プロローグ・別れ
星暦146年、世界にはシリシア帝国、ベガン共和国、アルター王国と言う3つの巨大国家が存在しそれぞれの国家間では領土支配や種族間の抗争、覇権争いの為の戦争が続いていた
シリシア帝国は機械で製作した人工知能搭載人型兵器「機人」を、ベガン共和国は国で独自に進化してきた「刀剣技」を、アルター王国は他国の追随を許さぬ過去の賢者の遺産「超魔法」を主に使用し各自独自の手段を用いこの戦争を戦い抜いてきた。
その後、星暦148年にシリシア帝国は国力を上げ一機製作した巨大人型決戦兵器「機神」を大破、ベガン共和国はそれまで国を統率していた英雄が大怪我、アルター王国は巨大な王国を取り囲み絶対防御と謳われていた四王結界を壊され各国間での争いは3年間の冷戦状態へと陥った。
この物語の引き金になる、とある事件はこの後に起こる。
星暦151年、シリシア帝国のブラキと言う町で悲劇は起こった。
『どうして…何故君が』
燃え盛る自分の家、響く愛していた者の叫び声
彼の脳裏にはそれが火傷のように焼きついた。
彼は、黒く燃え尽きた炭が埋められた墓の前で名前を呼び墓をよろよろと去って行く。
これは、1人の男の願いが生み出した世界再生の物語である。