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Angel:Vanish  作者: 桂里 万
第二章 風を斬り走れ
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3.招かれざる客、あるいは死を告げる者 (その4)

 ジェイの目算では、2分とかからずハ・ラダーに追いつかれることになってしまう。様々なパターンの展開を想定してはいたが、高機動型の強化人間というのは、ジェイの計算違いであった。目論見どおり敵をこちらに引き付けたはいいが、このままでは自身の命が風前の灯である。

 息を切り全力で駆けるジェイは、先へ進む路地の右手に、小さく崩れている建物を発見した。3階建てのビルのようではあるが、3階部分が大きく損壊し、その巨大な破片が路面の半分を埋めている形になっている。


『ここしかない!』


 ジェイはさらに足に力を込めて速度を上げ、一気に路上の瓦礫の陰に飛び込み、身を隠した。残された2分という絶望的に短い時間で、敵を仕留めるための罠を張る必要があった。背水の陣と形容しても不思議ではないこの状況で、ジェイの集中力は極限まで研ぎ澄まされていた。



 ---


 ハ・ラダーは、標的たちが分散してくれたことに満足を覚えていた。また全員が固まって移動されてしまっては、大仰に待ち伏せしていた意味がなくなり、面倒なことになってしまう。

 相手は全員が同じようなボロ服を着ており、正確に判別することは難しかったが、いきなりブラスターを撃ってきた性格、その腕前、逃走の素早さから考えて、今追っている相手が私立探偵という人物だと確信していた。

 さすがに私立探偵を名乗るだけあって、こういう荒事には慣れているのか、戦争屋であるハ・ラダーから見ても、見事と言ってもいい身のこなしだった。

 とは言え、戦闘力の差は絶望的なものであり、事務所の時のような油断はしないと心に誓っている襲撃者からすれば、ジェイがいくら見事な身のこなしを見せたところで、寿命をほんのわずかに延ばす程度の効果しかなかった。

 高機動型の強化人間の特性を生かし、二本足を素早く動かすと同時に、腰部から伸ばした補助脚2本も使用し、さながら伝説のケンタウロスのごとく四本足で狭い路地を駆け抜ける。高機動型の弱点は、一般型に比べ装甲が薄いことと、高機動ゆえの直線での超スピードが仇になり、細かい方向転換に難点があることが挙げられる。

 しかし、この路地は比較的広めの道幅があり、うねうねと曲がりくねったそれではないため、高機動型のメリットを十分に生かすことができる。

 路地の細かい瓦礫をよけながら、豪快かつ繊細にジェイとの距離を詰めていく。追走開始直後は100メートル以上は離れていただろうが、今では50メートルと開いていなかった。完全に視界に捕らえることができれば、標的の周りの感応物質を正確に操作し、捕らえることも抹殺することも容易いのだが、生憎と瓦礫の陰に隠れたり、路地のカーブに阻まれたり、上手く逃げられてしまっている。

 もっとも、この調子であれば、じきに追いつくことが可能であり、その点はハ・ラダーも楽観的に考えていた。


 あるカーブを曲がりきったところで、先を進んでいるはずの私立探偵の姿が消えていた。それを確認したハ・ラダーは、速度を緩め警戒を強める。

 ジェイが真正面からハ・ラダーにぶつかって勝てる見込みはないことなど、両者とも承知していた。そういう状況下では、ひたすら逃げるか、あるいは隙を突いて罠を張るくらいしか、ジェイにできることなどないことも、承知していた。

 近距離まで迫ってきた機動力に勝るハ・ラダーを一気に引き離すなど、これはどんな人間であろうが難しい。となれば、どこかに隠れ潜んで逃げるチャンスを伺うか、隙を突いて攻撃することを目的としていることは明白だった。

 自身から30メートル以内の距離であれば、その範囲内の感応物質を感知しその制御下におくことができるため、たとえ隠れていようと標的の痕跡を感知することができる。特に、先ほど使用してきたブラスターについては範囲に入ってしまえば、その存在を自動的に感知することができるはずだった。

 敵の武器の感応物質を認識しておけば、いざ攻撃されそうになっても、銃身を曲げることにより狙いをそらさせることができたり、武器自体をこちらに引き寄せて取り上げることすら可能になる。自らの身の回りの感応物質を制御下に置くことと、敵の武器に含まれる感応物質を把握しておくこと。これは戦闘を生業にするものにとっては、常識ともいえる作業だった。

 ジェイはエミリアの徹底的なスパルタ教育でそれが身に付いていたが、ハ・ラダーの場合は戦場における圧倒的な経験値がそれを行わせていた。

 ハ・ラダーは速度を緩め、慎重に歩を進ませる。標的のかすかな痕跡を見逃さないよう神経を張り巡らせながら、一歩一歩足を踏み出す。

 10メートルほど進んだであろうか。

 路地の半分をふさいでいる巨大な瓦礫の影に、先ほどのブラスターの感応物質を検知した。しかも、その周りでは小刻みに震えている感応物質の反応もあった。どうやら、あのボロ服を小刻みに震わせるほど緊張しているようだ。

 ハ・ラダーはニヤリとした。もちろん、油断するつもりはサラサラ無いが、敵の居場所を突き止めたのは大きな前進であることに変わりは無い。

 あとは、待ち伏せに気付かぬ振りをして、慎重に対応すれば済むだけの話である。ただ、歩を止めると、いらぬ疑いを招く危険性もある。慎重な歩みは変えないまま、こちらはあくまでも気付いていないという演技を続ける。あと5メートルも前進すれば、探偵をその周りの感応物質を使って正確に捕縛することもできるだろう、とハ・ラダーは踏んでいた。


 ---


 ジェイは瓦礫の陰に隠れながら機会を待った。ハ・ラダーも姿が見えなくなったジェイを警戒しているのか、自慢の足で一気に近づいてこようとはしていない。

 自然にジェイの呼吸が速くなる。

 古典的な方法ではあるが、上手くいけば絶対に隙を突くことができるはずだと、自分自身を叱咤する。

 そのためにも、絶対に位置を悟らせるわけにはいかなかった。呼吸を落ち着かせ、静かに身じろぎ一つせず。、あたかも壁と一体化することが最終的な目標であるかのように振る舞う。

 敵との距離があまり離れていては、精密な狙撃を行うことができない。しかし、必要以上に距離を詰められては、こちらの意図を見抜かれる恐れもあるため、攻撃のタイミングが非常に難しい。ジェイの感応力の荒さをジムのサポートが補ってくれることを考慮しても、距離は20~25メートルといったところがベストだと、ジェイの直感もジムの分析も告げていた。

 40メートル、30メートル・・・。

 無骨な襲撃者は確実にジェイの作戦範囲に近寄ってきている。


 そして、25メートルのラインを超えてきた!


 ジェイは意を決し瓦礫から身を乗り出し、一か八かの作戦を決行した。


 ---


 慎重に歩を進めるハ・ラダーの眼前に、突然敵の攻撃が襲い掛かってきた。路上の瓦礫の山からボロ服が飛び出し、ハ・ラダーに向けて、またもブラスターを撃ってきていた。

 しかも、先ほどのような二射で済ませるのではなく、この短い間にエネルギーパックを使いきろうかという勢いで、盛大に連射してきていた。

 ブラスターの圧倒的な熱エネルギーの奔流が、ハ・ラダーを包み込む。

 しかし、それは、ハ・ラダーにとって予想の範疇の出来事だった。素早く周辺の感応物質を利用し、厚めの盾を築き、同時に敵のブラスターを感応力で大きく弾き飛ばした。そのついでに、ブラスターの内部構造を稼動不能になるほど破壊しつくすほどの念の入れようだった。

 そして、盾の陰から、自身のフォトンブラスターを最大出力で放出した。

 フォトンブラスターは通常のブラスターと違い、多少ながらもその弾道を曲げることができるため、盾の陰からあさっての方角に放出したエネルギーも、途中でピタリと目標の方角にその先端を曲げ、一気に瓦礫に襲い掛かった。

 さらに、盾の陰から一気に飛び出て、空中で前転する間に、破壊力に勝るブラスターに切り替え、最大出力でエネルギーを放出した。

 一気に攻勢に出たハ・ラダーの容赦ない攻撃により、辺りは轟音と爆風に包まれた。

 先に弾着したフォトンブラスターと、とどめを刺すために放たれたブラスターは、見事に全弾瓦礫に命中し、その裏に潜んでいた者もろとも、綺麗に消し飛ばしていた。その結果、すでに路上には瓦礫の破片すら残っていなかった。

 ハ・ラダーは目を細めて、自身の攻撃の結果を慎重に観察した。

 そんな彼の目には、波に翻弄される板切れのごとく、爆風に身を任せながら宙に舞う、ズタズタに引き裂かれたボロ服の残骸が映りこんでいた。

 もちろん、ボロ服の持ち主の影は、微塵も見当たらなかった。


 ハ・ラダーは、このあっけない結末にさすがに違和感を覚えていた。

 瓦礫に身を潜ませながら奇襲を狙うならともかく、真正面から撃ち合ってくるのは、何の勝算も無い自殺行為と言わざるを得ない。事務所での見事な専用カップによる奇襲や、先ほどの身のこなしから考えると、あまりにもあっけなさ過ぎた。

 ハ・ラダーは念のため用心しつつ、慎重に瓦礫跡まで歩を進め、標的の生死を確認しようと近づいていく。

 そして、数歩進んだところで、彼の全身を悪寒が包み込んだ。それは、長年の経験から来る、一種の予感めいた本能からの警告だった。


 ---


 ジェイは、ここまでは狙ったとおりの展開になったことに満足していた。しかし、ここから先が最も重要な工程になる。

 ジェイは息を潜めてじっと動かずにいた先ほどまでと180度変わり、夜の海のように静かに、しかし台風もかくやという勢いで、身を隠していた瓦礫から半身を乗り出し、手にした切り札でハ・ラダーを攻撃しようと構える。

 狙い通り、3階下の距離を隔てた路上で、ハ・ラダーは瓦礫を相手に攻撃を加えていた。


 そう。

 路上の巨大な瓦礫には、ジェイは隠れていなかったのである。


 そこにあったのは、ジェイがまとっていたボロ服と、先ほど使用したブラスターのみであった。

 3階の屋上の瓦礫の陰に隠れていたジェイが、囮として服と銃を感応力で操作していたのである。特に、ボロ服は隠れてる間ずっと細かく揺り動かすことで、その感応物質の揺れにより、あたかもそこにジェイ自身が隠れているように敵に誤解させるという、念の入れようだった。その間、ジェイ本体は息を潜めて可能な限り動かないことで、隠れている場所を誤認させるよう全力を尽くしていた。

 そして、ハ・ラダーはまんまとその細工に騙されたわけである。これも、半径30メートル内の感応物質を全て検知し、制御下に置こうというハ・ラダーの行動が裏目に出た結果と言ってもいい。通常の敵であれば、路上の瓦礫に隠れているのか、それとも別の場所に隠れているのか判断できず、もっと慎重に行動していた可能性がある。

 これは、ハ・ラダーの性格と行動を読みきった、ジェイのファインプレーである。


 一歩一歩慎重に近づいてくるハ・ラダーに対し、ジェイはビルの屋上から感応波を発し、ボロ服を半分ほど瓦礫の外に飛び出させ、同時にブラスターもジェイ本人が構えてるかの位置まで出し、ハ・ラダーを狙い撃たせた。

 もちろん、ボロ服と同時にブラスターも遠隔操作し、さらにはハ・ラダーに正確に狙いをつけて発射させるなど、ジェイだけではそこまでの精密な制御は不可能である。これにはジムの処理能力をフル回転させる必要があった。

 幸いなことにジムの処理能力のおかげか、囮となる二つの物体は、狙い通りの動きを行ってくれた。

 そして、ハ・ラダーも狙い通りの反応を示してくれた。

 あとは、ハ・ラダーの注意の外となった屋上の死角から、ジェイ本体が敵を撃ち抜くだけである。


 ジェイは瞬時にハ・ラダーに狙いを定め、この必殺の間合いで引き金にかかった指に力を込めた。今回の攻撃は、とある理由によりジムの照準補正が行えないため、ジェイ自身のスキルが頼りだった。


『いけっ!!』


 ジェイが切り札を撃とうとした、まさにその刹那の瞬間。

 眼下にいるハ・ラダーがジェイにくるりと顔を向け、その暗く濁りきった瞳と目が合った。


『マズイ! バレた!!!』


 ジェイは一瞬にして攻撃に染まった思考を解除した。相手が気付いた以上、奇襲には成り得ず、切り札もその効力を失ってしまった。最早、一瞬の躊躇も許されない。

 ジェイは踵を返し、脱兎のごとくビルの屋上を反対方向へ駆け抜けていく。先ほどまでジェイが隠れていた場所には、ブラスターと感応力で操作され散弾と化した周囲の瓦礫の雨が降り注いでいるらしい。ジェイには、とても背後の様子を伺うほどの余裕は無く、ただひたすら走り続けた。

 路上の瓦礫を粉砕した攻撃以上の轟音と爆風がジェイの背後から襲ってくる。一瞬でも逃げ遅れていれば、ジェイも瓦礫の仲間入りしていたことは想像に難くない。

 事務所での襲撃や、地下道から出た際の声かけなど、ハ・ラダーの行動に疑問があったジェイだったが、今回の攻撃は完全にジェイを躊躇無く抹殺しようとしていることに、疑いの余地は無かった。

 さすがに、油断を完全に捨ててしまったということなのだろうか?

 そんなジェイの思考などお構いなしに、今度は足元が不気味に揺れていた。

 襲撃者の攻撃で、ぼろぼろの廃墟だったビルが崩壊するのかと思われたが、もっと厄介な可能性に気付き、ジェイは慄然とした。


『くそっ、まさか、ビルを引っこ抜いて持ち上げる気か?!』


 ビルの屋上の反対側の端に到達したジェイは、間髪入れず道路に向かって飛び降りた。背後ではブラスターによる爆音とともに、メリメリという壁や床などの構造材が引き裂かれる音も聞こえてくる。ジェイが思い描いた「まさか」が実行されていた。

 あろうことか、三階建てのビルが宙に持ち上げられていた。

 階層政府直轄の、建物の中心にある極めて硬度が高い構造材ごと引き抜くなど、凄まじい、という言葉ですら形容が足りないほどの所業だった。


「ジム!」


 3階の高さから落下するジェイは、轟音に負けじと声を張り上げた。ジムに細かい指示を伝える時間はとても無かったが、この窮地ではジムの能力だけが頼りだった。

 そして、ジムはジェイの無言の指示を正確に理解していた。

 ジェイにはハ・ラダーのような感応力の強さも無ければ、精密さも持ち合わせていない。したがって、先ほどハ・ラダーが見せたような落下劇を再現することは不可能だった。

 となれば、道路の素材をジェイとジムの力でスポンジ状の素材に変え、怪我を防ぐしかなくなる。しかし、それでは着地後のタイムロスが致命的な問題になってくる。怪我無く着地したはいいが、その頭上をビルの大質量が襲ってくるなど想像したくもない。

 着地と同時に動き出すことができるかどうか。ジェイの生死は、まさにその一点にかかっていた。

 ジェイとジムは、道路の素材変更と、自身の服を上に引っ張り上げブレーキをかけることと、これを同時に行った。どちらか一方だけでは失敗する確率が高くなる。

 そこで、まずブレーキを大雑把にかけることにした。精密に速度調整を行うには、ジムの力を借りてもジェイでは力不足だった。そこで、できる限りブレーキはかけるが、速度をゼロ近くまでは落とさず、そのままある程度の速度で落下するに任せる。

 そして、地面も完全にスポンジ状にする必要はない。ある程度減速した落下スピードを相殺する程の硬度変化にとどめ、落下直後に踏ん張りが効く状態にする。

 もちろん、これらの作業にも感応力の精密な使用が求められる。ジェイとジムの共同作業に全てがかかっていた。


 結果は二重丸の合格点、というわけではなかったが、最低限の成功を収めた。

 ブレーキが充分利かず、道路の硬度変化が落下の衝撃を全て吸収するほどではなかったため、ジェイは着地の衝撃に一瞬息が詰まった。

 当然、足にも相応の衝撃がかかった。

 だが、動く。

 ジェイは足の痛みを無視して即座に走り出し、着地した通りの向かい側の建物の隙間に身を投げ出そうとする。背後では感応力によって不当に持ち上げられたビルが、ジェイ目掛けて飛んできていた。

 ジェイは全力で足を動かし、さらには自身の服を感応力で前方に引っ張る形で、必死の逃走を見せている。

 間一髪。

 ジェイが建物の隙間に身を投げるのと同時に、背後でビルが地面に着地し崩壊していた。幸いにもジェイの身体の両端にある建物は頑丈な造りだったようで、ビルの落下にも崩壊することなく耐えていた。


『まだ多少の幸運は残ってるみたいだな』


 ジェイは頑丈な建物を造り上げた、見も知らない人間に心から感謝した。

 もっとも、建物の倒壊はなかったとは言え、哀れにも投げつけられたビルの無数の破片が襲ってくるのは避けることができなかったが、これはジェイとジムの感応力で何とか軌道をそらし、身体には当たらないよう地面に伏せながら必死に爆風が通り過ぎるのを待った。

 数秒後、爆風は止んだ。

 砂嵐のごとく舞う埃に、ジェイはハ・ラダーを見失っていた。相手もそうであればと念じながら、ジェイは建物の隙間を駆け抜け、隣の通りに出る。

 そこで予想外の声が聞こえてきた。


『ジェイ! マズイ事が起きた! ヴァニッシュが・・・』


 それは、ジュージューからの感応波を利用したイメージ通信だった。今の自分以上にマズイ事態なんてないだろうと、半分腹を立てながらジェイはその声を聞いた。

 通りの真ん中に立ち、次の逃げ場所を探しながら、ジェイはその言葉の真意を問いただそうとする。

 しかし、ここでさらに予想外の声が聞こえてきた。



「止まれ!」



 それは何度も聞いた、ハ・ラダーの声だった。

 そして、その瞬間から、ジェイの足は全く動かすことができなくなった。

 これは『暗示』だ、と絶望的な気持ちでジェイは事態を把握した。

 強力な感応力に基づいた『暗示』や『強制』を使用されることにより、スラムの人間がハ・ラダーに操られることは懸念していた。しかし、こうも容易く、まさか一言声をかけられるだけでジェイ自身が操られるとは思っていなかった。

 これまでハ・ラダーの能力を最大限評価していたつもりだったが、それでもまだ過小評価だったことをジェイは無念のうちに悟らされた。



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