第八話 決着
お久しぶりです!
更新が遅くなりました。
ごめんなさい。
ウインメタルは目の前の光景に度肝を抜かれていた。シリウスカンパニーの秘密の研究室に侵入し、佐々木と柏木を見つけ出し、現れた大量のアンドロイドを破壊して二人を確保できると思ったその直後の出来事だった。突然目の前の床が開き、黒く巨大な偉業の物体が現れたのは。
「よし、デスガマル!ウインメタルをやっつけるのだ!」
「了解シタ!」
佐々木がマイクでデスガマルという巨大なアンドロイドに指示を出しすと、巨大アンドロイドはウインメタルめがけて鎌のような右腕を振り下ろしてきた。
「クッ!」
切り裂かれそうになったウインメタルは攻撃をギリギリの所で躱した。
「ターゲットロックオン!敵、ウインメタルヲ破壊スル!」
しかし、デスガマルはその10メートルはあろうかという巨体を翻し、再びウインメタルに向かってきた。
「でかけりゃ勝てるもんじゃないよ!」
ウインメタルはマキシムダガーを構え、巨大なデスガマルの胸部に切りかかったが…。
「何?切れない!」
「無駄だ!こいつは我々が開発した超特殊合金でできている。小型量産機とは訳が違うのだよ!」
柏木が笑いながらそう言った。
「そう。なら、これはどう?」
今度はウインカノンを放つウインメタル。しかし、その頑丈なボディに光線はあっさりと弾かれてしまった。
「往生際の悪いやつだ。もう観念しろ!ここがお前の墓場だ!ウインメタル!」
佐々木が攻撃を跳ね返せれて床に転げ落ちるウインメタルに言い放った。この地下の秘密研究室は、デスガマルを起動させることを前提としていたのか二人しかいない割には無駄なほど広く、大型の体育館よりも広かった。しかし、それはウインメタルにとって不利な状況に他ならない。例えるなら、虫かごの中にカエルと一緒に入れられた蟻というべきだった。
「抹殺スル!クラエ!」
デスガマルは大砲のような左腕をウインメタルに向ける。そして砲口が光出し、高出力のビームを放った。
「避けられない。だけど…。」
ウインメタルは起き上がり、ビームに体を向けた。
「ここなら遠慮なく使える!リフレクトモード!」
アーマーが光を帯びデスガマルのビームを受け止め、そして跳ね返す。跳ね返ったビームはデスガマルの巨体に直撃し、初めてダメージを与えた。
「ほう、あれを跳ね返すとは。」
「だが、貴様もすでにボロボロだ!」
佐々木、柏木が驚きつつも余裕のある表情でウインメタルを見る。リフレクトモードでビームを跳ね返しはしたが、デスガマルのビームが非常に強力だった事もあり、無傷とはいかなかった。
「予想以上に強力だね。ショッピングモールの時みたいにはいかないか。」
そう冷静に見せたウインメタルだが、前面の装甲は所々剥がれ始め、バイサーにはひびが入っている。
(何か弱点はないのか?ハイパーサーチで探ろう!)
分析を始めたウインメタルだが、その間もデスガマルの猛攻は止まらない。攻撃を躱しながら弱点を探していたのだが…。
「うわっ!」
一瞬ウインメタルにスキができてしまい、それを見逃さなかったデスガマルは右腕の鎌を思い切り斬りつける。ウインメタルも何とかかわそうとしたが間に合わず、胸部装甲を切り裂かれてしまった。
「ハハハ!もう悪足掻きはやめな!」
「そろそろトドメだ!やれ、デスガマル!」
「ラジャー!」
デスガマルは再び右腕の鎌を振りかざし、ダメージを受け、床にうつ伏せになったウインメタルに斬りかかる。すると…。
(あそこか!仕方ない賭けに出よう!)
ウインメタルは鎌が差し掛かる直前で、攻撃を躱し、勢い良く振り下ろされた鎌は床に突き刺さる。しっかりとハマってしまい、腕が抜けなくなったデスガマルをウインメタルは見逃さず、そのまま体を登り、頭のてっぺんまで来た。
「ここだ!エナジーバスター!」
マキシムダガーの刃が光出し、ウインメタルはそれを思い切り突き刺す。
「システム異常発生!システム異常発生!シ…ス…テ…ム…!」
脳天を突き刺され、内蔵されていた人格移植AIも破壊されたデスガマルは全身から火花を出し、そのまま倒れ込んで動かくなってしまった。
「な、何だと!」
「そんなバカな!逃げるぞ、佐々木!」
佐々木と柏木は慌てて逃げようと、階段のある出口まで走っていったが…。
「逃すものか!」
ウインメタルはウインカノンを実弾モードに変更し、二人の足を打つ。足を撃たれた二人はその場に倒れ込み…。
「観念しろ!二人とと確保だ!」
ウインメタルは二人を掴み上げ、そのまま上へと上がっていった。
その後、駆けつけた警察により佐々木と柏木は逮捕され、シリウスカンパニーには一斉捜査が入った。
「隼人、大丈夫か?」
「怪我したけど、僕は平気だよ。」
田中も現場に駆けつけて、隼人を迎える。
「ごめん。相手が強すぎてメタリックアーマーが壊れちゃった。」
「大丈夫。また修理すればいいさ。君が生きて帰ってこれて何よりだよ。」
田中に謝る隼人に対し、ここまで戦い続けた隼人をねぎらう田中。
「終わったね…。」
「ああ、これで事件解決だ。」
隼人の言葉に対し、田中が笑顔でそう言った。そして、隼人の方も僅かながらその顔に微笑みが浮かんでいたのだった。
こんにちわ!
忙しいとはいえ、更新が遅れ気味になっている事を謝ります。
とりあえず、これで第一章のヒーロー誕生編は終了です!
次回から新章です!
お楽しみに!




