第百二十七話 その名はクロノギラス
こんばんわ!
蒸し暑い…でも書きます!
「くそっ、ウインメタルめ。よくも私の邪魔を…。」
ここはフィリピン沖のとある無人の小島。ここの砂浜にて、ある男が怒り狂った表情で大声を上げながら近くに落ちていた石を海に投げ捨てた。
「しかし、深海の水圧にもあの攻撃にも耐えられるとは…なんて恐ろしいやつなんだ。それに、居場所がばれてしまったのはまずいな。」
男はウインメタルの事を思い出し、いても立っても居られない心情だった。ウインメタルの想定以上の実力に驚くのも無理はないだろう。
「だが、大丈夫だ。私の生体改造術とステルス技術は完璧だ。たとえウインメタルだとしても負けるはずはない。それに、逃げ切れたんだ。この広い海ではもう見つけられないだろう。そうだよな…。」
そう男が言うと、海から巨大な物体が現れた。そう、世界各地で海難事故を起こし、人々を恐怖に陥れたクロノサウルスが…。
「お前のお陰で私は世界の頂点に立てるかもしれない。そのために、もっと我々の力を世界に見せつけてやろう!」
その男の言葉に反応するかのようにクロノサウルスは海面から咆哮をあげ、赤い目を光らせた。だが、彼らは知らなかった。ウインメタル達によって既に自分の居場所が割れていると言う事を…。
-中国 海南島 午前10:00(現地時間)-
中国南部に位置する海南島は、東洋のハワイという別名があるほど温暖で海の資源に恵まれている。この日も天気が良く、町には観光客があふれ、海にも沢山の船が行き交っている。そんな平和な一日になるかと思われたが、そんな予想は木っ端微塵に打ち砕かれ、恐怖の幕開けとなる。沖を航行していた一隻の貨物船は、港に入ろうとしていた。そして、ようやく港が見えた所で異常が発生する。
「な、何だこれは?!」
「分かりません!船底に穴が開いた模様です!相当な大きさです!」
船底は大きくえぐられたような穴が開き、船はどんどん海底へ沈んでゆく。この事件の首謀者は、勿論あのクロノサウルスだった。
「フハハハハ、どうだ見たか!所詮貴様ら一般人は我々の足元にも及ばない!みんなくたばってしまえ!」
クロノサウルスが船を襲撃し、人々が大混乱に巻き込まれる惨状を目の当たりにして男は高笑いしながら楽しそうに手を叩いた。そのまま船を沈めて船員たちを皆殺しにしようと画策していたのだ。
「うーん、そろそろ海ばかりで飽きてきたな。よし、こいつらを処理したら上陸して町を崩しちまおう。」
そう言った男。そして男の画策通りに船は爆発しながら海底に沈んでゆき、海面には海に飛び込んでかろうじて生き残った人が浮かんでいた。その状況を尻目にクロノサウルスはその巨体を町の方へ向け、泳ぎ始めた。
「ハハハ!さあ、見るがいい愚かな平民共!私の手で一斉に葬ってやる!」
男はご機嫌な様子でそう言ったが、予想外の事が起きた。突然クロノサウルスの目の前に巨大な光が現れ、海面が爆発して巨大な水柱が出来る。
「何だ?誰がこんな事を!」
焦る男。そして、クロノギラスの上空には銀色の鎧をまとった戦士、ウインメタルがいたのだった。
「見つけたぞ、クロノサウルス!これ以上世間を恐怖に陥れるのは許さないぞ!」
ウインメタルは上空からメタリックガンを構えた状態でそう言い放った。先程の衝撃もウインメタルが放ったメタリックガンによるものだ。ウインメタルはさらに威嚇射撃を続け、クロノサウルスを牽制する。
「どこのだれかは知らないけど、そいつを改造して操っているのはもう分かっているんだ。クロノサウルスを止めろ!そして、犯人はいるなら大人しく出てこい!」
ウインメタルはクロノサウルスに向かってそう呼びかけた。しかし、大人しく応じるはずもなく、クロノサウルスは目を不気味に赤く光らせながら咆哮をあげる。そして、口の中から機関砲の様な物を放ってきた。
「おっと…。やはり聞く耳持たないか。じゃあ、力ずくでも止めてやる!ステルスライサー!」
ウインメタルはそのまま水面には下りずにステルスライサーを放った。目にも見えない早さでブーメランはクロノサウルスめがけて飛んで行ったものの、背中を少し傷つけるのが精いっぱいで大したダメージは与えられなかった。
「やはり、一筋縄ではいかないか。じゃあ、これならどうだ!」
ウインメタルはマキシムダガーを展開し、クロノサウルス目がけて急降下。ギリギリまで降りると頭目がけて切りかかる。そして再び急上昇、急降下を繰り返して頭を切りつける。一撃で仕留めるのは無理だと判断したウインメタルは少しずつダメージを蓄積させていこうとしたのだった。そして、作戦が功を奏したのか、クロノサウルスの頭には朝いながらも日々が入り始め、煙と火花が上がっている。クロノサウルスの方は飛び回るウインメタルに現在の自分の状況は不利だと判断したのか、水中に逃げ込もうとしたが…。
「逃がさないよ!フリーズモード!」
ウインメタルは海面に絶対零度の光線を放ち、クロノギラスもろとも海を凍らせた。完全に身動きが取れなくなったクロノサウルスに対し、凍った海に降り立ったウインメタルは真下にいるクロノサウルスに対して言い放つ。
「どこの誰だか知らないけど、生物改造して暴れさせるなんてずいぶん悪趣味だね。犯人も名乗り出て来なそうだし、このまま機能停止させて分析させてもらうよ!」
そう言い放ったが、またもや異変が起きる。凍った海面が突如揺れたかと思ったら、ひび割れて中からクロノサウルスが這い出してきた。
「ウインメタルめ!これ以上私の計画を邪魔するならただじゃおかないぞ!覚悟しろ!」
クロノサウルスからは男性の声が聞こえた。それを聞いたウインメタルは冷静に返す。
「へぇ、遂にボロを出したか。そっちこそ覚悟するんだね!」
「ほざけ!このクロノギラスは無敵た!今度こそお前を海の藻屑にしてやる!」
まだ氷が残る海南島の海上で、ウインメタルとクロノギラスは対峙す炉のであった。
こんばんわ!
クロノギラスを操る男の正体とは?
ウインメタルは果たして勝てるのか?
次回もお楽しみに!




