1.お花畑が誘拐に巻込みました
放課後の教室で、同じクラスの美少女の支倉美紀にこれまた同じクラスのサッカー美少年の津川和也が告白した。
別に告白はどこでしてもいいが、人が本を読んでる邪魔をするなや。
ファンタジー小説で、話が盛り上がってるとこなんですよ。
支倉美紀に振られて、ショックを受けているところ私がいることに気付いて睨んできた。
私の方が先客ですよ。『先客』。後から教室に入ってきたのが支倉と津川だ。
支倉は、
「天宮さん、今の話言いふらさないでくれるかな?」
と言ってきました。
私と津川は、驚いた顔でお互いを見合わせた。
いや、普通言いふらさないだろ?
馬鹿なのか?この女。
支倉美紀というのは、典型的な女子に嫌われ女。
イケメンに媚を売り、ブリっ子する。
女子には、横柄な態度。
これまで、学校の女子の被害者は数知れず。
最近では、ライバルを蹴落とし思い人とやっと恋人同士になった俺様会長に体で迫ったとか。
俺様会長は、もちろん相手気しなかった。
同い年の恋人には、「あんな中身のない女を俺様が好きになるはずないだろ」と言って、安心させていた。
支倉美紀の女子の間でのあだ名は、『お花畑』。
脳内が、可哀想なほどお花畑ということから。
私はここにいたくなくて、津川は居たたまれなくて、教室から出ようとしたところ支倉の上に魔方陣が浮かび上がった。
支倉は、驚いて私と津川を引っ張り無理やり巻込んだ。
私はこの時、「この女にとってのハッピー・エンドは確実に潰す」と決意した。
この後、教室にいた三人はこの世界から姿を消した。




