そうかな?悪いけどこっちも色々と強化してるからそう簡単にはやられないよ!くらえ!ウインカノン、ハイバーストモード!」
ウインメタルのメタリックアーマー及び武器の出力は田中の改造によって大幅に強化されている。ハイバーストモードを従来の状態で撃てば少なからず反動を受けてしまうが、今回強化されたことによってなにも影響なく撃つ事が出来た。高出力ビームはクロノギラスの顔面を直撃し、爆煙をあげる。
「やったか?!」
ウインメタルはクロノギラスに大ダメージを与えたと思った。しかし、爆煙が晴れた先の光景は予想外の物だった。
「何だと?!」
「フフフ、思った以上にやるな!だが、クロノギラスには大したことはないようだが。」
ビームは間違いなく頭部を直撃し、吹き飛ばしていたと思っていた。しかし、ビームが当たったクロノギラスの頭部は多少の傷こそあったものの、ダメージはほとんど無いに等しかった。
「もう終わりか?じゃあ、今度はこっちからだ!やれ、クロノギラス!ウインメタルを粉々に吹き飛ばせ!」
「ギィィィィン!」
クロノギラスは咆哮をあげたかと思うと、前足に相当する鰭が開く。そしてそこから発射口の様なものが出てきて、そこから何かを発射する。
「くらえ!ミサイル攻撃だ!」
クロノギラスは鰭から天の如く大量のミサイルをウインメタルに向けて発射した。ウインメタルは上昇しながらミサイルを避けようとしたが、ミサイルは方向を変えてウインメタルを追いかけてくる。
「くそっ、しつこいな!」
「逃げても無駄だウインメタル!クロノギラスの誘導ミサイルから逃れられる者はいない!粉砕してやる!」
誘導ミサイルから逃げつつ、メタリックガンで応戦しながら少しずつミサイルを破壊するウインメタル。しかし、流石に一人で対処するには数が多すぎた。
「ぐあぁぁ!」
避けきれなかったミサイルがウインメタルを直撃し、雨のような衝撃が襲いかかる。今度はウインメタルが一瞬にして爆煙に包まれた。
「フハハハ、ウインメタルは葬った。邪魔者はもういないし、クロノギラスで破壊の限りを尽くしてやる!」
クロノギラスからは男の高らかな笑い声が聞こえてくる。勝利を確信したのか、クロノギラスは再び上陸すべく街へ向かって泳ぎ始めた。しかし…。
「ふう、田中さんが改造してくれて助かったよ。リフレクトモードを使い忘れるとは僕もまだまだだったね。」
「な、何だと!」
爆煙からはウインメタルがピンピンした状態で現れた。初めは回避し切れなったミサイルが何発か直撃したものの、すぐにリフレクトモードを展開。今までは主に光線技などによく使用されたが、今回のような物理攻撃に対しても有効な手になった。クロノギラスからは驚きを隠せない男の声が聞こえてくる。
「ふん!もう気分が乗らん!また今度だ!覚悟しろよウインメタル!私を怒らせた罪は重いぞ!」
クロノギラスからは男の憤慨した声が流れ、そのまま海に潜ってその場から離れた。
「待てっ!逃がさないぞ!」
ウインメタルはクロノギラスを追いかけようと海面に飛び込もうとした。しかし、ここでエリカから音声が入る。
「ウインメタル!水中ではこちらが不利です!一度退却して次の作戦を練りましょう!」
「うっ…。エリカが言うなら仕方ない!了解、撤退する!」
ウインメタルは身を翻し、海南島の海から去っていった。
こんにちわ!
ウインメタルと互角に戦ったクロノギラス。
果たしてその正体は?!
そして謎の男はいったい何者なのか?
次回もお楽しみに!




